【小児科医監修】赤ちゃんの発育・発達と生活 生後0か月
羊水の海から外界に出てたくましく成長
赤ちゃんは、ママのおなかから外の世界へ出た瞬間、自らの肺で呼吸して、へその緒からではなく自らの口から栄養をとり、たくましい生命力を発揮します。
五感は、胎児のときにほぼ完成していて、甘い・苦い・すっぱいなどの味覚は、生まれたときにすでに持っています。だれにも教えられていないのにおっぱいやミルクを飲める吸てつ反射や、手のひらに指を当てるとギュッとつかむ把握反射などの原始反射を備えています。生後すぐでも、ママのおっぱいを吸う力があるのはこの原始反射のおかげです。
また、あおむけに寝かせると頭を動かしたり、口に指を入れたり、両手両足をいっしょにバタバタしたりなど、よく体を動かします。外からの刺激に対して反射的に体を動かすこれらの反応も、5か月を過ぎると消えていきます。楽しいから笑うというのはまだ先ですが、ときおりニコッとほほえむ生理的な笑顔(新生児微笑)があり、ママ、パパをなごませます。
生後0か月の赤ちゃんの発育・発達
【身長】
男の子 44.0~57.4cm 女の子 44.0~56.4cm
【体重】
男の子 2100~5170g 女の子 2130~4840g
※0~1か月未満の身長と体重です。
【目】まだ焦点は合いません
しっかりとは見えていませんが、なんとなくぼんやりと見えています。
【口】ふれるものをなんでも吸います
原始反射のひとつの吸てつ反射。この反射のおかげで、生まれてすぐからおっぱいやミルクを飲めるのです。
【手】指が手のひらにふれると握ります
把握反射で、手のひらにふれるとギューッと握ります。足の裏も同様に反応します。
【手足】思うように動かせません
自発的には動かせませんが、外から刺激があると、反射で動くことがあります。
欲求を満たせば赤ちゃんは安心します
赤ちゃんは、空腹や暑さ、排泄などの不快を、泣くことで周りに伝えます。欲求を満たせば安心して眠りにつきます。ママやパパ、周囲の人とのこのやりとりによって、赤ちゃんは自己受容と他者との信頼関係を育みます。
ママも赤ちゃんもいずれおっぱいの達人に!
産後1週間に出る初乳は免疫物質を豊富に含み、赤ちゃんを病気や感染症から守ってくれる働きがあります。でも、おっぱいがちゃんと出るか心配……というママも多いでしょう。でも大丈夫。乳首を吸われると、その刺激でオキシトシン(通称・愛情ホルモン)が分泌され、母乳がわき出る反射が起こります。赤ちゃんもママも、お っぱい初心者。毎日の授乳で少しずつ慣れていきましょう。
生後0か月の生活
16〜18時間はねんね。眠りと覚醒のくり返し
1日の大半(約16〜18時間)を眠って過ごします。授乳して寝たと思ってもあっという間に、おなかがすくと目を覚まして泣きます。このように2〜3時間ごとの短い眠りと覚醒をくり返します。
小児科Dr.アドバイス 授乳はランニング並みに疲労
授乳後にとても疲れていませんか。母乳は血液から作られているので、普段以上にたくさんの血液を作る必要があります。また血液を母乳にするためのエネルギーも多く必要で、1回の授乳で軽いランニング並みのカロリーを消費しています。疲労回復のために栄養のあるものを食べて、休めるときに休むようにしましょう。
「授乳しているとおなかがすく」というのは、授乳でたくさんのエネルギーが必要だからです。今までより多くエネルギーをとるように心がけましょう。
この時期のママの様子、赤ちゃんとの接し方
ストレスはお昼寝で解消!
夜中でも授乳したりしてママの睡眠がこま切れになります。慣れない育児や睡眠不足でストレスも溜まるので、赤ちゃんの泣き声や周囲の不用意な言動でイライラしたり、気持ちが不安定になりがちです。赤ちゃんが寝ているときは、いっしょにお昼寝をしたりして、無理せず過ごしましょう。
この時期のパパががんばりたいこと
産後ママの体力回復をサポート
パパの最初の仕事は、出生届の提出、児童手当・乳幼児の医療費助成の申請など、役所への手続きとママの体力の回復をサポートすること。ママは10か月にも及ぶ妊娠と出産という大仕事を終えたばかり。体や心理的にもストレスがかかっているので、早めに帰宅して沐浴や家事などを手伝って。
サイベックスベビーカー当たる!
人気のベビーカー「サイベックス リベル」が当たるよ♪
写真提供:ゲッティイメージズ
※当ページクレジット情報のない写真該当