出産後のママの処置
出産後約2時間は安静に休んで
お産から約2時間は、ママは分娩台の上でゆっくり休みます。異常出血がないか、経過を観察する時間です。
会陰縫合のあとは、消毒がすむと、T字帯と産褥用のナプキンがあてられます。出産の直後は悪露が多いので、いちばん大きめのナプキンが使われます。
前もって用意しておいた産褥ショーツをつけ、ナイティやパジャマなどに着替えて、足を伸ばして体を休ませることができます。2時間くらい、分娩台で様子を見る間は、母子の状態が安定していれば、カンガルーケアを続けます。気持ちが悪い時や、めまいがする時は、ナースコールで看護師さんを呼びましょう。
このあと、ママはさまざまな処置を受けます。
出産後のママにすること
しばらく休んだあとは、ママにすることがあります。
子宮収縮薬を使う
子宮の戻りがよくなく、出血が多いときは子宮収縮薬を使って、産後の回復を助けます。
血圧をはかる
血圧が高くなったり低くなったりと変化しやすい時期です。
抗菌薬の処方
子宮への細菌感染を防ぐために、抗菌薬が処方されることも。
排尿を促す
膀胱に尿がたまっていると子宮収縮が弱くなるため、排尿します。カテーテルで尿を出す場合も。
ママにしかできないもうひとつのこと 臍帯血献血
臍帯血で骨髄移植と同じ治療が可能
胎盤とへその緒(臍帯)の中に含まれる血液が臍帯血。その中には、血液のもとになる細胞(造血幹細胞)が、骨髄と同じくらい含まれています。臍帯血を使って骨髄移植と同じ治療ができるため、骨髄移植を希望しても受けられない患者さんに、赤ちゃんを産んだママの臍帯血を冷凍保存して提供する新しいシステムが生まれました。
それが「臍帯血バンク」です。
出産後へその緒から臍帯血を採取
出産後すぐに臍帯の血管に針を刺して、臍帯血を採取します。もちろん、赤ちゃんにもママにも痛みはまったくなく、出産の経過にも影響はありません。
臍帯血献血に協力したい場合は、同意書に署名のうえ、提出します。
ただし、献血を希望していても、条件によってはできないこともあります。また、臍帯血献血はどこの病院でもできるわけではありません。詳しくは産院などで相談してみましょう。
注目される臍帯血移植
世界最大の臍帯血バンクをもつニューヨークでは、約8000の臍帯血を保存し、そのうち約600が移植に提供されていますが、日本ではまだ一般的ではありません。臍帯血を使うことで、白血病などの患者さんの治療に役立つことがあります。日本でも今後は急速に増加していくことが期待されています。
出産したおめでたい気持ちを、病に苦しむ人を助けることにつなげられるとしたらいいですね。
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写真提供:ゲッティイメージズ
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