【小児科医監修】あざ
【主な症状】皮膚の色の異常・盛り上がり
【主な症状】皮膚の色の異常・盛り上がり
【症状】皮膚の一部の異常で色が異なる
あざ(母斑)とは、皮膚の色素細胞や血管の先天的な異常によって、皮膚の一部に色がついたように見えるものです。痛みやかゆみはなく、ほとんどが健康への影響はありません。
ただし、あざによっては、悪性化する可能性があるものもあります。大きくなるなど急な変化がないか、つねに観察することが必要です。
青いあざ
蒙古斑
生まれたときから腰やおしりに見られる平らな青灰色のあざで、形、大きさ、数、色の濃さなどはさまざまです。日本人の赤ちゃんのほぼ100%に見られ、年齢とともに色が薄くなり、ほとんどは5〜6歳ごろまでに自然に消えます。特に治療しないで経過を見るのがふつうです。
異所性蒙古斑
手足や肩、胸、顔など、腰やおしり以外にできる蒙古斑です。ほとんどは自然に消えますが、中には色が濃く、部位によっては早い時期にレーザー治療を行うことがあるので、気になるときは医師に相談してください。
太田母斑
青褐色のあざで、生後数か月ころから、額やこめかみ、目のまわり、白目などに現れます。多くは顔の片側のみですが、まれに両側にできることもあります。悪性化することはないものの、自然に消えることもありません。
思春期になると色が濃くなることもあるので、気になる場合は早めにレーザー治療を行います。
赤いあざ
サーモンパッチ
境目のはっきりしない、平らでピンク色のあざです。額の中央、上まぶた、鼻の下など、顔の中心近くに出るのが特徴です。1歳〜1歳6か月ごろまでに自然に消えるものがほとんどです。
海綿状血管腫
生まれたときから見られる盛り上がったあざで、色はふつうの皮膚と同じか、青紫です。表面にイチゴ状血管腫を合併していることもあります。血管の奇形による血管腫のひとつで、中に血液を含んでいます。自然に小さくなることはないので、早めに皮膚科を受診しましょう。
イチゴ状血管腫
生後数日〜1か月ころに体に赤い斑点が現れ、急速に大きく盛り上がります。6か月過ぎから赤みが少しずつ消え、6〜7歳ごろまでには自然になくなります。ただ、しわが残ったり、大きなものは完全に消えなかったりすることも。また、目のまわりや口のまわり、陰部などにできたときは早期に治療が必要です。
単純性血管腫(ポートワインステイン)
境目のはっきりした平らな赤いあざです。顔を中心に体中どこにでも見られます。自然には消えませんが、気になる場合は早めのレーザー治療で色を薄くすることができます。
顔の片側半分に大きく広がっている場合は、緑内障など目の症状やてんかんを引き起こす病気の可能性もあります。早めに専門医を受診しましょう。
ウンナ母斑
うなじから後頭部に生じる赤いあざです。消えにくく、約半数が大人になっても残りますが、後頭部の髪で隠れる場所に出るため、ほとんどの場合、特に治療することはありません。
茶色いあざ
扁平母斑
平らで盛り上がりのない褐色のあざです。形、大きさ、色の濃さはさまざまで、体中どこにでも見られます。悪性化することはありませんが、放置しておいて自然に消えることもありません。
気になるときはレーザー治療を行うこともありますが、たとえ治療したとしても、再発することがあります。
カフェオレ斑
境界がはっきりした楕円形で平らな褐色のあざで、カフェオレの色に似ています。ほとんどの場合生まれたときからできていますが、生後間もなくできるケースもあります。大きさは直径0.2〜20㎝とさまざまです。
このあざが体に6個以上あると、レックリングハウゼン病(神経線維腫)という遺伝疾患の可能性があります。体に神経線維腫という腫瘍ができる病気です。早めに皮膚科を受診します。
脂腺母斑
表面が平らか軽く盛り上がった黄色っぽいあざです。ほとんどが頭部に発生し、その部分には髪の毛が生えません。
思春期以降、しだいに盛り上がり、髪の毛を洗ったときなどに出血することもあります。色も濃くなり、しだいに褐色に。脂腺母斑は将来がん化する可能性があるとも考えられており、早めに手術で切除する場合もあります。
黒いあざ
色素性母斑
一般に黒あざと呼ばれ、もっともよく見られるあざで、ほくろもこの一種です。直径5〜6㎜以内のほくろ程度のものなら心配のないことがほとんどです。けれども、このあざが急に大きくなったり、色や形が変わったり、傷つけていないのに炎症を起こして赤くなったり、出血やかゆみ、痛みなどの症状が見られたら、皮膚がんや悪性黒色腫に変化する前ぶれの場合もあります。すぐに皮膚科を受診してください。
白いあざ
白斑(白斑性母斑)
生まれつき、ある限られた部位の皮膚の色が体のほかの部分よりも白くなったものです。色素細胞がこわれたり、メラニン色素がつくられなかったためと考えられています。
広がってくるときは、ほかの病気のことも考えられます。経過を観察し、症状に変化があるようなら受診します。
傷跡を残さずきれいに治すあざ治療
■ レーザー光線治療
あざを治療する場合、従来は、あざを切除して縫合する方法、植皮術、皮膚けずり術、放射線照射、ドライアイス圧抵法などが行われてきました。しかし、これらの治療法には傷跡が残ってしまうという欠点がありました。
これに対し、現在、あざの治療で多く行われているレーザー光線治療では、比較的傷跡を残さず、きれいに治すことができるようになってきました。これは、特定の波長の光であるレーザー光線を皮膚の深部に当て、熱によってあざの原因である色素や細胞を破壊して根本から取ってしまうというものです。
■ 長期にわたる治療が必要
使用されるレーザー光線は、あざの種類によって異なります。血管腫にはダイレーザーで、あざの原因であるヘモグロビンの赤い色素を破壊。太田母斑のような青いあざには、メラニン色素に反応するQスイッチ・ルビーレーザー、扁平母斑のような茶色いあざにはルビーレーザ ー、ほくろやいぼを取るにはCO2(炭酸ガス)レーザーなどが使われます。
ただ、レーザー光線治療は、1回の治療時間は短いものの、長期にわたる治療が必要になる場合もあり、痛みも伴います。実際にあざの治療をする場合は、主治医に相談し、治療の時期や方法をよく話し合って決めましょう。
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