トモニテ
事故の応急手当て・熱中症、脱水症

【小児科医監修】事故の応急手当て・熱中症、脱水症

暑さで体温が異常に高くなる熱中症

熱中症は、高温のところに長くいて体温の調節機能がうまく働かなくなり、体温が異常に高くなることをいいます。赤ちゃんや子どもは体調がいいときでも、あっという間に熱中症になることがあるので、暑い季節には室内や車内の温度管理に気を配ることが必要です。

大人より多くの水分が必要な子どもは脱水症を起こしやすい

脱水症は、体内の水分が急激に不足して体の機能が低下する状態で、嘔吐・下痢、発熱などのほか、熱中症に伴う症状として現れることが多いものです。赤ちゃんや子どもは大人よりたくさんの水分が必要なので、暑い季節はこまめに水分をとらせましょう。

応急ケアのポイント

1. 涼しい場所へすぐ移動する。

元気がなく熱っぽい……と思ったら、風通しのよい木陰や冷房の効いた部屋など涼しいところに移動し、体にこもった熱を発散させます。衣服をゆるめてラクな姿勢で寝かせてようすを見ましょう。

2. 冷たいぬれタオルを体に当てて体温を下げる。

おでこや首の付け根、わきの下、太ももの付け根などを冷やすのが効果的です。タオルがない場合、冷たい缶飲料などで冷やしたり、直接水をかけてあおいだりしても。

3. 少しずつ水分を補給する。

熱中症になると、同時に脱水症を起こしていることが多いので、水分を少しずつこまめにとらせます。ベビー用のイオン飲料がベストですが、母乳、ミルク、麦茶などでもいいでしょう。

4. 状態がよくない場合は、至急病院へ。

吐き気が強く水分を受け付けないときや体温が下がらないときなどは、すぐに病院へ行きます。

注意!脱水症のサイン

まず体がほてって唇が乾いてきます。そのまま放置すると、グッタリする、おしっこの量や回数が減る、舌が乾く、涙の量が減る、皮膚が乾燥する、呼吸が苦しそうになる、などのサインが表れます。このようなようすが見られたら、すぐに病院へ。

受診の目安をチェック

救急車で大至急病院へ

□ 熱がとても高い。
□ 意識がない、もうろうとしている。
□ けいれんを起こしている。
□ まったく水分を受け付けない。

診察時間外でも病院へ

□ 飲んでもすぐに吐いてしまう。
□ 脱水症になっている。
□ 水分が飲めて熱が下がっても、グッタリしている。

家でようすを見る

□ 水分が十分に飲めて熱が下がり、元気になった。

予防ポイント

  • たとえ2~3分でも子どもを車の中にひとりにさせない。
  • 外に出るときは帽子をかぶらせ、通気性のよい服を着せる。
  • 外で遊ぶときは適度に休憩し、長時間遊びすぎないように。
  • 暑いときは水分補給をこまめに。

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