
【医師監修】シムス位って?妊婦さんが快適に眠るための寝方を解説
妊婦さんのなかには「シムス位」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
シムス位は体の左側をして横になる姿勢で、お腹が大きい妊婦さんでも快適に眠ることができるといわれています。
しかし「具体的にどんな姿勢なの?」「どんなメリットがある?」など、気になることも多いですよね。
そこでこの記事では、シムス位のやり方やメリットについて解説します。妊娠中でも快適に眠れるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
妊婦さんのなかには「シムス位」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
シムス位は体の左側をして横になる姿勢で、お腹が大きい妊婦さんでも快適に眠ることができるといわれています。
しかし「具体的にどんな姿勢なの?」「どんなメリットがある?」など、気になることも多いですよね。
そこでこの記事では、シムス位のやり方やメリットについて解説します。妊娠中でも快適に眠れるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
シムス位とは?

シムス位(シムスの体位)は、妊娠中でも体に負担をかけることなく寝られる姿勢のことです。
妊娠が進むにつれお腹が大きくなるため、横になると子宮の重みで圧迫され、息苦しさを感じることがあります。
シムス位をとることでお腹による圧迫感を軽減でき、快適に眠ることができます。
シムス位のやり方は?

シムス位をとることで体への負担が減り、快適に眠りやすくなります。シムス位のやり方は以下の通りです。
シムス位のやり方
体の左側を下にして横向きに寝る
右足・右手を前に出し、上半身はややうつ伏せになる
右足の膝を曲げ、左足よりもやや前方に出す
左手は背中のうしろ側に楽に伸ばす
右足の下や背中にクッションを挟むことで、腰やお腹への負担を和らげることができます。また、お腹を支えるために抱き枕を活用するのもおすすめです。
シムス位のメリットは?

シムス位には、妊婦さんにうれしいメリットがいくつかあります。詳しくみていきましょう。
周りの臓器を圧迫しない
妊娠後期になると、大きくなった子宮によって胃腸が圧迫され、横になったときに胃酸の逆流や胸やけなどが起こりやすくなります。
シムス位では横向きになるため、お腹の重みが分散されて胃腸の圧迫を防ぐことができます。胃腸の不快感が軽減され、リラックスして眠ることができるでしょう。
お腹が守られている安心感がある
妊娠中は、お腹を圧迫しないように注意する必要があります。
シムス位ではお腹を押しつぶすことなく横になれるので、安心して寝ることができるでしょう。
抱き枕を活用すれば、お腹をより優しく支えることができますよ。
仰臥位低血圧症候群を予防できる
「仰臥位低血圧症候群」とは、お腹の大きい妊婦さんが仰向けで寝ることにより、背中にある下大静脈が子宮に圧迫され、心臓に戻る血液が少なくなり、低血圧を引き起こすことです。
妊婦さんにめまいや動悸、息苦しさなどの症状が出たり、長時間続くと赤ちゃんに影響したりすることもあります。
その点、左向きの姿勢をとるシムス位なら、下大静脈の圧迫を防げるため安心して寝ることができるでしょう。
シムス位をとるときの注意点は?

シムス位は妊婦さんにおすすめの寝姿勢ですが、いくつか注意点もあります。シムス位をとるときは、以下の点に留意して寝るようにしましょう。
苦しいときは無理にやらなくてOK
「妊娠中は絶対にシムス位でなければならない」というわけではありません。シムス位が苦しいと感じるときは、自分が快適に寝られる姿勢を優先しましょう。
どの寝方を楽に感じるかは人それぞれであり「シムス位は落ち着かない」「なんだか苦しい」と感じる人もいます。
その場合は、無理にシムス位をとる必要はありません。自分が楽だと思う姿勢を心がけましょう。
食後すぐは横にならないようにする
シムス位は胃腸の圧迫を防ぐ姿勢ではありますが、食後すぐに横になることは避けましょう。
食べた直後に横になると、シムス位であっても胃酸が逆流し、胸焼けや呑酸(喉や口に酸っぱいものが上がってくること)などの原因となりえます。横になるのは、食後2時間ほどたってからにしましょう。
同じ姿勢を続けない
妊娠中でも楽に感じるとされるシムス位ですが、あまり長時間続けないようにしましょう。
同じ姿勢を続けると、体の同じ場所に負担がかかり、腰痛や血行不良などを引き起こすことがあります。適度に姿勢を変えて、体への負担を分散させましょう。
シムス位や寝姿勢についてよくある質問

ここでは、シムス位や妊娠中の寝姿勢についてよくある質問をまとめています。シムス位についてさらに詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
右向きに寝てもいいの?
楽に感じられるのなら右向きでもOKです
妊婦さん自身が楽に感じられるのであれば、右向きに寝ても大丈夫です。妊娠中に右向きに寝ることだけで、赤ちゃんの発育に影響することは通常ありえません。右向きのほうが寝やすい場合は無理に左向きにこだわる必要はないでしょう。抱き枕やクッションを活用して、自分にとって心地よい体勢を見つけてみてください。
妊娠中にやってはいけない寝方は?
仰向け・うつ伏せはなるべく控えましょう
妊娠中期以降はお腹が大きくなり、仰向けで寝ると子宮が下大静脈を圧迫しやすい状態です。血流が悪くなり、めまいや息苦しさを感じることがあるので、なるべく避けてください。また、うつ伏せ寝はお腹を圧迫するため、お腹が大きくなってからは避けたほうがよいでしょう。ただし、仰向けが楽だと感じる場合は、無理に別の姿勢をとる必要はありません。また、寝ているときは体に負担がかからない姿勢を無意識にとるものなので、寝ている間に仰向けやうつ伏せになっていても気にしなくて大丈夫です。
シムス位で体の負担を減らし快適な眠りにつこう

シムス位は、妊娠中の血流の悪化や臓器の圧迫を防ぎ、快適に眠れるようにするための寝姿勢です。特に、お腹の重みが増し、仰向けやうつ伏せが難しくなってからは、シムス位を取り入れることで体への負担を軽減できるでしょう。
また、抱き枕やクッションを活用することで、よりリラックスした姿勢を保つことができます。
ただし「右側を下にしたほうが楽」「仰向けになりたい」という場合はシムス位に無理にこだわらなくても大丈夫です。自分が快適に寝られる方法を見つけてみてくださいね。
- シムス位は妊娠中の体を守り快適な眠りをサポートする寝姿勢
- シムス位をとることで臓器の圧迫や仰臥位低血圧症候群を防げる
- シムス位の基本は左側を下にし、右足を軽く曲げて前に出すこと
- クッションや抱き枕を活用すれば、より楽に寝られる
- 右側を下にしても問題ない。自分にとって楽な寝姿勢をとろう
出典
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。
サイベックスベビーカー当たる!
人気のベビーカー「サイベックス リベル」が当たるよ♪
アプリで妊娠中の体調管理&情報収集!
自分の週数に合わせて情報が出てくる!
ママの妊娠週数に応じたおすすめ記事が表示されます。
ネットなどでわざわざ調べに行かなくても、出産予定日を設定するだけで、ママの妊娠週数に応じた情報が手に入りますよ!

おなかの赤ちゃんの成長がイラストでわかる
妊娠中のママがおなかの赤ちゃんの成長をよりイメージしやすくなる新機能です。
出産予定日までの日数をカウントダウンしながら、イメージイラストで週数に合わせて赤ちゃんが成長していくようすが見れます。

イラストをタップすると、赤ちゃんからのひとことが表示され、妊娠中のママを応援してくれます!

医師監修のメッセージで週ごとの赤ちゃんとママの様子がわかる
医師監修のもと、赤ちゃんやママに関する様子や変化に関する読み物を毎日更新!
「今日の赤ちゃんのようす」では、おなかの中で赤ちゃんがどう過ごしているのかなどについて分かります。

「今週のママのようす」では妊娠中のママの体調変化、過ごし方のアドバイスなどを毎週読むことができます。
パパにママの体調を理解してもらう助けにもなりますよ。
