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【助産師監修】産後の家事、いつから始めて大丈夫?始め方や注意点など

【助産師監修】産後の家事、いつから始めて大丈夫?始め方や注意点など

産後数週間が経ち、「そろそろ家事ができるかも……?」と思っても、「いつから、どのくらい動いて大丈夫なの?」と疑問に思うママもいるのではないでしょうか。今回は、産後の家事を始める時期や注意点について、助産師のちぇ はよんさんに教えていただきました。
産後数週間が経ち、「そろそろ家事ができるかも……?」と思っても、「いつから、どのくらい動いて大丈夫なの?」と疑問に思うママもいるのではないでしょうか。今回は、産後の家事を始める時期や注意点について、助産師のちぇ はよんさんに教えていただきました。

産後の家事はいつから始める?

一般的に産後の家事は、産後3週間目を過ぎてからの床上げ以降、軽いものから少しずつ始める場合が多いと言われています。

しかし産後の体は個人差がかなり大きいため、「絶対に産後3週間から始めなくてはいけない」とか「3週間以降は必ず始められる」といったものではありません。

妊娠や出産に個人差があるように、産後の回復もそれぞれ。無理は禁物です。

自分の体調や疲労具合、赤ちゃんとの生活リズムと調整しながら、少しずつ始めていきましょう。

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負担のかからない家事は?

具体的には、洗濯を畳む、短時間の炊事など、なるべく骨盤や腰、傷口の負担にならない家事から始めることをおすすめします。

軽い家事で自宅内を動くことに慣れてきたら、買い物に出かけたり、重すぎない荷物を持ったりと、少しずつ家事の量を増やしていきましょう。

家事が増えてきたときの注意点

移動時間や距離が長くなり運動量が増えると、一時的に悪露(産褥期に性器から排出される、血液やリンパ液などが混ざった分泌物)の量が増えることがあります。一時的であれば問題ありませんが、悪露の量が減らない場合や日に日に悪露が増える場合は、家事をストップしてかかりつけの病院に電話するなどして状況を説明しましょう。

案外身体が動くから大丈夫だと思い、最初から普段通りの家事をこなしてしまう人もいますが、無理をしないことが大切です。

見た目は産前の体と同じでも、体の中はまだまだ回復している途中の段階です。また慣れない赤ちゃんの育児に寝不足が続き、気も張り詰めていて身体は見た目以上に疲れています。

まずは自身の身体を休ませることを最優先にしましょう。

「体がまだ辛い」と周囲には言いにくいこともあるかもしれませんが、思い切って周囲に甘えることが必要な時期です。

また周囲は、産後の回復には時間がかかり、個人差があることを理解することが必要です。

家事を開始してはいけない場合

以下の場合、家事を始めるのは避け、必ず担当医に確認しましょう。

  • 産後に重度の貧血があり立ちくらみや疲労感が強い場合
  • 会陰やお腹の痛みが強く、立ったり動いたりすると痛みがさらに増強する場合
  • 妊娠高血圧症候群など妊娠中や出産時に合併症があり、医師から運動制限の指示がある場合
  • 産後に38度以上の発熱が続いている場合
  • 育児が辛く手に付かない場合

無理に家事をしてはいけません。必ず担当医に確認しましょう。

家事ができないときは

周囲の人に家事をお願いする体制を考えましょう。依頼先として、パートナーや頼れる親族を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。。

一方で親族から産後のサポートを得ることが難しく、自分で家事をしなくてはいけない家庭もあると思います。そのような場合は、産後に手伝ってくれるサービスを事前に調べておくと安心でしょう。

最近では産後ケア入院、産褥入院ができる施設も増えてきました。入院中は家事の心配をする必要なく、適宜助産師による育児支援を受けることもできます。

住んでいる地域に対象の施設がない、費用面が気になる、入院に抵抗がある、などの場合は、それをサポートする地域の公的なサービスがないか確認しましょう。自治体によっては産後ヘルパー派遣や、産後入院費の助成などのサービスがあります。

また最近は、民間の家事代行サービスや食事の宅配サービスなども充実しています。サービス内容や予算も大幅に異なるので、家族と相談しながら自分のライフスタイルに合ったサービスを選びましょう。

親族の支援、公的な社会資源、民間のサービスを組み合わせながら利用することも可能です。中には事前の予約や申請が必要なもの、利用するまで数日かかるものもあるので、可能であれば妊娠中に情報収集し、家族と相談した上で、産後いつでも利用出来るように準備しておきましょう。

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今回は産後の家事について記載しました。産後の家事は決してしてはいけないものではありませんが、絶対する必要があるものでもありません。

まずは自分の体調を整える事と赤ちゃんのお世話最優先にして、その上で可能な範囲で始めるのが望ましいでしょう。

参考:

医療情報科学研究所(編)、「病気がみえる vol.10 産科 第4版」、株式会社メディックメディア、2018年

江藤宏美(編)、「助産師基礎教育テキスト 〈2019年版 第6巻〉 産褥期のケア/新生児期・乳幼児期のケア」、日本看護協会出版会、2019年

平澤 美惠子(監)・村上 睦子(監)、「新訂版 写真でわかる母性看護技術アドバンス」、インターメディカ、2020年

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写真提供:ゲッティイメージズ

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