【医師監修】妊婦の花粉症、薬は飲める? 対策は?
花粉症とは
花粉に対するアレルギー反応
花粉症は、人間が花粉に対してアレルギー反応を起こしている状態です。
アレルギーとは、花粉、ハウスダストやダニなどを体が異物だとみなし、過剰に反応することをいいます。
血管を広げてかゆみや充血を引き起こします。くしゃみ、鼻水、涙などで花粉を体の外に出そうとします。
花粉症の時期
花粉症の時期は地域によって少しずつ変わります。飛散する花粉の種類もさまざまです。
たとえば関東地方では、冬から春にかけて(2〜4月)スギ花粉が飛散します。
ほかにも4〜5月はヒノキ花粉、6〜8月イネ科の花粉、8〜10月はブタクサやヨモギなどが飛散しています。
北海道や、一部の本州では4〜6月にシラカバの花粉が飛散します。
特に多いのがスギ花粉症
さまざまな種類のある花粉症ですが、特に多いのがスギ花粉症です。
花粉症の人の約70%がスギ花粉症と推察されています。これは日本にスギ林が多く存在しているためです。
妊娠中は花粉症が悪化しやすい?
妊娠中はアレルギーを起こしやすい
個人差がありますが、妊娠中は全身の血液量が妊娠する前より増えるため、充血しやすく、鼻の粘膜がむくんで鼻詰まりなどが悪化しがちです。
さらに妊娠中はホルモンバランスの変化により、アレルギー症状を起こしやすいともいわれています。
妊娠中でも花粉症の薬を飲める?
飲める薬があるので、症状が辛いときは医師に相談
妊娠4週〜12週未満は、おなかの赤ちゃんの脳や心臓など重要な臓器が作られる時期です。この時期に薬の影響を受けると、おなかの赤ちゃんに異常が起こる可能性があり、ママは薬の使用に注意が必要です。
とはいえ、花粉症の薬はおなかの赤ちゃんに影響の少ないものもあります。
まったく使用できないというわけではありません。
症状が辛いときには、我慢しすぎず医師に相談してみましょう。
「点鼻(てんび)薬」や「点眼薬」などを使用する方法も
「点鼻薬(鼻の粘膜に用いる薬)」や「点眼薬(目薬)」を使用する、という方法もあります。目のかゆみや、鼻詰まり、くしゃみなどに効果があるとされています。
飲み薬より血液に入る量が少ないので比較的安全ですが、妊娠中どの時期も自己判断で市販の薬を使用することは避けましょう。
医師が処方した薬を、用法、用量を守って使用するようにしましょう。
これから妊娠を考えている人は?
いずれ妊娠を考えている花粉症の女性は、飲んでいる薬についてかかりつけの耳鼻科の医師などに確認しておくことが大切です。
花粉症の薬が赤ちゃんに影響を与えることは少ないのですが、あらかじめ赤ちゃんに対して安全に使用できる薬を選ぶことができます。
「これから妊娠をしたいけれど、この薬を飲んでも大丈夫ですか?」と確認できると安心ですね。
妊娠に気がつかずに花粉症の薬を飲んでしまったら?
産婦人科の医師に相談しよう
妊娠に気がつかずに花粉症の薬を飲んでしまったら、産婦人科の医師に相談してみましょう。薬の内容や量、いつからいつまで飲んだのかを医師に伝えます。
花粉症の薬による赤ちゃんへの影響は少ないと考えられていますが、情報を共有しておくことは大切です。
妊娠中にできる花粉症対策
花粉をなるべく浴びないようにする
・花粉情報をチェックする
・外出のときは眼鏡やマスクを着用する
・花粉が付きにくいように、毛羽立ったタイプの衣類を避ける
・帰宅したときは、衣類や髪をよく払ってから家に入り、洗顔やうがいをする
・洗濯物はできるだけ室内に干す
・こまめに掃除をする
・空気清浄機を使用する
・換気は窓を全開ではなく、10㎝程度にする など
こんな日のお出かけに注意、スギ花粉の多い日や時間は?
特にスギ花粉のシーズンは、以下のような日に飛散する花粉の量が多くなります。
①気温が高い日
②雨の日の翌日で天気が良い日
③風が強く晴天で空気が乾燥した日
気候などの条件にもよりますが、「昼前後」、「日没後」に花粉の量が多くなるとされています。なかなか難しいかもしれませんが、外出はできる限り、花粉の少ない日、時間帯に済ませたいところです。
できる範囲のセルフケアをする
効果に個人差はありますが、入浴したり、蒸しタオルを顔に当てたりすることで鼻詰まりに効果があるとされています。
できるだけ規則正しい生活を心がけ、ストレスや睡眠不足を避けるようにするのも大切です。
こんなときは注意!医師に相談しよう
くしゃみや鼻水などが花粉症の代表的な症状です。
ただし風邪など感染症の可能性もあるため、注意が必要です。
処方された薬を飲んでもよくならなかったり、発熱やだるさなど、異常を感じたりするときには医療機関に相談しましょう。
_______
妊娠したらまったく薬が使用できない、というわけではありません。
ただし自己判断での使用はしないようにしましょう。
症状が辛い場合には我慢しすぎずに医師に相談してみてくださいね。
ほかにも花粉をなるべく避けるなどの対処法で、花粉の時期を乗り切りたいですね。
参考:
厚生労働省、花粉症特集 (2020年4月2日閲覧)
(2020年4月2日閲覧)
(2020年4月2日閲覧)
(2020年4月2日閲覧)
(2020年4月2日閲覧)
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