母乳のメリットとポイント
栄養のバランスがよく免疫物質が豊富
母乳は消化吸収がとてもよく、赤ちゃんに必要な栄養がバランスよく含まれています。人間のからだがつくるたんぱく質なのでアレルギーにもなりにくく、免疫物質も豊富に含まれている、赤ちゃんにとってごく自然で、そして理想的な栄養です。
いっぽう、ママの出産後のからだの回復も、赤ちゃんに母乳を吸ってもらうことで早まります。
でも何よりいいのは、授乳による、「母子相互作用」です。赤ちゃんとママに、独特の安心感や親密感を与え、お互いの強い絆を育むという、豊かな精神的効果があるのです。すてきな「おっぱい」を、軽く考えたり、出にくいからといって簡単にあきらめたりしないようにしたいものです。
初回授乳はできれば生後30分以内に
産後初期に分泌される母乳を初乳といいます。初乳は、赤ちゃんを感染症やアレルギーから守る分泌型免疫グロブリンAという抗体などを含む、とても貴重なものです。できれば生後30分以内から、初回授乳をしましょう。
まだ慣れない時期は、おっぱいが痛いかもしれませんが、早い時期から赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうことで、乳腺に刺激が伝わり、少しずつおっぱいが出るようになってきます。母乳は、赤ちゃんを産んだとたん、自動的にどんどん出るものではありません。なるべく母乳で育てたいという心がまえと、あきらめない努力が必要です。
赤ちゃんが欲しがる時に飲みたいだけ飲ませて
おっぱいの出をよくするには、赤ちゃんが欲しがる時に、飲みたいだけ飲ませることです。飲ませすぎるのでは、と心配することはありません。
赤ちゃんはおっぱいを飲む時、空気もいっしょに飲み込んでしまうので、飲んだあとにしっかりげっぷをさせないと、母乳を吐いてしまいます。
ただし、2~3分トライしてもげっぷが出ないというような時は、無理して出させることはありません。
すぐに母乳不足と決めないこと
おっぱいを与えてもすぐに泣き出し、赤ちゃんが一日中泣いているような時、ママたちは母乳不足を心配しますが、すぐに母乳不足と決めて安易にミルクを足すのではなく、まずは、母乳の出口である乳管がちゃんと開通しているか、チェックしてみましょう。そのうえで授乳の回数をふやし、正しい授乳ポジション(位置)やふくませ方で赤ちゃんにたびたび吸ってもらうようにします。
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