【小児科医監修】事故の応急手当て・おぼれた
死亡や後遺症に直結する事故。浴室には特に、注意が必要
赤ちゃんの水の事故の大半が、自宅の浴室内で起こっています。目を離したすきにひとりで浴室に入ってしまった……というケースのほかに、大人がシャンプーをしている短い時間におぼれたりすることもあります。残り湯をためない、浴室に鍵かぎをかける、入浴中は赤ちゃんから目を離さないことなどを心がけましょう。
洗面器の水でもおぼれる!? 水の怖さは想像以上
赤ちゃんや子どもは、洗面器1杯のごく少量の水でも、口と鼻がふさがれれば、 おぼれてしまいます。浴槽以外でも、洗面台や赤ちゃんが扉に手の届くタイプのドラム式洗濯機の周辺で遊ばせるのは絶対にやめましょう。万一のことを考えて、洗濯機は使用時以外は水を全部抜いておくこと。また、夏にビニールプールなどで遊ばせるときも大人がついていることは鉄則です。浅いからなどと油断は禁物。バケツなどに水をくみおきしておくのも危険です。
応急ケアのポイント
1. すぐ水から引き上げる。
- 意識がある場合
大声で泣いたり、呼びかけに反応したりするなら、ひとまず安心。
2、3の処置をします。 - 意識がない場合
意識がなかったり、名前を呼んでも肩や足の裏をたたいて刺激しても反応が悪い場合は、至急救急車を呼び、救急車が来るまでの間、心肺蘇生法を行います。
2. 水を飲んでいるようなら、すぐに吐かせる。
赤ちゃんをうつぶせにして大人のひざにのせ、みぞおちを圧迫しながら頭を胸より低くした状態で背中を平手で4〜5回強くたたきます。
3. ぬれた衣類を脱がせる。
裸にして体をよくふき、その後、バスタオルや毛布で保温し、そのまましばらく安静にしてようすを見ます。
受診の目安をチェック
救急車で大至急病院へ
□ 意識がない。
□ 呼吸や体の動きが見られない。
診察時間外でも病院へ
□ 汚れた水でおぼれた。
□ おぼれた後、熱やせきが出る。
家でようすを見る
□ 水から引き上げたとき大声で泣いた。
予防ポイント
- 入浴中に赤ちゃんから目を離さない。
- 入浴がすんだら浴槽のお湯を抜く。
- 浴室の扉に鍵やストッパーをつけて中に入れないようにする。
- バケツ、洗面器、洗濯機に水をためておかない。
- 洗濯機のそばに踏み台になりそうなものを置かない。
- 子どもだけで水遊びをさせない。
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