家族のために!知っておきたいおなかの基本
おなかのことを知ろう
子どもが離乳食を始めてから軟便が気になる。
入園など生活環境が変わってから、おなかの調子が悪そう。
仕事や家事、子育ての両立が大変でママ・パパもストレスを感じているかも……このような経験はありませんか?
そんなとき、おなかの中では何が起こっているのでしょうか。
健康に暮らしていくうえでとても重要な役割をもつおなかについて知ることは、家族のカラダを守ることにもつながります。
最近よく耳にする「腸内細菌」や「腸内フローラ」についてくわしく知りたいという方も、この機会にぜひ最後まで読んでみてください。
超はたらく「腸」
おなかの健康のために、まずは腸のはたらきについて知っておきましょう。
腸は、私たちが生きていくために必要不可欠なはたらきを担う、まさに健康の要といえる器官。
この腸がすこやかであることが、カラダ全体の健康を守ることにもつながります。
食べ物のかたちを変える
毎日の食事は口から入ったあと、食道→胃→腸(十二指腸→小腸→大腸)へと流れていきます。
食べ物に含まれる炭水化物やたんぱく質、脂質などの栄養素は、消化器官の中で体に吸収されやすい大きさやかたちに姿を変えて、小腸にたどりつきます。
そして小腸の内側のヒダから体内へと取り込まれ吸収されます。
なんとこのヒダ、平らに広げると面積はテニスコート1面分にもなるそうです。
うんちをつくり出す
ヒダから体内へ栄養素が取り込まれたあと、腸内には何が残っていると思いますか?正解は”食べ物のカス”です。
この食べ物のカスは大腸で水分などが少しずつ吸収されていき最後に残ったものが固形のうんちとなってカラダの外へ排出されます。
腸のはたらきが乱れ、正しく水分が吸収されていないときに、私たちは便秘や下痢になります。
カラダを内側から守る
ここまでは、食べ物に含まれる栄養素と、うんちになる食べ物のカスの話をしました。
その他、病原菌やウイルスなども食べ物といっしょに腸内へ侵入する可能性があります。
腸はそんなときも、悪さをされないよう守る働きをしています。
悪い菌の体内への侵入は、腸の内側についたネバネバした粘液で防ぎ、それでも侵入してきた外敵に対しては、免疫細胞が立ち向かいます。
免疫細胞は外敵を感知すると排除する仕組みになっていて、ひとが備え持っている免疫細胞のおよそ半分以上が腸内に集まっているそうです。
私たちは細菌と生きている
ひとが生きていくうえでとても重要な働きをする腸。そこには目で見ることができないほど小さな生物、腸内細菌が生息しています。
”細菌”と聞くと”悪いもの”という印象を抱く方がいるかもしれませんが、
実は、ひとが生活をしていくうえで有用な成分を作り出す良い細菌もいます。
腸内細菌の構成は食生活や年齢によってひとそれぞれですが、良い菌・悪い菌を含めて約1,000種類、数にして約100兆個、重さはなんと1kgの腸内細菌と私たちはいっしょに生きているのです。
腸内細菌は腸の中に残った食べ物のカスなどをエサにしてすみついています。
しかしのびのびと何もせず存在しているのではなく、これらの腸内細菌はひとが消化できなかったものを消化したり、栄養素をつくり出しています。
たとえば怪我をしたとき、止血に必要な栄養素であるビタミンKは腸内細菌によってつくられているんですよ。
また、すでにご紹介したように、病原菌が侵入した際にはその増殖を抑えたり腸内にすみ着くことを防いでくれていたりもしています。
このような良いはたらきをしてくれる細菌なら、大切にしなければと思いますよね。
よく聞く「腸内フローラ」って何?
なぜ「腸内フローラ」?
腸内に生息している腸内細菌の集まりのことを「腸内フローラ」と呼びます。
その呼び名を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
”フローラ”とは植物群集のこと。またギリシア神話に出てくる花の女神の名前もフローラといいます。
細菌が腸内で生息するその様子がまるで群生する植物のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれているそうです。
こちらは腸内細菌の種類にあわせて着色した画像ですが、こうして見るとまるでお花畑のようですよね。
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腸内フローラのメインキャスト
腸内フローラの構成はひとそれぞれ異なりますが、誰にでも共通して生息している腸内細菌を大きく3種類のグループに分類することができます。
・良い菌:消化・吸収を助け、ビタミンなど、ひとが作り出せない栄養成分を作り出し、悪い菌の増殖を抑えたり免疫機能を調節したりするなど、カラダに良いはたらきをする。
・悪い菌:カラダに害を及ぼすようなものをつくり出し、カラダに悪いはたらきをする。病気の原因にもなる。
・中間的な菌:良い菌と悪い菌のどちらでもない菌。
これらのバランスを良好に保つことで、悪い菌を抑えて良い菌を優勢にし、からだを健康な状態へと導きます。
「ちょっと体調が悪いかも」「うんちの状態がよくない」「肌荒れが目立ってきた」と思ったら良い菌を増やしていくよう心がけてみましょう。
次に具体的な増やし方についてご紹介します。
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腸内環境を整えるためにできること
腸内環境はさまざまな要因で変化します。
加齢のように抗えないこともあれば、偏った食生活・お酒の飲み過ぎやストレスのような生活習慣に関係するもの、感染症や抗生物質などの薬の影響で乱れてしまうことも。
良い菌を減らさないために、次の中で取り組めるところから始めてみましょう。
・適度な運動
・偏りのない食生活
・規則正しい生活リズム(睡眠時間の確保など)
・自分なりの発散方法を見つけてストレスをなるべくためない
一方で、子育て世代だと特に生活リズムが崩れてしまうなど、自分の時間を確保することが難しいですよね。
先ほどご紹介したものの他に、乳酸菌など良い菌を直接摂ることもおすすめです。
乳酸菌の優等生「シロタ株」とは?
カラダによいはたらきをする「良い菌」の代表選手である乳酸菌。
しかし一般的に口から摂る乳酸菌の多くは、胃液などの消化液で殺菌され、腸にとどく前に死んでしまいます。
そこで胃液などに負けず生きて腸にとどく乳酸菌の「シロタ株」(学術名:ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株*)がおすすめです。 *旧名称:ラクトバチルス カゼイ シロタ株
健康な成人10人がシロタ株を100億個以上含む飲料を4週間飲用したときの腸内フローラの状態を確認した結果、飲用していない時期と比較すると2倍以上も良い菌が増え、さらに悪い菌は約80%以上減少していたそうです。
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このように、シロタ株は良い菌を増やし、悪い菌を減らすことで腸内環境を良い状態にすることが期待できます。
家族のおなかの調子が悪いかも?と思ったときは、先ほど紹介した取り組みやシロタ株のことを思い出してみてくださいね。
自分の腸・家族の腸との付き合っていき方やシロタ株についてもっと知りたい方はこちらも!