
【医師監修】妊娠後期のお腹の張りの原因は?切迫早産との関係や対処法も解説
妊娠後期にお腹の張りを感じると「お腹の赤ちゃんは大丈夫?」と不安になってしまいますよね。
また「どうすれば張りを抑えられるの?」「病院に行くべき?」と悩んでいる人もいるでしょう。
そこでこの記事では、妊娠後期のお腹の張りの原因や対処法、受診の目安について詳しく解説します。
安心して出産を迎えるためにも、お腹の張りに悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
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そこでこの記事では、妊娠後期のお腹の張りの原因や対処法、受診の目安について詳しく解説します。
安心して出産を迎えるためにも、お腹の張りに悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
妊娠後期のお腹の張りの原因は?

妊娠後期にお腹の張りを感じることには、さまざまな原因が考えられます。
まずは、妊娠後期にお腹が張る原因を解説します。
子宮が大きくなることによる影響
妊娠後期に入ると、赤ちゃんの成長にともない子宮が大きくなります。その影響で、子宮の筋肉が引き伸ばされ、張りを感じることがあるのです。
また、妊娠後期は大きくなった子宮に腸が圧迫され、便秘になりやすい時期。便秘になると腸に便やガスがたまり、お腹の張りにつながることがあります。
胎動
妊娠後期になると胎動がより力強くなり、赤ちゃんが動くたびにお腹の張りを感じることがあります。
胎動は赤ちゃんが元気に活動しているサイン。お腹の張りが1日数回程度で、しばらく休めば治まるなら問題ないことがほとんどです。
冷え
体が冷えると血流が悪くなり、子宮の筋肉が収縮しやすくなるため、お腹の張りを感じやすくなります。特に、冬場やエアコンの効いた室内では、気づかないうちに体が冷えてしまうこともあるでしょう。
また、冷えは胃腸の働きを悪くする原因の一つ。胃腸の機能が低下すると便秘を招き、お腹の張りを引き起こすことにもつながります。
切迫早産
お腹の張りが頻繁に続く場合や、痛みをともなう場合は、切迫早産の可能性があります。
切迫早産とは、早産の可能性が高まっている状態のことです。妊娠22週未満に痛みや出血などで受診するとすべて切迫早産と診断されるため、必ずしも早産のリスクが高いとは限りません。
横になって休んでも張りが治まらない場合や、出血・下腹部の違和感をともなう場合、張りや痛みがどんどん強くなる場合は、早めに医師に相談しましょう。
前駆陣痛
妊娠36〜40週頃になると、出産に向けて子宮が収縮する「前駆陣痛」が起こることがあります。前駆陣痛は、本格的な陣痛の前に不規則な張りや痛みを感じるのが特徴です。
痛みの感じ方は人それぞれですが「生理痛のような重い痛み」「下痢のような痛み」と表現されることがあります。
前駆陣痛が起きたからといって、必ずしもすぐに本陣痛がくるとは限りません。しかし、張りの間隔が規則的になったり、痛みがどんどん強くなったりする場合は、本陣痛の可能性があります。出産が近づいているサインなので、病院に連絡しましょう。
妊娠後期のお腹の張りを軽減・予防するには?

妊娠後期のお腹の張りは、適切に対処することで軽減できることがあります。また、日々の生活に気を配ることで、症状を予防できる可能性もありますよ。
ここでは、日常生活で実践しやすい対処法をいくつか紹介します。
横になって休む
お腹の張りを感じたら、まずは無理をせず横になって休みましょう。
横になる際は、血流を促進するために「シムス位」をとるのがおすすめです。シムス位とは、体の左側を下にして横になり、膝を軽く曲げた姿勢のことを指します。
シムス位をとることで子宮による圧迫が軽減され、お腹の張りが和らぐことがあります。より快適に休むため、クッションや抱き枕を活用するのもおすすめです。
体を温める
体の冷えはお腹の張りの原因となるため、体をしっかり温めることが大切です。腹巻きやレッグウォーマーを着用し、お腹や足元を冷やさないようにしましょう。
また、シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯に浸かることで血行がよくなり、張りの緩和につながることがあります。
さらに、温かい食べ物・飲み物を摂るのも効果的。温野菜サラダや野菜スープ、生姜湯などがおすすめですよ。日常的に体を温める習慣をつけ、お腹の張りを予防しましょう。
お腹を締め付けないようにする
服装の締め付けが強いと血流が悪くなり、お腹の張りを引き起こす原因になります。ウエストがきついパンツや、締め付けの強い下着は避け、ゆったりとしたマタニティウェアを選ぶようにしましょう。
マタニティベルトを使用するのもよいですが、締め付けすぎるとかえって負担となることがあります。使用する前に、産婦人科医や助産師などに正しい使い方を確認しましょう。
注意が必要な症状とは?

しばらくしてお腹の張りが治まるようであれば、基本的には心配しなくて大丈夫でしょう。しかし、なかには注意が必要なケースもあります。
特に以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関に相談することが重要です。
医師に相談したほうがよい症状
1時間に3〜4回以上など、頻繁にお腹が張る
痛みや出血、破水、息苦しさなどをともなう
30分以上休んでも張りが治まらない・どんどん強くなる
規則的にお腹が張る
妊娠後期にお腹の張りを感じ、不安になることもあるでしょう。ここでは、妊娠後期のお腹の張りについてよくある疑問について解説します。
妊娠後期に立つだけでお腹が張る…赤ちゃんは大丈夫?
立ちっぱなしでいるとお腹が張りやすくなるので、しばらく安静に過ごしましょう
長時間立ちっぱなしでいると、血行が悪くなりお腹が張りやすくなります。無理をせず、座るか横になるようにしてください。少し休んで治まるようなら、赤ちゃんへの影響を心配する必要はないでしょう。ただし、張りが頻繁に起こる・痛みをともなう・張りが強くなる場合などは、医師に相談してください。
妊娠後期のお腹の張りがつらいときは仕事を休んでもいい?
仕事ができないほどつらい場合は無理せず休みましょう
妊娠後期のお腹の張りが頻繁に起こる場合や、痛みをともなう場合は、仕事を無理に続けることで体に負担がかかる可能性があります。特に、立ち仕事や重いものを持つ作業がある場合は、体調を優先することが大切です。張りがつらいときは上司に相談し、必要に応じて業務内容の調整や有給・休職などを検討しましょう。上司の理解をなかなか得られない場合は「母健連絡カード」を活用するのがおすすめです。母健連絡カードとは、医師から受けた指導内容を事業主に正確に伝えるためのもの。母健連絡カードを提出された事業主には、その内容に従って適切な処置を行う義務があります。「上司に病状をうまく伝えられるかわからない」「理解してもらえないかも」という場合は、ぜひ活用してみてください。
痛みや出血をともなう、規則的に張る場合などは医師に相談を

妊娠後期には、大きくなった子宮や胎動などの影響でお腹の張りを感じることがあります。しばらく休んで治まる程度なら問題ないことがほとんどなので、まずは横になってゆっくり休みましょう。また、体を温める、締め付けの少ない服を選ぶといった工夫でも、張りが和らぐことがあります。
ただし、強い痛みや出血をともなう場合、切迫早産の可能性があります。また、規則的に張る場合やどんどん強くなる場合は、本陣痛の可能性も。これらに当てはまる場合は、迷わず医師に相談しましょう。
- 妊娠後期は子宮の増大や胎動、冷えなどによってお腹が張ることがある
- しばらく休んで症状が落ち着けば問題ないことが多い
- 体を温める、ゆったりとした服装を選ぶなどの工夫も大切
- 張りが治らない・規則的に張る・痛みや出血をともなう場合は医師に相談を
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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