【医師監修】妊娠中は自転車にいつまで乗って大丈夫?胎児への影響や送迎や買い物時の注意点
普段、買い物や子どもの送迎に自転車を使っているママは多いもの。歩くより早く移動できて、狭い道もスイスイ走れて便利ですよね。できれば妊娠してからも乗りたい、生活上乗らざるを得ない、というママもいるでしょう。この記事では、妊娠中に自転車に乗ってよいのか、おなかの赤ちゃんに影響はないのかを解説します。また、妊婦が自転車に乗る場合の注意点も解説しますので、安全に自転車に乗るためのポイントがわかりますよ!
普段、買い物や子どもの送迎に自転車を使っているママは多いもの。歩くより早く移動できて、狭い道もスイスイ走れて便利ですよね。できれば妊娠してからも乗りたい、生活上乗らざるを得ない、というママもいるでしょう。この記事では、妊娠中に自転車に乗ってよいのか、おなかの赤ちゃんに影響はないのかを解説します。また、妊婦が自転車に乗る場合の注意点も解説しますので、安全に自転車に乗るためのポイントがわかりますよ!
妊娠中に自転車に乗ってもよい?いつからいつまで乗れる?
妊娠中はさまざまなリスクがあるため、妊娠中は時期問わずできるだけ自転車に乗るのは避けたほうがよいでしょう。
とはいえ、荷物も運べて、歩くより早く移動できる自転車はとても便利ですよね。自宅から駅や病院が遠い場合や、車がない家庭にとっては重要な交通手段です。妊娠中のママのなかには、上の子の送り迎えなどで乗らざるを得ない人もいるでしょう。どうしても乗らざるを得ないときは、体調がよいときに短時間とし、安全運転を心がけましょう。
また、おなかが大きく・重くなってきたら自転車に乗るのは避け、移動が必要なときはバスやタクシーなど代替手段を利用しましょう。
なぜ妊娠中は自転車に乗ってはいけないの?
妊婦の自転車が推奨されない理由は、妊娠前と比べ安全に運転ができなくなるためです。
妊娠中が自転車を避けたほうがいい理由
体調が不安定で注意力が散漫になりやすい
おなかが大きくなり運転がしづらい
バランスがとりづらく転倒しやすい
もしものときにとっさの操作がしづらい
自転車を安全に運転するには、認知・判断・操作と複数の能力が必要とされますが、妊娠中はいずれにも不安が生じる時期です。
転倒すると出血や破水、早産、流産などのきっかけになることもあるので、極力乗るのは避け、乗るのであれば十分注意しましょう。
妊娠初期(~4ヶ月)のリスク
妊娠初期(~4ヶ月)は、つわりや貧血で体調が悪くなりやすい時期です。また、妊娠全期間のなかでも流産しやすい時期です。体調不良から注意力も散漫になっているので、どうしても自転車に乗らざるを得ない場合は体調のよいときに短時間を心がけ、交通量の少ない場所で乗るようにしましょう。
妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月)のリスク
妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月)になると、少しずつおなかが大きくなってきてバランスが取りにくくなります。自転車に乗ったあとにおなかが張ったり、腹痛が起きたりすることもあるので、安定期であっても自転車に乗る際は体調の変化に注意しましょう。
妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月)のリスク
妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月)になるとますますおなかが大きくなり、少しのことでバランスを崩して転倒しやすくなります。
おなかが大きくなると、もしものときにとっさの操作で危険を回避するのも難しくなります。また、ペダルをこぐ際におなかが圧迫されるので、切迫早産につながることも。妊娠後期・臨月になったら、できるだけ公共交通機関やタクシー、家族の送迎を利用しましょう。
自転車に乗ることや振動は赤ちゃんに影響する?
妊娠中は自転車は避けたほうがよいとはいえ、生活に必要不可欠な人もいるでしょう。
滋賀医科大学教授の一杉正仁氏からは、妊娠中の自転車の運転について次のことが報告されています。(*1)
妊娠中の自転車の利用率・事故のリスク
千葉県郊外における調査では、94.9%の女性が妊娠中も自転車を運転しており、そのうち67%は週に5日以上運転をしていたことがわかった
カナダで51万人の女性を対象に行われた研究では、妊娠前の3年間、妊娠中、産後1年間の3つの期間では、妊娠中期の事故率が高まったことが報告されている
妊娠中に自転車に乗ること自体は禁止されているものではなく、多くの妊婦さんが妊娠後も自転車に乗っています。
しかし、妊娠前以上に自転車の運転にはリスクがあるため、妊娠中はいつも以上に安全運転を心がけた運転が必要といえるでしょう。
妊娠中に自転車に乗るときの注意点
妊娠中に自転車に乗るときは、次のことを押さえておきましょう。
乗る前に必ず医師に確認をする
自転車に乗る場合は、前もって医師に自転車の利用についてアドバイスをもらいましょう。
母体や胎児の状態によっては、医師から「安静にしていて」「公共交通機関を使って」と言われるかもしれません。その場合、指示に従うようにしましょう。「体調がよいから」「おなかがまだ大きくなっていないから」と、自己判断で自転車に乗ることはしないでくださいね。
医師から許可を得た場合でも、おなかが張っていたり、出血があったりする場合は乗らないようにしましょう。
急がず短時間の運転を心がける
長時間運転すると、おなかが張りやすくなります。また、余裕がない状況での運転はスピードを出しすぎて事故を起こすリスクも高まります。
妊娠中は、短時間の運転を意識し、焦らず運転できるように時間に余裕を持って出かけるようにしましょう。
天候が悪いときは乗らない
風が強い日や雨が降っている日は、バランスを崩しやすく路面がすべりやすいため自転車に乗らないようにしましょう。
妊娠中は、つわりや貧血による体調不良などで、注意力が散漫になりやすいです。運転中や降りたあとなど、ふらついた拍子に転倒しやすいため、天候が悪い日は自転車に乗らないでください。
サドルの高さを低めに調整する
妊娠中に自転車に乗るときは、転倒を防ぐため足の裏がしっかり地面につくようにサドルの位置を調整しましょう。
妊娠前は、サドルをつま先が着くギリギリの高さにしていた人もいるでしょう。
しかし、つま先立ちでの停車はバランスが悪く、しっかり停止できずに転倒しやすくなります。
慣れた自転車でもサドルの高さを低めに調整してくださいね。
タイヤに巻き込まれない服装で乗る
自転車に乗るときは、タイヤに巻き込まれるリスクがない服装で乗りましょう。スカートや長めの上着がタイヤに巻き込まれると、バランスを崩し転倒してしまいます。
靴にも気を配り、靴紐が付いた靴や脱げやすいサンダル・パンプスは避けてくださいね。
段差がある道や坂では乗らない
段差がある道や坂道は、安定して走行しにくく、バランスを崩しやすいです。坂道は平坦な道よりも踏み込む必要があるため、おなかに力が入ります。
道がガタガタしていると走行時の振動でおなかの張りにつながることがあるので、そういった場所は避けて運転してください。
ギヤ(変速機)を軽く調整すると、踏み込みの力が軽くなりますよ。
安定感のある自転車を選ぶ
妊娠中に自転車に乗るなら、二輪の自転車よりも三輪の自転車、タイヤが大きく細いものより小さく太いものを選びましょう。
転倒しやすい妊娠中は、安定感のある自転車を選ぶことが大切です。
電動アシスト自転車は、踏み込みも軽く安定感があるものも多いです。出産後も活躍するので、このタイミングで検討してみるのもよいでしょう。
人通りや車の交通量が多い道では乗らない
交通量が多い道は、車にあおられて転倒する可能性があります。人が多く歩いている道は、細かくハンドルを操作しないといけないので、運転しにくいです。
細かな操作が必要な場所では、妊娠中は転倒のリスクが高まります。交通量が多い道や混雑している道では乗らないようにしましょう。
ただ、妊娠中はお腹も大きくなり緊急の際に自転車のコントロールが困難となりますので、もともと運転に自信があった方でも注意が必要です。何かに衝突した場合はハンドルに妊娠したお腹をぶつける可能性がありますし、転倒した場合は受け身が取りにくいことが予想されるため、他の手段があればそちらで移動されるのも一案です。
なお自転車を利用される場合は、努力義務となりました「ヘルメット装着」も忘れずに!
妊娠中に自転車に乗る際のよくある質問
ここでは妊娠中に自転車に乗る際のよくある疑問をご紹介します。気になる点を解消しましょう!
妊婦におすすめの移動方法は?
家族の送迎や公共交通機関を利用しましょう
妊娠中は、できるだけ家族の送り迎えや公共交通機関を利用しましょう。おなかが大きくなってきたら、自動車の運転も避けたほうがよいです。
買い物の荷物を持って歩くのはしんどい!どうすればいい?
ネットスーパーや宅配サービスを利用しましょう
買い物は、家族に頼んで買ってきてもらうか、ネットスーパーや宅配サービスを利用しましょう。最近は、宅配サービスを実施しているスーパーも増えてきています。よく行く店舗で宅配サービスを実施していないかどうか、チェックしてみてください。ネットスーパーや宅配サービスを使えば、重たいものも玄関先まで運んでもらえますよ。
妊娠中に自転車に乗るのは原則NG!おでかけのときは公共交通機関を利用して
何かと便利な自転車ですが、妊娠中はできるだけ乗らないようにしましょう。どうしても乗らざるを得ない人は、体調がよいときに短時間、安全運転を心がけて利用しましょう。
乗る際は、交通量が多い道や坂道などを避ける、スピードを出し過ぎないなど、いつも以上に安全第一を心がけることが大切です。妊娠したら、できるだけ家族の送迎や公共交通機関を使うなど、体に負担をかけにくい安全な移動方法を考えてみましょう。
- 妊娠中は自転車に乗らない方がよい
- どうしても乗る場合は医師の許可を得て
- 交通量が多い場所や坂道・段差がある道では乗らないで
- 安定感がある転倒しにくい自転車を選ぼう
- 妊娠中はできるだけ家族の送迎や公共交通機関を利用しよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
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