【医師監修】出産(分娩)の進み方 発露・排臨の意味は?
出産は陣痛が始まった時点で第1期の開口期が始まり、第2期の娩出期で赤ちゃんが出てきて、第3期の後産期で胎盤がママの体から出てきます。
今回は、赤ちゃん誕生の流れを紹介します。
出産は陣痛が始まった時点で第1期の開口期が始まり、第2期の娩出期で赤ちゃんが出てきて、第3期の後産期で胎盤がママの体から出てきます。
今回は、赤ちゃん誕生の流れを紹介します。
第1期:開口期(陣痛〜子宮口全開)
陣痛が始まると、分娩が始まります。
第1期の開口期はここから始まります。
個人差がありますが、開口期は初産の場合でおよそ8~12時間かかり、2回目以降の出産となる経産婦は4~8時間ほどの場合が多いようです。
陣痛はなぜ起こるの?
出産時、お腹のなかの子どもである胎児は出口である腟に向かってゆっくり下降していきます。
このとき子宮は、胎児を母親の体外に押し出そうと収縮します。この収縮運動のことを陣痛といいます。
陣痛は出産予定日の前後2週間以内に始まることが一般的です。
陣痛が起こる間隔はだんだん短く、そして収縮も強くなっていきます。
個人差があるものの、最初は10~20分間隔で、陣痛が30秒間ほど続きます。最終的には2、3分間隔で、60~70秒の陣痛が起きます。
子宮口が10cmにまで開く
陣痛が始まると、子宮と膣の間にある子宮口が開いていきます。
子宮口が開き始めてから、全開になるまでが、開口期です。
子宮口が全開すると大体10cmほどになります。
いきむのは我慢
このときママは、腹圧をかけていきんではいけません。
いきむことによって子宮口が広がりにくくなったり、子宮が傷つく子宮頸管裂傷(しきゅうけいかんれっしょう)を起こしたりする可能性があるからです。
第2期:娩出期(子宮口全開〜赤ちゃん誕生)
娩出(べんしゅつ)期は、子宮口が全開になった時点から、赤ちゃんが生まれるまでの時間のことです。赤ちゃんが母体から出てくることを「娩出」といいます。
娩出期は、初産で1〜1.5時間、経産婦で30分〜1時間ほどのケースが多いようです。
回りながら生まれる赤ちゃん
産道は柔らかいので、胎児の大きさに合わせて柔軟に広がることができますが、その外側に硬い骨でできている骨盤があるため、そのまま出てくるには広さが足りません。
そのため胎児は、骨盤の内側を回りながら抜け出します。この運動を「回旋(かいせん)」といいます。
ママはこのとき、いきむことで赤ちゃんが抜け出すのを助けます。
赤ちゃんは、顔をママの背中のほうに向けて頭から出てきます。赤ちゃんは頭が一番大きく、次に肩幅が大きいので、肩が出ればあとはスムーズに出てくることが多いです。
排臨・発露とは?
「発露」や「排臨」という言葉を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。
排臨とは、ママがいきむと赤ちゃんの頭が見え、いきむのを止めると頭が引っ込んでしまう状態をいいます。赤ちゃんの頭が、見えたり隠れたりすることです。
発露とは、さらにお産が進み、陣痛がない時にも絶えず見えたままの状態になることをいいます。
第3期:後産期(赤ちゃん誕生〜胎盤が出る)
赤ちゃんがママの体から出てきて、分娩はあと一息!
第3期である後産(こうさん)期は、赤ちゃんが出てきた後(娩出)から、胎盤(たいばん)が出てくるまでの時間です。個人差がありますが、およそ10~15分ほどかかります。
胎盤の役割
胎盤とは、妊娠後に子宮内につくられる新たな臓器です。栄養をママの体から胎児に与えます。
赤ちゃんが誕生すると胎盤は役目を終えるので、子宮から自然と剥がれ落ちます。
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このように分娩は開口期、娩出期、後産期と進んでいき、ママは赤ちゃんと力を合わせて、ゆっくりとそれぞれのステージを乗り越えていくことになります。
出産前にお産の進み方を知っておくと、少しでも安心できるかもしれませんね。
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写真提供:ゲッティイメージズ
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