【体験談】子宮外妊娠の症状はいつから現れる?痛みや出血はある?
「子宮外妊娠」とは、子宮以外の場所に受精卵が着床してしまうことです。
子宮外妊娠の場合、自覚症状はいつから現れるのでしょうか?
この記事では、子宮外妊娠によって現れる症状を解説します。実際に子宮外妊娠を経験した先輩ママの体験談も紹介するので、子宮外妊娠について知りたい人はぜひ参考にしてください。
「子宮外妊娠」とは、子宮以外の場所に受精卵が着床してしまうことです。
子宮外妊娠の場合、自覚症状はいつから現れるのでしょうか?
この記事では、子宮外妊娠によって現れる症状を解説します。実際に子宮外妊娠を経験した先輩ママの体験談も紹介するので、子宮外妊娠について知りたい人はぜひ参考にしてください。
子宮外妊娠とは?
子宮外妊娠(医学的には「異所性妊娠」)とは、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床してしまうことです。
原因ははっきりとはわかっていませんが、性感染症や子宮内膜炎にかかったことがある、中絶手術や卵管手術を受けた経験がある、などの場合に発生のリスクが高まるとされています。
子宮外妊娠と診断された場合、残念ながら妊娠を継続することができません。医師の指示に従い、早急に処置を受ける必要があります。
子宮外妊娠、経験したことある?
子宮外妊娠がどのくらいの確率で起こるものなのか、気になる人もいるでしょう。
トモニテ編集部では、妊娠を経験した女性200人を対象に、子宮外妊娠に関するアンケートを実施。
子宮外妊娠になったことがあるかを調査したところ、「ある」と回答した人は10人(5%)でした。
子宮外妊娠を経験する人はかなり少ないことがわかります。
子宮外妊娠の体験談
子宮外妊娠を経験した人は、どのような症状を感じたのでしょうか?また、子宮外妊娠と診断されたとき、どのように対応したのかも気になるところです。
そこでトモニテ編集部は、子宮外妊娠を実際に経験した3人の先輩ママに、当時の体験談を聞きました。
当時感じた症状や不安、診断から処置までの流れなどを詳しく教えてもらうことができたので、参考にしてください。
2児のママ・むにさんの体験談
むにさんは、関東地方在住の専業主婦です。
「妊娠したかも」と思いクリニックを受診したところ、医師に「子宮外妊娠の可能性がある」と言われ、急いで大学病院に向かったといいます。
実は妊娠4週からフライングで妊娠検査薬を試し、しっかり陽性反応が出ていたので妊娠は確信していました。クリニックでも当然妊娠が確認できるものだと思っていました。
けれども、クリニックで血液検査をしたときに妊娠反応は十分あったものの、内診で胎嚢がまったく見えなかったです。先生からは「流産か子宮外妊娠のどちらかだと考えられるけど、子宮外妊娠の可能性が高い」と言われました。
正直、先生に言われるまで子宮外妊娠だとは全く考えていませんでした。普通の妊娠ではないとわかりショックでしたが、それでも「ほんとに子宮外妊娠なのかな?」「流産しただけじゃないのかな?」と若干疑いを持っていました。子宮外妊娠は1%程度と聞いていたので、まさか自分がという思いがぬぐえなかったです。
妊娠検査薬で陽性が出たことから「妊娠している」と確信していたむにさん。
正常妊娠が確認できると思っていた矢先、医師から「子宮外妊娠の可能性が高い」と告げられたといいます。
「まさか自分が」という気持ちだったといいますが、クリニックを受診するまでに自覚症状や前兆などはなかったのでしょうか。
私がクリニックで「子宮外妊娠の疑いがある」と初めて言われた妊娠7週頃は、出血や腹痛などもまったくなく、あるといえばつわりのような気持ち悪さが若干ある程度で、妊娠初期とほとんど同じような症状だったと思います。
クリニックで子宮外妊娠を疑われ、その足で大学病院に行き手術を受けることになりましたが、その間も腹痛などはまったくありませんでした。ただ、一応妊娠しているので高温期はずっと続き、悪阻(おそ)のような症状もありました。
手術するまで体の変化はほとんどなかったので、自分が子宮外妊娠であることを疑うくらいでした。ただ、手術の前々日あたりから少し左下腹部(私の場合左卵管への子宮外妊娠でした)がチクチクしていたのを覚えています。
クリニックを受診するまでは自覚症状がほとんどなかった、というむにさん。子宮外妊娠であることが信じられないほど、特に変わった症状はなかったといいます。
先生からは「今すぐ行って!」と言われ、徐々に事の重大さに気付き始めました。大学病院は外来の診療時間を過ぎていたのですが、先生が連絡を入れてくれ急遽診てもらえることになり、クリニックを出たその足で大学病院へとタクシーで向かいました。
病院へ向かう途中もまだ実感は湧きませんでしたが、先生の急を要するような言動を受けて急激に不安になりました。
しかも、クリニックが紹介してくれた大学病院が一度も受診したことのないところでさらに不安が増したのですが、夫に連絡を入れたところ急遽病院へ向かってくれるとのことで安心したことを覚えています。
この時は、子宮外妊娠の疑いでショックというよりも、これからどうなるんだろうという不安や心配のほうが大きかったです。
放っておくと命にかかわる子宮外妊娠。クリニックの医師はかなり切羽詰まった様子だったそうです。
大学病院は診療時間外だったそうですが、クリニックの医師が事情を説明したところ、急遽診てくれたとのこと。すぐにでも処置が必要な状態だったのかもしれませんね。
いずれにせよ正常妊娠ではないということで、まずは流産の手術をしてその中に赤ちゃんの組織が出てくれば流産確定。組織が出てこなければ子宮外妊娠の手術となるということでとりあえず即入院。翌日にはまず流産手術をすることになりました。
流産手術のため入院をし、夫が帰宅した後1人になったとき初めて涙が。悲しい気持ちと不安な気持ちでいっぱいだったことを覚えています。
正常妊娠ではないことが明らかになり、翌日に流産の手術をすることに。
旦那さんが帰ってから気持ちが込み上げてきて、涙がこぼれてきたといいます。
そして、翌日に手術をした結果、子宮外妊娠の可能性が高いと判断され緊急手術をおこなうことになったそうです。
子宮外妊娠の手術は、開腹手術で行われました。(腹腔鏡でもできるそうですが、私の場合は選べませんでした。)
手術以外にも抗がん剤を使った治療があることも聞いたのですが、抗がん剤を使った治療は卵管を残すこともできるし傷も残らないけれど、治療が終わるまでに時間がかかり、効果が出る前に破裂する恐れがあるということで、私は開腹手術を選びました。
ただ、開腹手術でお腹を開いても赤ちゃんの組織を見つけられないことがあるそうで、先生の見立てでは左卵管が怪しいとのことでしたが、万が一見つからなかったらと思うと一気に不安に。(見つからない時は最悪そのままお腹を閉じると言われました。)
翌日、手術の日は朝からずっと緊張していました。そして、この頃になるとちょっとしたことで涙が止まらなくなりました。手術前も先生に「頑張りましょう!」と言われただけで号泣。メンタルも不調になりかけていたのだと思います。
手術自体は2時間程度で終了しました。赤ちゃんは結局左卵管にいて、2~3センチの大きさで破裂寸前だったそうです。私の場合、抗がん剤治療を選んでいたら治療しているうちに破裂していたかもしれません。開腹手術を選んでよかったですし、赤ちゃんが見つかって本当にホッとしました。
子宮外妊娠の疑いがあると言われてから手術まであっという間でしたが、手術後ようやく落ち着いてくると急に悲しみがこみ上げてきました。1人で入院している時間が一番きつく、泣いてばかりいたのを覚えています。
開腹手術だったため、退院後も体中が痛くつらかったです。左卵管は使えなくなりましたが、退院後に再びクリニックに戻り治療を続け、無事に妊娠して出産することができました。
クリニックで「子宮外妊娠の疑いがある」と言われてから手術を受けるまではあっという間で、悲しみを感じる余裕もなかったむにさん。手術後に悲しい気持ちが一気にあふれてきて、つらい気持ちだったそうです。
しかし、その後無事に妊娠し、元気な赤ちゃんを出産できたとのこと。子宮外妊娠というつらい経験をしたからこそ、赤ちゃんを授かったときはきっとこの上ない喜びを感じたかもしれませんね。
1児のママ・スズキさんの体験談
東北地方にお住まいのスズキさん。正社員として働きながら、1人のお子さんを育てています。
スズキさんが体の異変を感じ始めたのは、妊娠に気づいた数週間後のことでした。
しかし、妊娠に気づいてから約2〜3週間後に、最初の異変を感じ始めました。
生理痛のような軽い腹痛を感じたのですが、「少し休めばよくなるだろう」と考え、様子を見ていました。しかし、徐々に痛みが増強し、吐き気も伴うようになり、痛みの性質が通常の生理痛とは明らかに異なると感じ始めました。痛みが徐々にエスカレートし、座ったり立ったりするのが辛くなるほどでした。
最初は胸の張りや眠気、軽い腹痛などを感じていたようですが、次第に痛みが強くなり、吐き気も感じるようになったといいます。
痛みが激しくなると、立つ・座るなどの日常的な動作もままならなくなったそうです。
ただ、仕事が忙しかったため、その日の夕方まで我慢してしまいました。仕事後に病院に連絡し、痛みの状況を伝えると、早急に受診するよう指示され、その日のうちに受診しました。
当時も仕事をしていたスズキさんは、多忙のため夕方まで痛みに耐えたそう。病院に連絡すると、早急に受診するよう言われたとのことです。
その後、すぐにエコー検査を実施し、子宮外妊娠であることがわかりました。
医師からは「子宮内に胎嚢が確認できず、子宮外妊娠の可能性が高い」と告げられました。
最初は診断が信じられず、医師に何度も確認してしまいました。医師は落ち着いて説明し、子宮外妊娠は放置すると生命に危険を及ぼす可能性があること、また、手術が必要であることを伝えてくれました。
その後、すぐに入院手続きが取られ、その日の夜に手術が行われました。手術は無事に終了し、翌日には医師から「完全に取り除くことができた」との説明を受けました。
受診したその日の夜に早速手術を受けることになったスズキさん。手術は無事成功し、赤ちゃんの組織を取り除くことができたといいます。
受診から手術までかなりスピーディに進んだようですが、当時スズキさんはどんな思いで過ごしていたのでしょうか。
また、子宮外妊娠のリスクについて医師から説明を受けた際、「自分の命にも関わるのか」と急に現実味を感じ、恐怖でいっぱいになりました。
「この手術で自分の体は元通りになるのだろうか」「将来また妊娠できるのだろうか」といった漠然とした不安も強く、病室で一人になるとその思いが頭から離れませんでした。
「妊娠した」という喜びが大きかった分、子宮外妊娠が発覚したときの喪失感をかなり強く感じたそうです。
命に関わる危険な状態であることを知ったときの恐怖感も、きっと計り知れなかったことでしょう。
1児のママ・しろばらちゃんさん
しろばらちゃんさんは、近畿地方にお住まいの専業主婦です。現在は1人のお子さんを育てています。
しろばらちゃんさんは、当初は通常の妊娠と同じような体調の変化を感じていたそうです。
日常生活には差し支えありませんでしたが、妊娠検査薬を試す数日前から軽い下腹部の痛みと少しの出血がありました。
妊娠検査薬で陽性と分かったあと、病院に行くまで1週間ほどあったのですが、その間に出血量がひどくなっていきました。痛みの程度は変わらなかったです。
妊娠検査薬を使う前から、腹痛や出血などの症状が現れていたといいます。妊娠検査薬で陽性を確認したあとも症状が続き、出血量がどんどん増えていったそうです。
不安を感じたしろばらちゃんさんは、考えられる原因をネットでたくさん調べたとのこと。
「出血がある場合は子宮外妊娠やなんらかの異常が起きている場合があるためすぐに受診を」と書かれていたので、子宮外妊娠した場合にどうなるのか等、色々たくさん調べました。
不安に思いながらも「まさか自分がそんなことになるわけない、大丈夫だろう」と楽観的に考えている面もありました。
不安と希望を常に行ったり来たりしている心境でした。
複雑な気持ちを抱えながらネットで調べ物をしたあと、産院を受診したしろばらちゃんさん。そこで、医師から子宮外妊娠の診断を受けたといいます。
「とにかく急いで大きい病院に行ってもらわないといけない。今から手配するから待合で待っていて」と伝えられ、待合室で待っていましたが、その間も涙が止まりませんでした。
夫に連絡して産院に来てもらい、心配そうな、でもしっかりした夫の姿を見て少し安心しました。でも、涙が止まらなくて話せなかったです。
その後、手配が完了したとのことで受付の人に呼ばれました。メモを渡され「大きな病院に着いたらこれを渡して」とのこと。
タクシーを呼んで近くの警察病院に夫と向かいました。悲しくて仕方がありませんでしたが、このときには気持ちはだいぶ落ち着いていて、仕事のことや、冷蔵庫の中の生鮮食品の在庫の心配が頭をめぐっていました。
受付の人に渡されたメモを持って、旦那さんと一緒に警察病院へ向かったとのこと。
待合室で待っていたときは涙が止まらなかったそうですが、タクシーでの移動中は意外にも冷静だったといいます。
その後、警察病院に到着したしろばらちゃんさんは、手元のメモを渡して再び検査を受けました。
このときはまだ「もしかしたら大丈夫かもしれない」「やっぱり間違いでしたと言ってほしい」とただただ祈っていました。
その後、また別の医師が来て診察を受けました。何度も何度も診察台に乗せられ、赤ちゃんが無事でないことを確認されるのは苦痛でしかありませんでした。
検査の結果、子宮外妊娠を通告され、このあとすぐに外科手術と数日の入院が必要と伝えられました。コロナの検査を受け、結果待ちの間にさまざまな同意書を書き、手術の方法について説明を受けました。
そこでは、外科のなかでも比較的傷が小さく済む腹腔鏡手術を行うと言われました。おへその穴から管を通すような手術とのこと。薬で処置をする方法もあるそうですが、私の場合は胎嚢がだいぶ大きくなっていたので、それは難しかったようです。
両親には電話で今から手術をすることだけ涙ながらに伝えて、その日の昼に手術を受けました。
夫は手術経験者だったため「全身麻酔やから寝て起きたら終わってるから、手術自体は怖くないから、大丈夫。大丈夫やからね。」と励ましの言葉をかけてくれました。とても安心したのを強く覚えています。
検査を繰り返したあと、手術を受けることになったというしろばらちゃんさん。不安は大きいはずですが、旦那さんの優しい声かけのおかげで安心して手術を受けられたそうです。
子宮外妊娠の症状が現れる時期は人それぞれ。異変を感じたら病院へ
子宮外妊娠とは、子宮以外の場所に受精卵が着床してしまうことです。
体験談からわかる通り、早急に処置をしなければ母体の命にかかわります。
腹痛や出血など、体に異変を感じたら、我慢せずに医療機関をすぐに受診してください。
【注意事項】
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