妊婦健診の尿検査で蛋白がプラスマイナスは正常?異常?結果の見方や原因を解説!
妊婦健診で毎回受ける尿検査。
妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群の早期発見に役立つ検査ですが、結果の見方がいまひとつわからないという人もいるでしょう。
特にプラスマイナスと判定された場合「陰性?陽性?どっち?」と戸惑いますよね。
この記事では、尿検査の結果の見方や、プラスマイナスと判定される原因を解説します。妊婦健診の尿検査に疑問を持っている人は参考にしてみてくださいね。
妊婦健診で毎回受ける尿検査。
妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群の早期発見に役立つ検査ですが、結果の見方がいまひとつわからないという人もいるでしょう。
特にプラスマイナスと判定された場合「陰性?陽性?どっち?」と戸惑いますよね。
この記事では、尿検査の結果の見方や、プラスマイナスと判定される原因を解説します。妊婦健診の尿検査に疑問を持っている人は参考にしてみてくださいね。
妊婦健診の尿検査で蛋白が±は正常?異常?
妊婦健診で毎回行われる尿検査は、尿中に糖や蛋白質が含まれていないかどうかを調べる検査です。
尿中にこれらが含まれていない場合はマイナス(陰性)ですが、含まれる量が多くなるとプラス(陽性)になり、尿中の量に応じて1+・2+・3+・4+の4段階で判定されます。
尿蛋白がプラスマイナス(±)の場合は弱陽性(擬陽性)といって、陽性になるほどではないが尿の中に蛋白質がわずかに含まれていることを示しています。
妊娠中は腎臓に負担がかかり尿蛋白が出やすいため、陽性・弱陽性になるのは珍しいことではありません。
一時的に陽性・弱陽性を示すことも多く、その場合は時間を置いて再検査します。
尿蛋白とは?
尿蛋白とは、尿中に含まれる蛋白質を指します。
15mg/dl以下なら陰性、15~30mg/dlならプラスマイナス(弱陽性)、30mg/dl以上になると陽性です。
健康な人の尿にも蛋白質はごくわずかに含まれていますが、蛋白質の量が常に基準を超えている場合は、腎機能の低下や泌尿器の機能異常が疑われます。
蛋白尿は、蛋白質(肉や魚)を摂りすぎたときや激しい運動をした後にもみられることがあります。
尿蛋白検査の結果の見方
ここからは尿蛋白検査の結果の見方を解説します。
+(陽性)
陽性は、尿1dlあたり30mg以上の蛋白質が含まれていることを示しています。
1+・2+・3+・4+の4段階で判定され、+の数が多いほど含まれている蛋白質が多く、腎臓の機能が低下していると考えられます。
±(弱陽性)
擬陽性は、尿1dlあたり15mg以上30mg未満の蛋白質が含まれていることを示しており、±で表されます。
1回のみ±になる場合は経過観察となることも少なくありませんが、検査の度に±になる場合は腎機能に異常があることを疑って精密検査を行うことがあります。
-(陰性)
陰性は、尿1dlあたりに含まれる蛋白質の量が15mg未満であることを示しています。
尿に蛋白が出ていない状態であり、正常です。
妊娠高血圧症候群とは?
尿検査の結果が弱陽性・陽性だった場合、妊娠高血圧症候群が疑われます。
妊娠高血圧症候群とは妊娠時に高血圧を発症することをいいます。
妊娠20週以下で発症した場合は「高血圧合併妊娠」、妊娠20週以降に発症し高血圧のみみられる場合を「妊娠高血圧症」、高血圧に加え蛋白尿もみられる場合を「妊娠高血圧腎症」といいます。
もともと糖尿病を患っている人や肥満傾向にある人、高血圧の人や腎臓病の人などがなりやすいといわれています。
妊娠高血圧症候群になると、高血圧や蛋白尿に加えて、けいれん発作や脳出血、肝臓や腎臓の機能障害、胎児発育不全、胎児機能不全、早期胎盤剥離などを起こすことがあります。
妊娠期間を健やかに過ごして無事に出産するために、早期発見・早期対処が肝心です。
尿検査の結果に影響を及ぼすもの
尿検査の結果は、精液やおりものの影響を受けることがあります。
妊婦健診の前日にセックスをした場合や、おりものが多い場合などは、尿中に蛋白質が含まれていなくても結果が弱陽性・陽性になることがあるので、採尿のしかたを工夫しましょう。
尿検査に使う尿は、排尿途中の尿(中間尿)を採尿すると、結果への影響を少なくできますよ。
尿蛋白検査で引っかかった場合の対応
尿蛋白検査で異常が指摘された場合は、医師のアドバイスを受けるほか、次のことに気を配ってみましょう。
食生活に気を配る
尿蛋白が出ていると言われたら、食事の内容に気を配ってみましょう。腎臓への負担を減らすため、塩分を控えた味つけを心がけてください。
また、蛋白質の摂りすぎにも注意が必要です。蛋白質は赤ちゃんの発育に必要な栄養素ですが、摂りすぎると腎臓に負担がかかります。
1日あたりの摂取目安量を守って、動物性蛋白質(肉・魚)と植物性蛋白質(豆・大豆製品)をバランスよく献立に取り入れられるとよいですね。
体重の増えすぎに注意する
体重の増えすぎにも注意が必要です。体重が増えすぎると、腎臓に大きな負担がかかります。
体重をコントロールするには、食事の内容だけでなく量にも気を配ること、適度に体を動かすことが大切です。無理のない範囲で体を動かす習慣を身につけましょう。
水分の摂りすぎ・控えすぎに注意する
水分は1日2リットルを目安に、無理のない範囲でこまめに補給するようにしましょう。
ただし、ジュースの飲みすぎは厳禁です。ジュースを飲みすぎると血糖値が上がって、妊娠糖尿病になりやすくなります。
妊娠中は、水かノンカフェインのお茶で水分補給をするのがおすすめです。
しっかり体を休める
体が疲れていたりストレスを抱えていたりすると、高血圧を引き起こしたり、尿蛋白が出やすくなったりします。
また、寝不足も腎臓に負担がかかり尿蛋白が増える原因になるので、妊娠中は意識して心と体を休めるようにしましょう。
妊娠中は蛋白尿になりやすい!ただし毎回±になる場合は要注意
妊娠中は腎臓への血流量が増え、腎臓に負担がかかって尿蛋白が出やすいものです。1回だけプラスマイナス(±)が出た場合はそれほど心配しなくてもよい場合がほとんどですが、毎回プラスマイナスになる場合は腎機能が低下している可能性があります。場合によっては精密検査が必要になることもあるので、医師の指示に従いましょう。尿検査でプラスマイナスになったら、食生活や体重管理の方法を工夫してみてくださいね。
- 尿蛋白検査のプラスマイナスは弱陽性
- 弱陽性・陽性は尿中に蛋白質が出ていることを示している
- 妊娠中は蛋白尿が出やすい
- 毎回プラスマイナスになる場合は要注意
- 弱陽性・陽性になったら食事や生活習慣を見直してみよう
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