
排卵日におりものはどう変化する?妊娠との関係も解説
「おりものがいつもと違う気がするけど、これって排卵のサイン?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
排卵期になるとおりものの色や量、粘り気に変化がみられますが、なかには「もしかして病気なのかな…」と不安になる人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、排卵日のおりものの一般的な特徴について解説します。「おりものの状態から妊娠の可能性を知ることはできる?」「病院に行ったほうがよいおりものってどんなもの?」といった疑問にも答えますよ。
おりものの状態に不安を感じている人や、排卵前後のおりものの変化について理解を深めたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
「おりものがいつもと違う気がするけど、これって排卵のサイン?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
排卵期になるとおりものの色や量、粘り気に変化がみられますが、なかには「もしかして病気なのかな…」と不安になる人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、排卵日のおりものの一般的な特徴について解説します。「おりものの状態から妊娠の可能性を知ることはできる?」「病院に行ったほうがよいおりものってどんなもの?」といった疑問にも答えますよ。
おりものの状態に不安を感じている人や、排卵前後のおりものの変化について理解を深めたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
排卵日とは?

排卵日とは、成熟した卵子が卵胞を破って卵巣から放出される日のことで、生理開始から約14日後に起こるのが一般的です。
排卵後の卵子の寿命は約24時間ほどですが、精子は女性の体内で約72時間生き延びることができます。そのため、排卵前後に性交渉を行うことで妊娠に至る可能性が高くなります。
おりものにはどんな役割がある?

おりものは、腟内の潤いを保ち、外部からの細菌の侵入を防ぐ役割を果たしています。
また、排卵期になると状態が変化し、精子が子宮内に到達しやすくする手助けも行います。
女性の体を守ったり受精のサポートをしたりと、おりものにはさまざまな役割があるのです。
排卵日のおりものの特徴は?

排卵日が近づくと、おりものが変化します。「何か病気なのかな」と不安を抱く人もいるかもしれませんが、自然な反応なのであまり心配しなくても大丈夫ですよ。
ここでは、排卵前後のおりものの状態を、量・色・におい・性状の4つの観点から解説します。
量
排卵が近づくと、おりものの量が一時的に増加します。これは、排卵前に「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンが活発に分泌されることが関係しています。
排卵が終わると、今度は「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が増えるため、おりものの量が減っていきます。
色
排卵前のおりものは透明であることが多いです。その後、排卵が終わると乳白色に変化します。
におい
排卵期のおりものは、においが少ないことが多いでしょう。
性状
排卵前のおりものは伸びがあり、卵白のような粘り気があります。人によっては、指に取って広げると10cm以上伸びることもあるでしょう。
排卵が終わるとべたべたとした性状に変わり、指に取っても途中で途切れやすくなります。
排卵日におりものが変化するのはなぜ?

排卵期におりものが変化するのは、主にホルモンの影響によるものです。
排卵期はエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が増えるため、おりものの量が増えます。
そして、排卵が終わるとプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増加し、おりものの量が減っていくのです。
おりものの量が減りはじめ、べたつきがみられるようになったら、排卵のサインといえるでしょう。
排卵後のおりもので妊娠しているかはわかる?

おりものの変化だけで、妊娠しているかどうかを確実に判断することはできません。
妊娠初期は、ホルモンの影響でおりものの量が増えたり、色が白やクリーム色になったりする傾向があります。しかし、個人差があるため、必ずしもこの通りに変化するとは限りません。
妊娠の可能性を確かめるためには、妊娠検査薬を使うとよいでしょう。生理予定日の1週間後以降に使用すれば高い精度で妊娠の有無を判定できます。また、普段から基礎体温を測っている人は、体温の変化によっても妊娠の可能性を知ることができるでしょう。
おりものの変化だけで見極めようとせず、ほかの方法も活用して総合的に判断することが大切です。
排卵日のこんなおりものは大丈夫?

排卵期におりものが変化するのは自然なことですが、以下のようなおりものがみられる場合は病気のサインかもしれません。
当てはまる場合は早めに医師に相談し、適切な処置を受けましょう。
白いかたまりのおりもの
ヨーグルトや酒かすに似た白いかたまり状のおりものがあり、外陰部にかゆみをともなう場合は「カンジダ外陰腟炎」の疑いがあります。
カンジダは腟内常在真菌の一つで、ホルモンバランスや体調が崩れると異常に増殖し、腟炎を起こすことがあるのです。
また、膀胱炎などで処方された抗生物質を服用したあとに症状がみられることもあります。抗生物質は腟の細菌に作用し菌を減少させますが、カンジダには効果がありません。そのため、腟内でカンジダが優勢となり繁殖してしまうのです。
水っぽいおりもの
水っぽいおりものが出る場合「クラミジア感染症」が潜んでいる可能性があります。
クラミジア感染症は、ほとんどの人が無症状なので、気づかずにパートナーにうつしてしまうことが多い性感染症の一つです。
進行すると子宮内膜炎や卵管炎などを起こし、子宮外妊娠や不妊、流産・早産の原因にもなります。
下腹部の痛みがあったり、排尿や性行為のときに痛みを感じたりする場合には、医師の診察を受けましょう。
おりものに血が混じる
おりものに血が混じると、茶褐色や赤っぽい色になります。
排卵やホルモンバランスの乱れによる出血など、心配のない場合がほとんどですが、なかには腟や子宮、卵巣などの病気が原因である場合もあるため注意が必要です。特に、悪臭がする、いつもより量が多いなどの症状があるときは、子宮頸がんや子宮体がんなどの可能性があります。早めに医療機関を受診し、必要な処置・治療を受けましょう。
おりもののにおいが普段と違う
おりものが増え、生臭いにおいがあるときは「細菌性腟症」の可能性があります。
細菌性腟症は、腟内に細菌が増殖して炎症を起こしている状態です。かゆみもなく、比較的よくある病態ですが、放置しておくと腟炎や子宮頸管炎などに進行することがあるため、においに違和感を感じたら受診しましょう。
おりものの色に違和感がある
黄緑色~淡い灰色のおりものが泡立って、きついにおいがあり、性器に強いかゆみがある場合は「トリコモナス腟炎」の疑いがあります。寄生虫の一種である「腟トリコモナス」によって起こる性感染症です。また、膿性の黄緑色のおりものがあり、かゆみをともなう場合は「淋菌(りんきん)感染症」という性感染症の疑いがあります。性感染症にはパートナーに移るリスクがあるため、2人で一緒に治療することが大切です。
排卵期のおりものは量が多く、よく伸びるのが特徴

排卵期には、おりものの量や色、粘り気にさまざまな変化が現れます。排卵前のおりものは量が増え、透明でよく伸びますが、排卵が終わると量が減り、べたつきのある乳白色のおりものに変わります。
排卵前後におりものの様子が変わるのは自然なことなので、心配しなくても大丈夫ですよ。
ただし、白いかたまりや血が混ざったり、においがきつかったりする場合は病気が潜んでいる可能性があるので、すみやかに医師の診察を受けましょう。
- おりものには、腟内の潤いを保ち細菌の侵入を防ぐ役割がある
- 排卵前にはおりものの量が増え、粘り気が強くなる
- 排卵後はおりものの量が減り、べたつきがみられるようになる
- 排卵後のおりものの変化だけで妊娠の可能性は判断できない
- 白いかたまりや血が混ざっている、においがきつい場合は医師に相談を