【医師監修】妊娠中にプールに行っても大丈夫?マタニティスイミングのリスクや注意点
「妊娠中は適度に体を動かすことが大事」と頭ではわかっていても、おなかが大きく・重くなってくると散歩に行くのも億劫になりますよね。
そんなときは、プールに行って体を動かしてみるのもよいでしょう。プールの中では浮力が働くため、体に負担をかけず適度に運動できますよ。しかし、妊娠中にプールに行くときは、いくつか注意しなければならないことがあります。この記事では、妊娠中にプールに行く場合の注意点やリスクを解説します。
「妊娠中は適度に体を動かすことが大事」と頭ではわかっていても、おなかが大きく・重くなってくると散歩に行くのも億劫になりますよね。
そんなときは、プールに行って体を動かしてみるのもよいでしょう。プールの中では浮力が働くため、体に負担をかけず適度に運動できますよ。しかし、妊娠中にプールに行くときは、いくつか注意しなければならないことがあります。この記事では、妊娠中にプールに行く場合の注意点やリスクを解説します。
経過が順調なら妊娠中もプールに行ってもOK!
妊娠中でも、体調や赤ちゃんの状態に問題がなければプールに行っても問題ありません。
一方で、妊娠中のプールの利用時は注意が必要なこともあります。
次の条件に当てはまる人はプールの利用を避けましょう。
プールの利用を避けたほうがよい人
体調が悪い・おなかが張っている人
泳ぐのが苦手で同伴者がいない人
多胎妊娠(双子や三つ子の妊娠)の人
プールに関わらず、運動してもよいのは経過が順調で母体・胎児に問題がない人です。妊娠中にプールを利用する場合は、必ず事前に医師に相談しましょう。
医師から「プールに行っても大丈夫」と言われない限りは、妊娠中にプールで運動するのは避けてくださいね。
妊娠中にプールを利用できるのはいつからいつまで?
妊娠中も、経過がよければ妊娠初期から妊娠後期までプールで運動できます。
マタニティスイミングを運営するスポーツクラブのなかには、医師から運動をストップするよう指示が出るか、「いつ産まれてもおかしくない」と自身が判断するまで通える、としているクラブもあります。
出産直近でも無理のない範囲で体を動かすことで、出産に必要な体力がつけられるだけでなく、気分転換にもなりますよ。
ただし、妊娠初期は流産のリスクが高く、妊娠後期は破水や子宮収縮も起こりやすくなるので、くれぐれも無理はしないでくださいね。
妊婦が運動するメリット
出産は、体力・気力ともに大きく消耗します。妊娠中も運動を続けることで次のようなメリットが得られるので、無理のない範囲で運動を続けましょう。
妊婦がプールで運動するメリット
体を動かすことで太りすぎを予防できる
体に負担をかけずに体力づくりができる
妊娠中のストレス発散になる
同じ時期に出産を迎えるママ友ができる
適度に体を動かすことで太りすぎを防ぎ、出産に必要な体力をつけましょう。
マタニティクラスがあるプールなら、同じ時期に出産を迎えるママ友と知り合えるチャンスがあるかもしれませんよ。
妊婦がプールを利用する際の注意点
妊娠中にプールを利用する際は、安全に利用するためにも次のことに注意しましょう。
病院が近い場所のプールを利用する
妊娠中は体がデリケートな状態になっているので、妊娠前は平気だった運動でも体調を崩す恐れがあります。プールで運動しているときに体調を崩した場合に備えて、できるだけ病院から近い場所のプールを選びましょう。病院が近いプールなら、万が一、体調を崩した場合もすぐに適切な処置が受けられる可能性が高まります。
マタニティクラスがあるプールを選ぼう
妊娠中にプールに行く場合は、マタニティクラスがあるプールを選ぶのがおすすめです。マタニティクラスがあるプールなら、専門の資格を持ったインストラクターの指導のもと、安心してエクササイズができますよ。マタニティクラスは同じ時期に出産を迎えるママが多いのも魅力です。
プールに入る前に体調を確認しよう
プールに入る前には、必ず血圧や出血の有無、おなかの張り具合を毎回チェックしましょう。少しでも体調に不安があるときは、プールに入るのを避けてくださいね。プールを利用する際は、事前に医師に相談して、注意事項なども聞いておくと安心です。
転倒しないように注意しよう
プールサイドは、濡れていない場所に比べて滑りやすいです。足元には十分注意して、転倒を防ぎましょう。手すりがあるなら手すりを使い、くれぐれも走らないでくださいね。水から上がる時はゆっくり上がり、プールの縁に少し腰掛けて休んでから立ち上がるとよいです。水から急に上がると血圧が変動してめまいや立ちくらみを起こしやすいので、プールの中・プールサイドでの動きはいつもより穏やかに行うことを意識しましょう。
長時間プールに入るのは避けよう
長時間のプールの利用は、運動による疲労のほか体が冷えてしまいます。
プールを利用するときは、途中で適度に休憩を入れながら無理のない範囲で利用しましょう。休憩中は体が冷えるので、体を冷やさないようにタオルやラッシュガードなどを羽織るとよいですよ。
妊娠中のプール利用では感染症対策をしよう
妊娠中は、妊娠前に比べて感染症にかかりやすいとされています。
また、感染症にかかっても使える薬が限られているため、つらい症状が長引いたり重症化したりすることがあります。プールの水は塩素によって消毒されていますが、感染症のリスクはゼロではありません。妊娠中にプールを利用するときは、可能な感染症対策を行い、体調が悪いときはおやすみするようにしましょう。
プールでかかる可能性がある感染症
咽頭結膜熱(プール熱)
流行性角結膜炎
腟トリコモナス症
大腸菌感染
手足口病
休憩をする際は、自分のタオルを敷いたうえに座る、座る前に水で椅子を流すなど、他の人が利用するものに直に触れない工夫をしましょう。
プールに入った後はしっかりシャワーを浴びて、目を洗いうがいをしましょう。
妊娠中にプールを利用する際の持ち物
妊娠中にプールを利用する際は、次のものを忘れずに持っていきましょう。
プールを利用する際の持ち物
マタニティ水着
母子手帳や妊娠経過のコピー
病院の診察券
保険証
ゴーグル
帽子
バスタオルまたはラッシュガード(羽織物)
万が一、体調を崩したときに備えて、母子手帳または妊娠経過のコピーと保険証は忘れずに持っていってくださいね。このほかに必要なものがないか、事前に利用するプールに問い合わせておくと安心です。
ただ、水につかっているからといっても立派な運動です。知らず知らず発汗をしているため、適度な水分補給も忘れずに!
泳いだ後の気持ち良さは格別ですので、産後もどこかのタイミングでお子さんと一緒にスイミングを再開されるのも宜しいでしょう。
みんなどうしてた?妊娠中のプール利用に関するアンケート
ここでは、先輩ママ100名を対象にした「妊娠中のプール利用に関するアンケート」の結果をご紹介します。
もしかしたらヒントになる意見があるかもしれませんね。
妊娠中にプールを利用した人は10%
今回のアンケートでは、「妊娠中にプールに行った」という回答は11件(複数回答可)と少なく、9割の人はプールを利用していないという結果になりました。
「プールに行った」という回答では、「上の子の付き添い」という理由が多くみられました。
妊娠中にプールに行きましたか
妊娠初期に行った:4人
妊娠中期に行った:7人
妊娠後期に行った:0人
妊娠中は行かなかった:90人
※複数回答あり
妊娠中にプールへ行った人のコメント
ここでは妊娠中にプールに行った、と回答した人の声をご紹介します。
ゆっちゃんイカさん/30代/専業主婦/近畿地方在住/子ども2人のママ
今日も早起きさん/30代/専業主婦/北海道在住/子ども2人のママ
るるさん/20代/会社員(正社員)/関東地方在住/子ども1人のママ
こーえまさん/30代/専業主婦/関東地方在住/子ども2人のママ
ゆっちょむさん/30代/会社員(正社員)/九州・沖縄地方在住/子ども2人のママ
あみさん/40代/パート・アルバイト/関東地方在住/子ども2人のママ
妊娠中はプールへ行かなかった人のコメント
ここでは妊娠中はプールに行かなかった、と回答した人の声をご紹介します。
かえるさん/30代/パート・アルバイト/関東地方在住/子ども3人のママ
ゆあさん/30代/専業主婦/関東地方在住/子ども3人のママ
りりこさん/30代/専業主婦/近畿地方在住/子ども2人のママ
みくさん/20代/専業主婦/近畿地方在住/子ども1人のママ
ゆずゆずさん/30代/自営業/関東地方在住/子ども1人のママ
ユキさん/30代/専業主婦/四国地方在住/子ども2人のママ
「行かなかった」と回答した人のコメントでは、「感染症や冷えが不安」「大きいおなかが恥ずかしい」「専用の水着がなかった」と言った声が多くみられました。
妊婦のプール利用に関するよくある質問
妊婦のプール利用に関するよくある質問
ここでは妊婦のプール利用に関するよくある疑問をご紹介します。気になる点を解消しましょう!
泳ぎが苦手でもできる水中運動はある?
水中ウォーキングなど泳げなくても楽しめるエクササイズがあります
プールによっては、泳ぐのが苦手な人でも行える水中ウォーキング用のコースが設置されていることがあります。マタニティスイミングのクラスでは潜ったり、水に浮いたりするエクササイズもあります。泳ぎが苦手で、マタニティスイミングのクラスに参加するのが不安な人は、一度見学に行ってみるのもよいでしょう。
週に何回までプールに行ってよいの?
プールに行くのはまずは週1回からはじめましょう
妊娠中にプールを利用する際は、まず週に1回の頻度からはじめましょう。体を少しずつ慣らしていきながら、主治医と相談して頻度を増やしていってください。いきなり週に2回〜3回と利用すると、体に負担がかかります。妊娠中はくれぐれも体に負担をかけないように、週に1回・短時間の利用からはじめてくださいね。
マタニティ水着はどこで買える?
マタニティ水着はネット通販や授乳服店で購入できます
マタニティ水着は、大きくなったおなかを締め付けない、ゆったりとした着心地でおしゃれなものが多いです。ネット通販やマタニティ用品を扱うお店で取り扱っているのでチェックしてみましょう。最近はレギンス付きのものや、スカートでおなかがカバーできるものも市販されていますよ。
プールを利用してはいけないのはどんなとき?
出血やおなかの張りが見られるときは避けましょう
不正出血があるときや、おなかが張っているとき、胎動が弱くなっているあるいは減少しているときは、プールの利用を避けましょう。運動中に立ちくらみや頭痛、胸の痛み、呼吸困難、おなかの違和感などがあった場合はすぐに運動を中止して、病院で適切な処置を受けてください。
旅行先のホテルにあるプールを利用してもよい?
プールを利用するときは必ず付き添いの人と一緒に利用しましょう
旅行先のホテルなどにあるプールを利用する際は、必ず誰かに付き添ってもらいましょう。水温にも気を配り、水が冷たすぎる場合は利用を避けてください。妊娠中におけるプールの利用は、できるだけ短時間に留め、長時間の利用は控えましょう。妊娠中にホテルのプールなどを利用したい場合は、事前にホテルに利用できるかどうか問い合わせておきましょう。施設によっては妊娠中は利用できないこともあります。
妊娠中もプールは利用できる!無理のない範囲で体を動かそう!
妊娠中であっても、医師に許可を得れば、体調が良いときにプールを利用できます。水の中では浮力が働くので体に負担をかけずに運動できますよ。出産は、体力・気力ともに大きく消耗するものです。妊娠中も適度な運動を続けて、出産に向けて体力をつけましょう!
- プールを利用する際は事前に医師に相談して
- プールは週に1回・短時間の利用から始めよう
- 長時間の運動は体に負担がかかるので避けよう
- 体調が悪くなったらすぐに運動を中止して
- プールには母子手帳や保険証を持っていこう!
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
本サイトの記事中で紹介している商品やサービスは編集部が選定しております。記事の監修者が選定・推奨したものではありません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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