
無痛分娩にむかつく人がいるのはなぜ?家族に反対された場合の対処法も解説
無痛分娩についてインターネットで調べていると「むかつく」「ずるい」などの言葉が並んでいて不安に感じる人もいるでしょう。
また、周りの人から「無痛分娩は甘え」「出産の痛みを感じてこそ母親」といった言葉をかけられ、悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
本記事では、無痛分娩に対してネガティブな意見がある理由や、無痛分娩についてのよくある誤解について解説します。
家族から無痛分娩を反対された場合の対応についても紹介するので、安心して無痛分娩を選択できるよう、ぜひ参考にしてください。
無痛分娩についてインターネットで調べていると「むかつく」「ずるい」などの言葉が並んでいて不安に感じる人もいるでしょう。
また、周りの人から「無痛分娩は甘え」「出産の痛みを感じてこそ母親」といった言葉をかけられ、悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
本記事では、無痛分娩に対してネガティブな意見がある理由や、無痛分娩についてのよくある誤解について解説します。
家族から無痛分娩を反対された場合の対応についても紹介するので、安心して無痛分娩を選択できるよう、ぜひ参考にしてください。
無痛分娩に対してむかつく人・否定的な人がいるのはなぜ?

無痛分娩に対して「むかつく」と感じる人がいるのは、なぜなのでしょうか?まずは、無痛分娩をネガティブなものと考えてしまう理由をいくつか紹介します。
甘えていると思っている
無痛分娩を選ぶことを「甘え」と考えてしまう人がいます。「痛みに耐えて産んでこそ母親」と考え、無痛分娩を選ぶことを「楽をしている」「ずるい」と思う人もいるようです。
出産の痛みを通過儀礼のように捉えていて、痛みを経験しない出産を「出産とはいえない」と考えているために、無痛分娩を否定的にとらえてしまうと考えられます。
子どもに愛情を注げないと思っている
「おなかを痛めて産んだ子でないと愛せない」と考える人もいます。
「痛みを乗り越えなければ真の母親とはいえない」という考え方が根付いているために、無痛分娩をネガティブにとらえてしまっていると考えられます。
不自然な分娩方法だと思っている
無痛分娩では、麻酔を使って出産します。
これに対し「自然の摂理に反する」「自然な出産方法ではない」と感じる人もいるようです。
贅沢だと思っている
無痛分娩にかかる費用が高いことで、無痛分娩に否定的になる人もいます。
無痛分娩では、通常の分娩よりも10〜20万円ほど高くなるのが一般的で、国の補助金制度の一つである「出産育児一時金」を利用してもまかなえないことがあります。
高額な費用がかかることから「贅沢をしている」と思ってしまう人もいるかもしれません。また「自然分娩のほうが安く済むから」という理由で反対するパートナーもいるでしょう。
母親や赤ちゃんへの影響を心配している
無痛分娩が母親や赤ちゃんに与える影響について心配して、無痛分娩に反対する声もあります。
家族や友人から「麻酔しながら出産なんて危ないよ」「後遺症が残る」といった言葉をかけられた妊婦さんもいるようです。
このように、麻酔が妊婦さんや赤ちゃんに悪い影響があるのではないかと懸念して、無痛分娩に否定的になる人もいます。
無痛分娩って実際どんなもの?

日本では、無痛分娩がまだ十分に普及していないため、無痛分娩に関する誤解やネガティブなイメージが生まれやすいと考えられます。
無痛分娩に対するネガティブなイメージは実態に合ったものなのでしょうか?ここからは、無痛分娩とは実際どのようなものなのかをみていきましょう。
痛みがまったくないわけではない
無痛分娩では痛みを大きく軽減できますが、完全に痛みがなくなるわけではありません。
麻酔の効果により陣痛の痛みはほとんど感じなくなるものの、いきみやすくするために痛みをある程度残しておく必要があるのです。
また、陣痛がきてから麻酔を入れるため、最初は痛みを感じることになります。人によっては麻酔が効きづらかったり、部分的にしか効かなかったりする場合もあるでしょう。
「無痛分娩は痛みを感じないから甘え」という考えは、間違いであるといえます。
出産の痛みの有無と子どもへの愛情の深さは関係がない
「お腹を痛めて産んだ子どもには愛情を注げる」「出産の痛みを経験してこそ一人前の母親」と言う人もいますが、いずれも科学的な根拠がありません。
出産時の痛みの有無が愛情の深さを左右することはなく、無痛分娩であっても赤ちゃんに対して深い愛情を注いでいるママはたくさんいます。
また、出産の痛みを経験していないパパも、子どもに愛情をもって接しているでしょう。そう考えると「痛みに耐えないと本当の母親になれない」というのは大きな誤解であることがわかりますね。
無痛分娩で死亡・後遺症に至るケースは極めてまれ
無痛分娩では麻酔を使用するため「後遺症が残る」「赤ちゃんに影響する」と考える人もいます。しかし、無痛分娩で妊婦さんが死亡したり、妊婦さんや赤ちゃんに後遺症が残ったりすることは極めてまれです。
麻酔の副作用で一時的に発熱や頭痛などの症状が出ることはありますが、しばらくすれば治ります。
また、海外では無痛分娩はすでに主流となっており、多くの妊婦さんが無痛分娩を選択しています。
麻酔が適切に管理されていれば重大な事故につながることはほとんどないので、無痛分娩による悪影響を過度に心配している人がいたら「それは誤解だよ」と伝えてあげましょう。
無痛分娩を家族に反対されたらどうすればいい?

家族に無痛分娩を反対されているという人もいるかもしれません。
ここでは、無痛分娩を家族に反対された場合の対応方法をいくつか紹介します。
無痛分娩について理解してもらう
まずは、無痛分娩のメリットや安全性について理解してもらいましょう。
無痛分娩に反対する人のなかには「無痛分娩は甘え」という考えをもっている人や、「後遺症が残る」と誤解している人もいます。
その場合は、医療機関のWebサイトや専門家の書籍などを一緒に確認しながら無痛分娩についての正しい知識をつけてもらいましょう。
正しい理解ができれば、無痛分娩に対する考え方を変えてくれるかもしれません。
また、無痛分娩を経験したママたちの体験談を共有するのもよいですね。リアルな意見を目にすることで、無痛分娩とはどのようなものか、どんなメリットがあるのかなどを理解しやすくなるでしょう。
医師の話を一緒に聞く
医師の説明を家族と一緒に受けることも大切です。
医師から直接説明を受けることは、無痛分娩に対する正しい理解を得ることにつながります。
説明を聞く際は、あとで疑問や不安が残らないよう、質問したい内容を事前にリストアップしておくと安心です。
無痛分娩は甘えじゃない!ママが望む方法で出産しよう

無痛分娩は、出産の痛みを軽減できる分娩方法ですが、無痛分娩に対してネガティブなイメージを抱いている人もいます。
無痛分娩は欧米では主流になっており、ママの負担を和らげ安全性も高い分娩方法です。また「痛みを乗り越えてこそ真の母親になれる」という説も間違いです。
家族に無痛分娩を反対されたら、まずは無痛分娩についての正しい知識をつけてもらいましょう。医師や助産師など専門家の力を借りて、正しい情報を伝えてもらうのもよいですね。
赤ちゃんを産むのはママなので、ママ自身が納得できる方法を選択してください。
- 無痛分娩に対して誤った考えや過剰な不安を持つ人もいる
- 無痛分娩は痛みをまったく感じないわけではない
- 「出産の痛みを経験しないといい母親になれない」は大きな間違い
- 家族の理解を得られない場合は、医師や助産師から説明してもらおう
出典
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。