エコーでダウン症かわかるって本当?超音波検査で見える特徴や可能性があるときの対応を解説
赤ちゃんの大きさや発育度合い、表情やしぐさまで、エコー検査ではさまざまなことがわかります。ときには、病気や障害が発見されることもあります。
この記事では、エコー・超音波検査によって赤ちゃんがダウン症かどうかわかるのかや、ダウン症の可能性があるといわれた場合の対応を解説しています。
赤ちゃんの大きさや発育度合い、表情やしぐさまで、エコー検査ではさまざまなことがわかります。ときには、病気や障害が発見されることもあります。
この記事では、エコー・超音波検査によって赤ちゃんがダウン症かどうかわかるのかや、ダウン症の可能性があるといわれた場合の対応を解説しています。
エコー検査でダウン症が分かるって本当?
妊婦健診で受けるエコー検査では、胎児についてさまざまなことがわかります。そのひとつが、ダウン症候群(21トリソミー)、通称ダウン症の可能性です。
ダウン症は染色体異常症の一種で、知的障害と様々な身体的特徴がみられます。
エコー検査だけでダウン症であることを診断・断定できるわけではありませんが、胎児の身体的な特徴などから、ダウン症の可能性が高いかどうかを判断することができます。
しかし、ダウン症かどうか確定するためにはエコー検査だけでなく追加の検査が必要です。
エコー検査でダウン症の可能性がわかるのはいつ?
エコー検査でダウン症の可能性が判断できるようになるのは、11週以降とされています。
妊娠11週頃の赤ちゃんは、大人の握りこぶし程度の大きさです。これくらいになると、体の特徴などからダウン症の可能性を判断できます。
ダウン症の可能性がある妊娠初期のエコー写真の特徴
ここからは、ダウン症の可能性がある妊娠初期のエコー写真の特徴を解説します。
鼻の骨が短い
ダウン症の赤ちゃんには、鼻の骨が短いという特徴があります。
エコー検査を行うと、鼻の付け根の骨が小さかったり、あるいは見えなかったりすることがあります。これは、ダウン症の赤ちゃんは鼻の骨の成長や硬化がゆっくりなためです。
エコー写真のCRL(頭殿長:頭からお尻までの長さ)が45〜84mmになっても鼻の骨が極端に短い・見えない場合は、ダウン症の疑いがあるとされています。
心臓の弁に異常がある
ダウン症の赤ちゃんは、心臓に障害を抱えることも少なくありません。心臓の弁に異常があり、血液の逆流が見られる場合は、ダウン症の可能性が高くなります。
ただし、血液の逆流はダウン症でない赤ちゃんにも見られることがあるため、心臓の弁に異常があるだけではダウン症と診断することはできません。
後頭部や首のむくみがある
後頭部や首の後ろにあるむくみが厚い場合、ダウン症の可能性があります。
このむくみはNT(Nuchal Translucency)と呼ばれ、ある程度はどの赤ちゃんにも見られるものです。しかしダウン症の赤ちゃんはこのむくみが厚いという特徴があります。
ダウン症の可能性があるNTの厚みについては、一概に「基準は〇mm」といえません。
また、赤ちゃんが真上を向いた状態で正確に測定し、0.1mm単位で評価しなければなりません。エコー写真だけで悩まず、不安があれば医師に相談しましょう。
ダウン症の可能性がある妊娠中期のエコー写真の特徴
ここからは、妊娠中期のエコー写真に見られるダウン症の可能性がある特徴を解説します。
心臓に異常がある
ダウン症の人の約50%が先天性心疾患を合併しているため、心臓の異常とダウン症の可能性は合わせて考えられます。
妊娠中期になると、妊娠初期よりも顕著に心臓の異常が見られることがあります。
妊娠中期以降で赤ちゃんの心臓の異常が指摘された場合は、適切な妊娠管理・分娩管理のためにより詳細な検査を行います。
手足が短い
ダウン症の赤ちゃんは手足が基準よりも短く、FL値(太ももの骨の長さ)が短いという特徴があります。
FL値の基準値は、妊娠週数ごとに異なるため一概に「〇mm」とはいえません。
また、手足が短いという特徴はダウン症以外に四肢短縮症や未熟児にも見られるものです。手足が短いだけでダウン症と診断することはできません。
頭が大きい
頭が大きいのもダウン症の赤ちゃんに見られる特徴です。
頭の大きさはBPD値(頭の幅)を調べることでわかります。
BPD値が大きくFL値が小さい場合はダウン症の可能性があるといわれていますが、体格や体型は一人ひとり異なるため、BPDやFLの値だけでダウン症かどうかを診断することはできません。
特徴的な顔立ちである
赤ちゃんの顔の輪郭がわかる頃になると、ダウン症の場合特徴的な顔立ちが見られることがあります。ダウン症の人は、顔が平坦・平面的という特徴があります。
赤ちゃんの顔の輪郭がのっぺりしていたり、唇がわかりにくく口の形がぼんやりしていたりすると、ダウン症の可能性があるといわれています。
ダウン症とは?
そもそもダウン症とは、染色体の異常によって引き起こされる障害で、次のような特徴があります。
ダウン症の身体的な特徴
顔が平坦平らな印象を受ける
つりあがった目と低い鼻をもつ
耳が小さくて丸く、頭の低い位置についている
手の指が短く、小指の関節が2つである
身長が低い
ダウン症の知能・精神面の特徴
運動面や言語面での発達の遅れが見られる
知的障害が見られる
おとなしく、おっとりしている性格
ダウン症のそのほかの特徴
心臓や消化器に疾患を持つことがある
甲状腺機能低下症や目の病気、難聴を合併することがある
ダウン症の症状は、一人ひとり異なります。そのため、この特徴に当てはまらない人もいるでしょう。
心臓や消化器の病気に関しては、生まれてすぐに手術が必要になるケースもあります。しかし医療技術の進歩によって、適切な治療で治すことができるケースも増えています。
ダウン症は遺伝するって本当?
ダウン症は、染色体の異常によって起こります。
生まれつきの疾患なので、原因は親からの遺伝だと思っている人もいるかもしれませんが、確実に遺伝によるものとわかっているのはダウン症全体の数パーセントです。
ダウン症の多くは、受精卵から成長する途中で起きた突然変異によって起こると考えられています。
検査でダウン症かもしれないとわかったらどうすればいい?
エコー検査の結果ダウン症の可能性があると言われた場合、まずはパートナーや医師とよく話し合ってみましょう。
基本的にエコー検査だけでダウン症かどうかを診断することはできません。
ダウン症かどうか診断するには、より詳しい検査が必要です。
検査方法①NIPT(新型出生前診断)
NIPT(新型出生前診断)とは、赤ちゃんの染色体異常症の可能性を診断するスクリーニング検査(非確定的検査)のひとつです。
NIPTを受けると、ダウン症のほか13トリソミーや18トリソミーといった染色体異常が原因で起こる病気の可能性が調べられます。
NIPTではあくまでも可能性の有無を調べるだけなので、確定には羊水検査や絨毛検査が必要です。
NIPTの検査方法
ママの血液を採って調べます。赤ちゃんに直接影響することはないため、安全性が高い検査です。結果は2週間程度でわかります。
NIPTが受けられる場所
NIPTが受けられる場所は、出生前検査認証制度等運営委員会が認証している医療機関です。
全国各地にあるので、最寄りの認証医療機関を探してみましょう。
NIPTを受ける際は事前にパートナーと一緒に遺伝カウンセリングを受けなければならない施設もあります。
NIPTを受ける際の費用
NIPTの費用は医療機関によって異なり、保険が適用されないため全額自己負担です。
検査前後の遺伝カウンセリング込みで20万円前後とされています。
相場よりも安い値段を売りにしている医療機関もありますが、その場合は信頼できる機関かどうかを特によく検討しましょう。非認証の機関もあるため、NIPTを受ける際は認証医療機関で受けるようにしましょう。
NIPTを受ける際の注意点
三つ子またはそれ以上の多胎妊娠の場合、NIPTを受けることはできません。
また、NIPTは非常に精度が高い検査ではありますが、100%染色体異常がわかるものでないことにも注意しておきましょう。
NIPTが受けられる人の条件を設けている医療機関もあるので、NIPTを受けようと思ったらまずは普段妊婦健診を受けている医師に相談することをおすすめします。
検査方法②羊水検査
NIPTの検査結果で陽性となり、染色体異常症の確定の検査結果を希望する場合は、羊水検査などの確定検査を受ける必要があります。
羊水検査とは、名前の通り羊水の吸引・採取をおこない検査する検査法です。羊水には胎児細胞が含まれているため、染色体や遺伝子異常症の有無を調べることができます。
羊水検査をおこなうことができる時期は、羊水が溜まる妊娠15〜16週となります。
またNIPTと同様に保険適用のない自己負担となり、金額は10〜20万円程度で医療機関によって異なります。
検査方法③絨毛検査
絨毛は妊娠早期の胎盤の一部で、それを採取して検査するのが絨毛検査です。
お腹に注射針を刺して絨毛を採取する経腹法と、膣から鉗子という器具を入れて絨毛を採取する経腟法があります。どちらの方法で実施するかは、胎盤の位置によって決まります。
絨毛検査は妊娠10~13週頃に行います。羊水検査に比べて妊娠のより早い時期に行うことができます。
絨毛検査で、「胎盤性モザイク」という結果が出た場合には、その後羊水検査も行う場合があります。胎盤性モザイクとは、異常な染色体と正常な染色体の両方が確認される状態のことで、この場合には絨毛検査では正確な結果が得られないためです。
絨毛検査も費用は全額自己負担となり、金額は10〜20万円程度で医療機関によって異なります。
エコーでダウン症の可能性まで!確定診断は追加検査が必要
エコー検査は、赤ちゃんやママに負担をかけることなく、さまざまなことが知れる検査です。鼻骨の長さや心臓の状態を見ることで、ダウン症の疑いがあるかどうかも調べられます。
エコー検査の結果、ダウン症の疑いがあると言われたら、まずはパートナーや医師とよく話し合ってみましょう。
エコー検査だけでは診断を確定することはできないため、追加の検査が必要です。
不安なことがあれば、ひとりで抱え込まず医師や信頼できる身近な人に相談してみてくださいね。
- エコー検査でダウン症の可能性はわかるが確定はできない
- 鼻骨の長さや心臓の異常などが見られる場合はダウン症が疑われる
- ダウン症の可能性があると言われたらパートナーや医師と話し合って
- ダウン症の確定診断には追加の検査が必要
- NIPTは全国の認証医療機関などで受けられる
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