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【医師監修】早産の原因とは?切迫早産との違い

【医師監修】早産の原因とは?切迫早産との違い

おなかに宿した赤ちゃんが無事に生まれてくれるか、不安はつきものですよね。今回はそんな不安の中でも「早産」について、その原因や予防法などをご紹介します。
おなかに宿した赤ちゃんが無事に生まれてくれるか、不安はつきものですよね。今回はそんな不安の中でも「早産」について、その原因や予防法などをご紹介します。

早産とは?

一般的に出産は妊娠37週~41週の間とされていますが、早産の場合は妊娠22週から妊娠37週に満たない間に出産することを言います。通常より早く生まれてきてしまうことによる赤ちゃんへのリスクや不安もありますが、詳しくはこちらの記事をご確認ください。

早産の原因は?

早産の原因は必ずしもママ側が原因のものとは限りません。赤ちゃん側に原因があったり、そもそも原因が不明なものなど、さまざまなことが挙げられます。ここでは主な原因を一部紹介します。

早産の原因は?/図

© every, Inc.

  • 子宮頸部(しきゅうけいぶ)の機能不全

ママのおなかの中、子宮頸部(しきゅうけいぶ)の表面の粘膜にはバリア機能があります。これは、子宮頸部を含む子宮内部を多くのウィルスや細菌から守る働きをしています。この粘膜のバリア機能が上手く働かなくなってしまうと、子宮内へウィルスや細菌が進入し、感染症を引き起こすと同時に、早産の一因にもなってしまうのです。こうした早産の原因ともなる子宮内環境の耐性については個人差があり、お腹が張ったりおりものが増えるなどの異変を感じたら、医師に相談するようにしましょう。

  • 子宮内の感染

子宮内の組織が感染を起こすと、ママ側の子宮頸管(しきゅうけいかん)に変化が起き、これが早産のリスクを高めてしまいます。そして、細菌やウィルスがママ側から赤ちゃんへ胎盤や羊水を介して移行し、おなかの赤ちゃんも感染を起こすリスクが上がります。

  • ストレス

精神的なストレス自体は、ママではなくても、健康に害を与えることがあります。ママが強い精神的ストレスを感じていると、ホルモンのバランスを崩したり、子宮内の免疫細胞を弱くさせたりすることがあり、これが早産の引き金になるともいわれています。妊娠中の過度な不安はかえって赤ちゃんも不安定にさせかねないということでしょう。自分1人で抱え込まず、周りの人や同じママのコミュニティを使って不安の解消を図るのも一つの手段といえます。

  • その他

喫煙・妊娠中の体重の増えすぎなどの生活習慣が原因を招く場合もあります。

早産になりやすい体質もある

もともと子宮頸管(しきゅうけいかん)の粘膜が傷つきやすかったり、子宮頸管が短くなりやすかったりする人がいます。これは、体質なので自分では変えようがありません。ただ、1人目の妊娠で子宮頸管が弱いことがわかっていれば、主治医に相談することで早産予防の対策を取ることもできます。また、過去に流産・早産を経験した方、子宮頸管の病気をして手術をしたことがある方なども早産になりやすくなります。その場合は、その経験や経歴を医師に相談することで予め対策が取れるかもしれません。諦めず、まずは積極的に相談しましょう。

早産の予防法は?

予防法の中には、自分で管理できるものと、医師との相談の上で医療的なアプローチが必要な場合があります。

過去に早産経験がある、子宮頸管の手術をしたことがある方・子宮頸管が短くなりやすい方は医学的なアプローチが必要な場合がありますので、早めに主治医に相談しましょう。また、カンジダなどの腟炎を繰り返している方はなるべく妊娠を希望する前に通院して治療を行いましょう。自分でできる範囲の予防としては、妊娠中の体重は適切に保ち、喫煙をしている方なら禁煙をするなどが挙げられます。

早産と切迫早産の違いとは?

「早産」という単語と同時に「切迫早産(せっぱくそうざん)」という単語を聞いたことはないでしょうか?

両方とも「早産」という言葉があるためどちらも早く生まれてしまうことのように思われがちですが、切迫早産とは、早産のリスクが高い状態のことをいいます。つまり、生まれそうではあるが、実際はまだ生まれていないのが切迫早産ということになります。切迫早産の原因もまた、早産と同じようなことが挙げられます。よって、とれる予防法もまた同じになります。

早産で生まれた赤ちゃんは、生きていくための機能が未熟なことが多いといわれています。赤ちゃんの健康を考えると早産を不安に思うママも多いでしょう。ここでは、早産や切迫早産の原因となる習慣や予防方法、治療内容について解説します。

リスクを抱えないための早めの行動を

早産や切迫早産について、そうならないために体調を整えたり、生活習慣を変えたり、医師に相談、検査をして、必要であれば治療を進めるなど、できることがたくさんあります。また、早産リスクの中でも自分ではどうにもならない体質の部分も、医師に相談し、適切な対策をとりましょう。妊娠がわかった段階や、妊娠を考えている段階で、こういったリスクを抱えないためにも、早めの行動をとってみるのはいかがでしょうか。

参考:

ウィリアムス産科学

公益社団法人日本産婦人科医会、「早産・切迫早産 」、(2020年9月28日閲覧)

厚生労働省生活習慣病予防のための健康情報サイト、『早産(そうざん) 』、(2020年9月28日閲覧)

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