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搾乳と授乳

【助産師監修】母乳育児についてのあれこれ 母乳はいつからでるの?

「母乳で育ててみたい!」と思うプレママも多いのではないでしょうか。今回は、現実的に母乳育児を進めるうえでの時間の流れやいろいろなケースについて、助産師のやまがたてるえ先生に教えていただきました。
「母乳で育ててみたい!」と思うプレママも多いのではないでしょうか。今回は、現実的に母乳育児を進めるうえでの時間の流れやいろいろなケースについて、助産師のやまがたてるえ先生に教えていただきました。

母乳っていつからでるの?

実は、母乳は妊娠中から作られています。妊娠初期から乳腺が発達し始め、妊娠16週くらいから少しずつ乳汁をつくりはじめていくのです。

妊娠期とは赤ちゃんの成長だけではなく、赤ちゃんを育てるためのママの身体づくりする期間でもあります。妊婦さんは身体のメンテナンスを大切にしないとといけない時期だということが、ここからもわかりますね。

産後授乳を始めると、おっぱい(乳房)が空になった分の母乳が作られていく、という流れが繰り返されるようになります。

授乳を始める流れと母乳の成分の変化

産後の過ごし方の違いで、産後の授乳の流れは大きく変わっていきます。たとえば、出産場所による授乳タイミングや方針の違いです。母児同室や母子同床なのか、別室なのか。また、母乳だけを与える出産施設なのか、ミルクを足していく施設なのか。新生児室で泣いているタイミングと指定された授乳時間が合わず、授乳が上手くいかないこともあります。すぐにリズムを合わせられる赤ちゃんもいれば、なかなかリズムをつかめない赤ちゃんもいるようです。

また、「3時間おき8回授乳」を気にしすぎてしまう産後ママも多いようですが、赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけの授乳を心がけ、焦らず授乳のリズムをつかんでいきましょう。

子育て全般「個人差」が大きなことが多く、特に産後の出産施設によって赤ちゃんのケアについても全く違うケースもあります。一概にどれがよい、わるいとかではなく、一般的に行われている授乳の流れをお伝えします。

多くの医療施設においては産後数時間から、場合によっては翌日以降に初めての授乳指導等が行われて、そこから母乳育児が始まるケースもあります。

バースプランを組み立てたり、産前から母乳育児の推進に力を入れている施設などでは、産後すぐに母乳を与えるケースもあります。その後もミルクを足していく施設もあれば、体重の管理をしながらミルクを極力足さずに母乳中心での育児のサポートをする施設もあります。

「赤ちゃんは3日分のお弁当を持ってきて生まれてくる」と母乳育児の本にはよく書かれています。「赤ちゃんはある程度体重減少を見込んだ状態で生まれてくる」という意味で、出生時よりも10%までの減少は問題ないとする施設がほとんどです。

初めの2~3日は初乳と呼ばれ、すこしオレンジっぽい色の母乳が出ます。新生児を守るための大切な栄養が入っていて、免疫力を上げてくれるものと言われています。

その後、移行乳とよばれる母乳になります。色はクリーム色になり、分泌量も増えていきます。

急激な変化から、胸のハリが辛くなってしまうケースもあります。

その後、生乳と呼ばれる母乳に変化していきます。色も白に近くなっていきます。この時期、「母乳が薄くなる」ということがいわれることもありますが、母乳全体の成分が変わるのは生後1か月の間で、その後は成分が著しく変わることはありません。

母乳育児と混合栄養育児とミルク育児

母乳で育てたほうがいい、ミルクのほうがいい、と色々な意見がありますね。私自身、たくさんのママたちの相談にのるときは、

①ママの体調

②赤ちゃんとの相性

を大切にすることをおすすめしています。

授乳はある意味、ママと赤ちゃんとの需要と供給のバランスのやり取りの中でうまく循環していくものです。体調や生活リズム、産後のサポートなども重要になります。

ぜひ産後に、どんな授乳方法でもリラックスして授乳できる方法を一つでも見つけていってください。

また、「3時間おき8回授乳」と指導を受けたとしても、機械のように時間ぴったりに思い通りにいかないことが多いです。授乳のタイミングや回数は成長発達のなかで変化するものということも忘れずにいて下さい。

特に母乳育児をしている方は、時間にあまり縛られずに、赤ちゃんとの需要と供給のバランスをとるようにしてくださいね。

混合栄養、ミルク育児の方たちは時間を意識しながらも、お子さんの成長に合わせた自分たちらしい育児の形を確立していってください。

授乳について困っていることがある方は、インターネット上の記事だけではなく、地域の助産師や保健師にぜひ声をかけて相談をしてくださいね!

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