【管理栄養士監修】離乳食のあさり|いつからはじめる?進め方やレシピ・アレルギーについて解説
うま味成分のコハク酸を含み、さまざまな料理に利用できる便利な食材です。
今回は、赤ちゃんにあさりを与えられる時期や、下ごしらえのコツなどをご紹介します。
うま味成分のコハク酸を含み、さまざまな料理に利用できる便利な食材です。
今回は、赤ちゃんにあさりを与えられる時期や、下ごしらえのコツなどをご紹介します。
あさりはいつから食べられる?
あさりは離乳完了期からOK! 最初は細かく刻んで使用して
あさりには、亜鉛、鉄などのミネラル類やビタミンB12のほか、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。
母乳育児の場合、母乳に含まれる鉄分は少ないため、赤ちゃんが生後6ヶ月になる頃にはママのお腹の中にいたときに蓄えられていた鉄分などが不足してきます。鉄分を多く含むあさりを上手に離乳食に活用しましょう。
あさりは離乳完了期、1歳~1歳6ヶ月頃から与えられる食材です。
身が小さく、加熱すると固くなり噛み切ることが難しいため、1歳以降から与えましょう。最初は細かく刻んで使用します。
貝つきの生のあさりを使用する場合は、砂抜きはもちろん、衛生面で注意が必要です。
あさりはあまり日持ちせず常温保存にも適さないため、冷蔵庫で保存し2日ほどで使い切りましょう。
量が多くしばらく調理しないときは冷凍保存がおすすめです。必ず砂出しを済ませてから保存します。
冷凍したあさりも、凍ったまま調理すれば、あさりのうま味を逃がさず美味しくいただけます。調理の際は、十分に加熱して使用しましょう。
また、あさりはまれに貝毒による食中毒を発症することがあり注意が必要です。
貝毒は複数の毒成分を持ち、熱に強く調理加熱しても毒性は分解できないため、あさりを与えたあとは、赤ちゃんの様子に細心の注意を払いましょう。
管理栄養士からのワンポイントアドバイス
あさりは、缶詰や真空パックの製品もあります。
砂抜き処理済みのものは、下ごしらえの手間が省けて簡単に調理できます。
産地や中身を確認して使用しましょう。
どのくらいの量を与えたらよい?
子ども用スプーンのひとさじから始め、徐々に量を増やしていきます。
初めて与える場合は、ほかの食材と混ぜずに与えます。
あさりの大きさや量の目安
子どもの成長に合わせて、食材の大きさや与える量を変えましょう。
あさりの時期別の大きさ・1回あたりの目安量
© every, Inc.
下ごしらえのコツは?
- 海水よりも少々薄めの塩水につけ砂出しをする
- 貝の殻を洗う
- 加熱する(ゆでる又は蒸すなど)
- 身を取り出し刻む
- おかゆや野菜などの食材と合わせ月齢にそった調理をする
砂出しする際は、浸す塩水を3%にすると塩味がついてしまうため、2%程度にとどめましょう。
「砂出し済み」で売られていても、もう1度砂を出しておくと安心です。
暗い環境のほうが砂を吐き出しやすいため、新聞紙などで覆います。
また、貝の殻は意外に汚れています。
水の中で貝殻同士をこすり合わせるようにして、しっかり洗いましょう。
おかゆや野菜などと一緒に調理すると、あさりのうま味が素材を引き立て、塩分が少なくても美味しく仕上がります。
食物アレルギーについて
あさりは、まれに食物アレルギーを発症する危険性があります。
そのため、初めて与える際は少量から始めましょう。
また、万が一食物アレルギーや食中毒を起こした場合でもすぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与えるようにしましょう。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント
- 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。
- 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。
- ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。
- 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。
- りんご・梨・柿は喉に詰まりやすい食材です。完了期までは生では与えず、すりおろしたものを加熱して与えましょう。
- 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。
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