妊婦がB型肝炎に感染するとどうなる?赤ちゃんへの影響は?予防する方法や対処法も解説
B型肝炎という病気をご存知ですか? B型肝炎は妊婦や胎児、生まれた赤ちゃんへの影響がある病気のひとつ。
しかし実際にはどのような病気なのか・どんな影響があるのか知らない人も多いのではないでしょうか?
この記事では妊娠中のB型肝炎について解説していきます。検査方法や予防法、感染した場合の対処法などもご紹介。
妊娠を考えている人や妊娠中の人は、この機会に妊婦とB型肝炎の関連についてしっかり学んでいきましょう。
B型肝炎という病気をご存知ですか? B型肝炎は妊婦や胎児、生まれた赤ちゃんへの影響がある病気のひとつ。
しかし実際にはどのような病気なのか・どんな影響があるのか知らない人も多いのではないでしょうか?
この記事では妊娠中のB型肝炎について解説していきます。検査方法や予防法、感染した場合の対処法などもご紹介。
妊娠を考えている人や妊娠中の人は、この機会に妊婦とB型肝炎の関連についてしっかり学んでいきましょう。
B型肝炎とは?
B型肝炎とはどんな病気なのでしょうか?症状や感染経路などを詳しく解説します。
HBVウイルスによる肝臓の炎症
B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染により肝臓に炎症がおき、細胞が壊れる病気です。
感染時の健康状態などによっては、感染がほぼ一生持続する「慢性肝炎」になることも。慢性肝炎になると、肝臓癌や肝硬変を発症する場合があります。
黄疸や腹痛などの症状が現れる
B型肝炎に感染すると、初期症状として倦怠感・疲労感・食欲低下などが1週間ほど続きます。
その後、吐き気・嘔吐・腹痛・黄疸などの症状が現れますが、1ヶ月程度で治ることがほとんどです。
しかし、免疫力が十分でない赤ちゃんや大人が感染すると慢性肝炎になるおそれがあります。
慢性肝炎に気づかないままでいると、肝硬変や肝臓がんに進行することがあるので注意が必要です。
急性肝炎の場合、重症化して入院を余儀なくされることもあります。
血液や体液を通じて感染する
B型肝炎ウイルスの感染経路は、感染した母から子への出生児の感染(垂直感染)と、血液や体液を通じての感染(水平感染)の2つです。
後者では、歯ブラシ・カミソリ・注射器の共有や性交渉、輸血などにより感染する場合があります。
妊婦がB型肝炎にかかるとどんなリスクがある?
妊婦がB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していると、生まれてくる赤ちゃんも同じく感染する場合があります。HBVは血液を通じて感染するため、分娩の際にへその緒や粘膜から感染(産道感染)する可能性が高いからです。
新生児期は免疫力が未発達なため、HBVに感染している母親から生まれた赤ちゃんは高い確率で感染する恐れがあります。
赤ちゃんがB型肝炎に感染するとどのような影響がある?
B型肝炎に感染した赤ちゃんにはどのような影響があるのでしょうか? ここでは具体的な可能性を2つご紹介します。
乳児期に重症の肝炎を起こすことがある
感染した赤ちゃんは、新生児期や乳児期に黄疸・発育不良・嗜眠(しみん)などの意識障害が起こる場合があります。
ほとんどが軽度ですが、ごくわずかな確率で重症化することもあるようです。
将来肝臓の病気になる可能性がある
B型肝炎ウイルスに感染した赤ちゃんは、将来肝炎・肝がん・移植を伴う肝疾患・肝硬変など肝臓の病気になるリスクが高いでしょう。
赤ちゃんの将来を予測することは難しいですが、人生の早い段階で感染すると肝臓の疾患にかかりやすくなると考えられています。
妊婦がB型肝炎に感染しているかを調べるには?
まずはかかりつけの病院でB型肝炎ウイルスの検査を受けましょう。
B型肝炎ウイルスの検査は病院の妊婦健診で行われる血液検査の項目に含まれており、妊娠初期〜23週頃に行います。
ただし、助産院では検査項目に入っていない場合もあるので、その際は連携している病院で検査しましょう。
陽性なら精密検査も受診しよう
検査で陽性となった場合、さらに精密な検査が行われます。
精密検査でウイルス量が高いと判明した際は、経口抗ウイルス薬を服用することもあります。
妊婦がB型肝炎に感染した場合の対処法
ここでは妊娠中にB型肝炎ウイルスへの感染が判明した際の対処法を解説します。妊婦さん自身だけでなく、産後の赤ちゃんへの主な対応もあわせて紹介します。
抗ウイルス薬を服用する
体内のウイルス量が高い場合、妊娠後期に抗ウイルス薬を服用することがあります。ウイルス量が高いと、胎内で赤ちゃんに感染する可能性があるためです。
赤ちゃんへの安全性が比較的高いとされている抗ウイルス薬が使用されます。
出産直後に赤ちゃんにワクチンを接種する
B型肝炎に感染した母親から生まれた赤ちゃんは、生後12時間以内・生後1ヶ月・生後6ヶ月にワクチン接種が必要です。
3回の接種を終えた赤ちゃんは、90%以上の高い確率で感染防止ができるとされています。
生後9〜12ヶ月頃に血液検査を受ける
生後6ヶ月のワクチン接種後は生後9〜12ヶ月頃に血液検査を受け、感染していないかどうかを確認します。
もしその時点でB型肝炎ウイルス陽性が確認された場合には、肝臓の専門医などによる定期的な検診が必要です。
妊婦がB型肝炎を予防するには?
B型肝炎の予防には、血液が付着しているものに素手で触らないことが大事。B型肝炎ウイルスは血液を通じて感染する確率が高いからです。
カミソリや歯ブラシなどを他人と共有することも避けましょう。
性行為の際はコンドームを使う
妊娠中の性行為には必ずコンドームを使いましょう。B型肝炎は、汗や唾液などを含む体液からも感染する可能性があります。
そのほかのさまざまな感染症を防ぐためにも、コンドームの使用は大切なポイントです。
妊婦のB型肝炎感染に関するよくある質問
ここでは妊婦のB型肝炎感染についてのよくある質問をまとめました。気になる疑問を4つピックアップし、解説していきます。
妊婦でもB型肝炎のワクチンを接種できる?
妊娠中でも接種できますが推奨していない病院もあります
不活化ワクチンであるB型肝炎ワクチンは、妊娠中でも接種可能とされています。医療関係や保育士など、他人の血液に触れる可能性のある職業の人が接種する場合があるようです。ただし安全性の観点から、積極的に推奨していなかったり実施していなかったりする病院もあります。まずはかかりつけの医師に相談しましょう。
B型肝炎に感染した場合、出産時に注意することは?
産後すぐに感染防止策がとれるよう妊娠中の検査が必須です
分娩時に産道感染する確率が高いB型肝炎は、すでに感染している母親が出産時に注意できることはありません。最も重要なのは、生まれた赤ちゃんへの産後直後のワクチン接種です。そのためには妊娠中にB型肝炎の陽性・陰性を確認しておくことがとても大事。妊婦健診をきちんと受け、B型肝炎の抗原検査を必ず行いましょう。
B型肝炎の場合でも授乳はできる?
授乳は可能です
母親がB型肝炎に感染していても、出生後の赤ちゃんに適切なワクチン接種が行われていれば授乳はできます。ただし母親の乳首から出血がみられたり傷があったりする場合は要注意。ワクチンで抑えられる分を上回る量のウイルスが、口の粘膜を通じて赤ちゃんの体内に入ってしまう可能性があります。完治するまで授乳を控えましょう。
ウイルスに感染すると、必ずB型肝炎になる?
B型肝炎を発症しないこともあります
免疫機能の高い大人は、ウイルスに感染してもB型肝炎が発症するとは限りません。多くは自然に治癒します。しかし、免疫機能が未発達な乳幼児は自らウイルスを排除できません。そのため症状がないまま体内にウイルスを保持する状態(持続感染)となり、成長とともに10〜15%の割合でB型慢性肝炎を発症するとされています。
B型肝炎は赤ちゃんにも感染するおそれが。妊娠したら必ず妊婦健診で検査しよう
B型肝炎は血液や体液を感染経路とした、肝臓が炎症を起こす病気です。妊娠前や妊娠中にB型肝炎に感染すると、分娩時に赤ちゃんへ感染する場合が多いとされています。
母子感染を防ぐには、生まれてすぐのワクチン接種など赤ちゃんへの適切な対処が重要。そのためにも妊娠中にきちんと検査しておくことが大切です。
- B型肝炎とはウイルスの感染により肝臓に炎症がおきる病気
- B型肝炎は分娩時に血液や体液を通じて赤ちゃんに感染する
- 出生後の適切なワクチン接種で赤ちゃんの発症を防げる場合が多い
- 乳首に傷などがなければ授乳も可能
- 妊娠中はB型肝炎の検査を必ず受けよう
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