【専門家監修】「また夜泣き!?」2歳児の夜泣きの原因と3つの対応法
2歳児夜泣き、親はさらに辛く
子育てのお悩みランキングでいつも上位に入っている赤ちゃんの「夜泣き」は、ママやパパにとって本当に辛いものですよね。
一般的に夜泣きと言えば、0歳児の赤ちゃんがするイメージを持つ人が多いと思いますが、2歳児でも夜泣きをすることがあります。
体も成長してきた2歳児は抱っこも重く、泣き声もさらに激しく、中には暴れるように泣き叫ぶ子もいて、親としては再度始まる「夜泣き」に、戸惑いや不安を感じることも多いと思います。
心も行動も自立に向かい始める2歳児の特徴
個人差がありますが、2歳になると歩行もしっかりでき、走ったり、ぴょんと跳んだり、両足を交互に動かし階段を上がったりすることもできるようになります。また握る、投げる、指先でつまむなどもできるようになり、行動もかなり活発になってきます。
体が成長し行動範囲も広がるこの頃、心も大きく成長します。好奇心も旺盛になり、身の周りの事物に興味関心を抱き「これ、なあに?」「どうして?」など、質問もよくするようになります。
また自我が芽生え始める頃でもあり、親が言うことに「イヤ!イヤ!」「自分でする!」などの言葉で返すようにもなります。「イヤイヤ期」とも言われている「第一次反抗期」の時期です。
まずはこのような2歳児の成長段階を知った上で、一人ひとりの発達の状況をみながら夜泣きに対応していきましょう。
2歳児夜泣きの対応法
何にでも反抗し、それに加え夜泣きをするようになれば、親は疲労困ぱいし、子育てが本当に辛く感じることもありますよね。
明確に「こうすれば夜泣きが必ず治まる」という方法は分かっていませんが、軽減される方法はあります。次にいくつかご紹介しますので、いろいろ試して、子どもにあった対応法を見つけてください。
対応法① 心身の過度な刺激に気をつける
昼間体を動かすことは、適度に疲れ、夜も睡眠に入りやすいでしょう。
昼間は屋外で遊ぶことを取り入れたり散歩をしたりと、適度に体を動かすことは、睡眠を誘う上で大切です。
ただしここで気をつけたいのは、昼間に疲れれば夜ぐっすり睡眠するだろうと、あまりにも多くの体験や運動をさせることです。
好奇心旺盛なこの時期、見るもの、聞くもの、触れるもの全てが刺激的です。あまりにも激しい行動は、その刺激の興奮が夜まで続くことがあり、かえって夜泣きの原因になることもあります。
一度に多くの体験をさせ過ぎて、強すぎる刺激を与えないようにしましょう。
対応法② 「禁止」の言葉を言わなくてよい環境を作る
行動範囲が広がるにつれ危険を伴うことも多くなり、親から「禁止」の言葉を受けて子どもがストレスを感じることも増えるでしょう。
「見たい」「触れたい」「試してみたい」などの欲求に「ダメ!」と言われると、子どもは「今までは全てに笑顔で応えてくれていたママが、なぜ?」と葛藤を抱いて夜泣きの原因になることもあります。
そのため、親はできるだけ子どもに「禁止」の言葉を言わないような環境を整えましょう。例えば、幼児が触って危険なものは手の届かないと所に置く、自由に動き回っても危なくない場所で遊ばせるなど工夫してみるとよいでしょう。
対応法③ 就寝しやすい条件をチェックする
2歳児に限らず一般的に就寝しやすいと言われる条件があります。
例えば、朝に太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、夜になると睡眠を誘うホルモンが分泌されると言われています。
また、子どもに合った睡眠時間のサイクルを考え、早めに昼寝から目覚めるようにするなど昼寝の時間を調節することもおすすめです。
就寝前はテレビやスマホから発せられるブルーライトが睡眠を妨げると言われていますので、夜はあまりテレビなどをつけないようにしたり、湿度、室温、照明などは適切に設定したり、布団、パジャマなどが厚過ぎ・薄過ぎではないか、体調不良ではないかなどをチェックしてみましょう。
親の不安やイライラも要因に!おおらかに構えよう
2歳児の成長過程からの影響と夜泣きを減少させる方法を説明しましたが、もう一つ、とても重要な要因があります。
それは親のイライラ。子どもの夜泣きに、親の不安や苛立ちが影響を与えることがあります。親が子どもの夜泣きを過剰に気にかけるほど、子どもの夜泣きが多かったという研究結果もあります。
夜泣きは個人差が大きく、泣く時間帯や泣き方も子どもによってそれぞれです。ぐずるような泣き方をする子もいれば、大声で叫ぶように泣く子もいるでしょう。しかし、夜泣きはいつか必ず終わりがきます。
成長の過程ですので、「いつかは卒業するもの」とおおらかに構えましょう。
参考:
- 「健康づくりのための睡眠指針」 、厚生労働省健康局、 2014年(2020年1月21日アクセス)
- 成田栄子、水上明子、栄唱子、乳児夜泣きの要因分析(Ⅱ)、日本看護研究学会雑誌VOL.5 No.2、1982年
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