【助産師監修】産後のイライラ、いつまで続く?「ガルガル期」の原因と乗り越え方
産後イライラしてしまう原因
産後の女性の身体で起きるホルモンの変化
出産という大きな体の変化はホルモンの量にも影響を及ぼします。出産はホルモンが一気に増え、まるでエベレストの頂上にあるような状況から、赤ちゃんが産み出されると、一気に地上に降りていくような、そんなホルモンの下降を経験することになります。一時的に更年期のようなホルモンバランスになることも。
ホルモンバランスがもとに戻るまで、個人差はありますが3か月前後の時間が必要になることが多いです。
そのため、自分の気持ちが不安定な状態を不安に思ったり、思い通りにいかないことにもイライラするようになります。
また、新生児期から3か月くらいまでは赤ちゃんの睡眠も授乳のリズムも一定にならず、毎日寝不足の日々が続く生活で、イライラしないほうが不思議というくらいの状況になるケースも少なくありません。
イライラを少しでも減らすためにできること
自分の状況を周囲に知らせる
ホルモンバランスは時間が解決してくれることもありますが、まずはその現状を周りの家族やサポーターと共有することがとても重要です。イライラして、思い通りにならず、体調だって整っていない……。それは生理現象も影響している、ということをまずはそばにいるパートナーに理解してもらいましょう。
体調を整える
まずは体調を整えるためにも、少しでも睡眠時間を多くとりましょう。
お風呂にゆっくりはいったり、自分の好きな音楽をかけたりもしてみましょう。
「ママ自身のメンタルケア」を重視することも大切です。肩の力を抜くような日常の過ごし方を心がけましょう。
家事育児をアウトソーシング
体調を整えるためにも、家事育児のアウトソーシングを取り入れることをおすすめします。周囲にサポートを依頼することはもちろん、地域の家事支援サポートや一時的に産後ケア施設で利用することでもイライラを減らすことができるかもしれません。
ときにはパートナーが嫌になることも……
ホルモンバランスの影響もあり、パートナーのことが急に苦手に感じる時期があることもよく聞かれます。その多くが一時的なものですが、本能的に母体として今はもう一人命を授かることができない状況であることから、嫌悪の感情を抱くことがあります。人も動物的な部分が妊娠・出産時期にはでてくることもありますので、この部分もお互いに理解しているか否かでも大きく状況が違ってきます。
心も体も繊細な時期でもあり、自分を守るために攻撃的になるのが「ガルガル期」に繋がる理由とも考えられます。お互いにコミュニケーションを日頃から意識することや、相手の状況を知ることでもイライラは減っていく可能性があります。お互いに話し合える関係性であることを意識しましょう。
パートナーが忙しくてなかなか頼れない場合は?
前述の通り、人との対話が産後のイライラに効果的なことがあります。気分転換を兼ねて地域の子育て支援センターに足を運び、そこのスタッフさんなどと会話してみることもおすすめです。
また、産後の赤ちゃんと一緒に参加できるイベントなども各地域で盛んにおこなわれていますので、気楽に参加してみましょう。地域の保健師さんや助産師さんとつながることができたら、産後のママの心強い味方になります!
周りの人の力をかりて、イライラ期をすこしでも楽に過ごすようにしていきましょう。
参考:
- 「産後ママの心と体をケアする本」、池下 育子・ 宗田 聡・原田 優子・吉岡 マコ 、日東書院本社、2012年
- 「産後、つらくなったら読む本 ママの心と体が楽になる安心産後ケア」、やまがたてるえ、合同出版、2014年
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写真提供:ゲッティイメージズ
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