
高温期は何度くらい?低温期との差は?基礎体温が低い・高い場合の原因も解説
高温期とは、排卵後に基礎体温が上昇する期間のことです。高温期の体温は36.7度前後が目安とされていますが、実際には人によって差があります。そのため、自分の体温が正常な範囲内なのか気になる人もいるでしょう。
また、一般的な体温よりも低い・高い場合、自分の体に何か異常があるのではないかと不安になる人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、高温期の一般的な体温の目安や、基礎体温が低い・高い場合に考えられる原因などを解説します。
医師に相談したほうがよい目安も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
高温期とは、排卵後に基礎体温が上昇する期間のことです。高温期の体温は36.7度前後が目安とされていますが、実際には人によって差があります。そのため、自分の体温が正常な範囲内なのか気になる人もいるでしょう。
また、一般的な体温よりも低い・高い場合、自分の体に何か異常があるのではないかと不安になる人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、高温期の一般的な体温の目安や、基礎体温が低い・高い場合に考えられる原因などを解説します。
医師に相談したほうがよい目安も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
基礎体温の高温期とは?低温期とどのくらいの差がある?

基礎体温とは、朝起きてすぐに測定する体温のことです。
女性の生理周期に合わせて変動し、生理開始から排卵までの時期は「低温期」、排卵から生理開始までの期間は「高温期」となります。
排卵後に分泌される「プロゲステロン(黄体ホルモン)」には、基礎体温を上昇させる働きがあるため、排卵から生理開始日にかけては体温が高くなるのです。
高温期は、低温期よりも0.3〜0.5度ほど体温が上がるのが一般的とされています。
高温期は平均何度?

トモニテ編集部では、妊娠・出産を経験した女性200人に対し、妊活中の基礎体温についてのアンケートを実施しました。
高温期の平均的な体温について調査したところ、200人中102人(51%)が「36.50〜36.99度」と回答。半数以上の人が36.5〜37度未満の範囲に収まっていることがわかります。
次いで多かった回答は「36.00〜36.49℃」で28人(14%)、「37.00℃以上」で18人(9%)でした。
高温期には36.5〜37度まで体温が上昇する人が多いものの、個人差があるようですね。
高温期の体温が低い・高い場合でも問題ない?

基礎体温が低い・高いと感じても、必ずしも心配する必要はありません。
基礎体温は、個人差や、気温・室温といった測定環境などによって変わるため、人によって高温期の体温に差が出るのは自然なことです。
高温期の体温が低い・高い場合でも、月全体でみて低温期との差がある程度確認でき、生理周期にも大きなズレがなければ問題ありません。
ただし、月全体で基礎体温が横ばいだったり、高温期が短すぎ・長すぎたりする場合、何らかの問題がある可能性があるので、医療機関を受診しましょう。
高温期の体温や長さに問題があるときに考えられる原因は?

高温期の体温が低い・高い場合でも、グラフが二相に分かれていて生理周期も安定していれば問題ありません。
しかし、高温期と低温期の差がほとんどない、高温期が短い・長いといった場合、何らかの異常が隠れている可能性があります。
ここでは、具体的にどのような原因が考えられるのかを解説します。
排卵が起こっていない
高温期と低温期の差がほとんどない場合、排卵が行われていない可能性があります。
通常、基礎体温は排卵後にプロゲステロンが増えることで上昇します。しかし、排卵が起こっていないとプロゲステロンが十分に分泌されず、体温が上がりません。
そのため、低温期がずっと続き、基礎体温のグラフも横ばいとなるのです。
排卵が起こらなくなる原因として、ストレスや過度なダイエットなどによるホルモンバランスの乱れ、卵巣・甲状腺の病気などが挙げられます。
ホルモン剤の影響
ホルモン剤の影響で体温が高くなることがあります。
ホルモン剤には、体温を上昇させる働きを持つプロゲステロンが含まれていることがあります。そのため、高温期の体温が通常よりも高くなることがあるのです。
甲状腺機能低下症
低温期の体温が35〜36.5度以下と低く、排卵後も体温がほとんど上がらない場合「甲状腺機能低下症」の可能性があります。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌量が減り、全身の代謝が下がってしまう病気で、体温の低下や寒気などの症状が現れます。
治療しないまま妊娠した場合、赤ちゃんの発育に影響したり流産につながったりすることがあるため、早めに治療しましょう。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
低温期の体温が36.5度以上と高く、高温期に0.6度以上上がる・37度を超えるといった場合「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」の可能性が考えられます。
これは、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで基礎代謝が増大する病気で、体温の上昇や発汗などの症状がみられます。
そのままにしていると、将来妊娠した場合に赤ちゃんに影響することもあるので、適切な治療を受けることが大切です。
黄体機能不全
高温期が長く続かない場合「黄体機能不全」の可能性があるでしょう。黄体機能不全とは、プロゲステロンが十分に分泌されない状態のことです。高温期の体温が低い、高温期がすぐに終わってしまうといった特徴があります。
また、卵巣に小さな卵胞(卵子が入っている袋)がたくさんできる「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」でも同様の症状がみられます。
いずれも不妊の原因となる可能性が指摘されており、治療が必要です。
黄体依存症・黄体存続症(ハルバン症候群)
高温期が長すぎる場合は「黄体依存症・黄体存続症(ハルバン症候群)」の可能性があります。これは、黄体(卵巣に残った卵胞)の寿命が通常よりも長くなり、生理が始まらない状態のこと。
妊娠していないにもかかわらず、高温期が20日以上続くことがあります。
高温期の体温について医師に相談する目安は?

高温期の体温に関しては個人差があるため、平均より低い・高い場合でも必ずしも問題があるわけではありません。
しかし、以下に該当する場合は早めに医師に相談することが大切です。
高温期の体温について医師に相談する目安
低温期の体温との差がほとんどない
高温期が短い
高温期の途中で一時的に基礎体温が下がる
高温期が長く続く
高温期がいつもより長く続く場合は妊娠の可能性がありますが、卵巣の病気が隠れていることもあります。まずは妊娠検査薬を使って妊娠の有無を確認して、陽性が出たら産婦人科を受診しましょう。陰性でも、高温期がずっと続いている場合は医療機関を受診してください。
高温期の体温について知り不安がある場合は病院を受診しよう

トモニテ編集部が行ったアンケートでは、高温期に36.5〜37度未満まで上がる人が多いことがわかりました。
しかし、高温期の体温には個人差があるため、ほかの人よりも体温が低い・高い場合でも、必ずしも問題があるわけではありません。
月全体で高温期と低温期の二相に分かれていて、生理周期も大きくズレていなければ心配しなくてよいでしょう。
一方、高温期に体温がほとんど上がらない場合や、高温期が短い・長い場合などは、何らかの異常のサインかもしれません。早めに医師に相談し、必要に応じて適切な治療を受けましょう。
- 高温期の基礎体温は低温期よりも約0.3〜0.5度上昇する
- 高温期の体温が平均より低い・高い場合でも必ずしも問題があるわけではない
- 低温期との差が確認でき、生理周期にも問題がなければ気にしなくてOK
- 高温期と低温期の差がない場合や高温期が短い場合などは医師に相談を
- 高温期が続く場合は妊娠の可能性を考え妊娠検査薬を使用しよう
出典