
【医師監修】ブライダルチェックを受ける割合はどのくらい?検査を受けるメリットや方法も解説
「結婚が決まったけれど、ブライダルチェックは受けたほうがいいの?」「ブライダルチェックはどれくらいの人が受けているのだろう?」といった疑問を感じていませんか?
また、どんな検査を受けるのか、費用はどのくらいかかるのか気になる人もいるでしょう。
この記事では、ブライダルチェックの受診率やメリット、検査内容、費用などについて解説します。「男性も受けるべき?」「いつ受診すればいい?」といった疑問にも答えるので、ブライダルチェックの受診を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
「結婚が決まったけれど、ブライダルチェックは受けたほうがいいの?」「ブライダルチェックはどれくらいの人が受けているのだろう?」といった疑問を感じていませんか?
また、どんな検査を受けるのか、費用はどのくらいかかるのか気になる人もいるでしょう。
この記事では、ブライダルチェックの受診率やメリット、検査内容、費用などについて解説します。「男性も受けるべき?」「いつ受診すればいい?」といった疑問にも答えるので、ブライダルチェックの受診を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
ブライダルチェックとは?

ブライダルチェックとは、将来の妊娠・出産に備え、自身の健康状態を確認するための検査です。「ブライダル」とありますが、結婚していない人や結婚の予定がない人でも受けられます。
女性は主に婦人科系の病気や妊娠に影響する疾患の有無、男性は精子の状態や感染症の有無を確認します。
一般的には血液検査や超音波検査、性感染症の検査などが行われますが、医療機関によって具体的な検査項目が異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
不妊の原因が男性側にあるケースもあるため、カップルで一緒に受診するのがおすすめです。
ブライダルチェックを受ける割合は?

ブライダルチェックの受診率は日本ではそれほど高くなく、女性は約19%、男性は6%程度とされています。女性も5人に1人程度と少ないですが、男性は約17人に1人とさらに少ない状況です。
なお、結婚前にブライダルチェック以外の健診(健康診断や婦人科検診など)を受けた人も合わせると、女性は38%、男性は15%まで増加するといわれています。
結婚前に何らかの健康チェックを行っている人は一定数いることがわかりますが、同時に女性は約6割、男性は約7.5割が結婚前に健康状態を確認していないこともうかがえます。
妊娠・出産にはカップルの健康がとても大切です。今は子どもがほしいと思っていなくても、将来の妊娠・出産のために一度健康状態をチェックしておいたほうがよいでしょう。
ブライダルチェックを受けるメリットとは?

ブライダルチェックを受けることで、将来の妊娠や健康に関するリスクを事前に把握することができます。
日本では、5組に1組が不妊に悩んでいるといわれています。不妊の原因には排卵や卵巣、精子の異常などが挙げられますが、ケースによってさまざまです。これらの異常の有無をブライダルチェックで事前に確認し、早めに治療を受けることで、将来の不妊のリスクを減らすことができるでしょう。
また、自身の健康状態を知ることで、生活習慣の改善にも早めに取り組むことができます。将来子どもがほしくなったときの備えになるのはもちろん、早いうちから自分の健康を守る対策ができるのも大きなメリットといえるでしょう。
ブライダルチェックは男性も受けたほうがいい?

女性だけでなく、男性もブライダルチェックを受けるのがおすすめです。
不妊の約半数は、男性側に原因があるとされています。そのため、ブライダルチェックで精子の数や運動率、性感染症の有無などを確認し、将来の不妊のリスクを事前に把握・軽減することが大切です。
自覚症状がなくても、ブライダルチェックを通して疾患が見つかるケースもあります。将来不妊に悩むリスクを下げるため、男性も一緒に受診しましょう。
ブライダルチェックはいつ受ける?

ブライダルチェックはいつでも受けられますが、なるべく早めに受診したほうがよいでしょう。
ブライダルチェックを受けるのが遅れると、病気の発見・治療も遅れてしまいます。加齢とともに妊娠・出産のリスクが増えることも考えると、なるべく早めに検査を受けることが望ましいです。
ブライダルチェックの検査項目は?

ブライダルチェックでは、女性・男性それぞれが異なる検査を受け、妊娠や出産に影響を与える疾患・異常の有無などを調べます。
一般的な検査内容を、男女別に詳しく見ていきましょう。
女性の検査項目
女性のブライダルチェックでは、以下の検査が行われるのが一般的です。
女性のブライダルチェックの検査項目
血液検査
貧血や糖尿病、肝臓・腎臓の疾患の有無などを確認します。風疹抗体の有無や甲状腺ホルモンの異常、ホルモンバランスなどもチェックできます。
超音波検査
子宮や卵巣の状態を確認し、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの病気の有無を調べます。
性感染症検査
クラミジアや梅毒、HIVなどの感染症の有無をチェックします。
子宮頸がん検査
子宮頸がんの早期発見を目的とした検査です。子宮の入り口の細胞を採取して、がん細胞の有無を調べます。
男性の検査項目
男性のブライダルチェックでは、主に以下の検査が行われます。
男性のブライダルチェックの検査項目
精液検査
精子の数や運動率、形態などを調べ、妊娠に影響を及ぼす異常がないかを調べます。
血液検査
糖尿病や肝臓・腎臓機能の異常の有無を調べます。
風疹・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIVなどの感染症の有無や、男性ホルモンの分泌量も確認できます。
ブライダルチェックの検査の流れは?

ブライダルチェックは、以下の手順で進むことが一般的です。
ただし、具体的な流れは医療機関によって異なるので、詳しい内容については受診するクリニックに確認しましょう。
ブライダルチェックの一般的な流れ
医療機関を選ぶ
まずは、ブライダルチェックを実施しているクリニックを探しましょう。検査内容や費用は医療機関によって異なるため、事前に確認が必要です。
予約をする
受診したい日程に合わせて早めに予約を取りましょう。
女性は、医療機関や検査内容によっては生理周期を考慮しなければならない場合があるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
問診・診察
過去の病歴や妊娠・出産歴、月経周期などを医師が確認し、検査内容を決定します。
各種検査の実施
血液検査や超音波検査、精液検査など、必要な項目を実施します。検査項目にもよりますが、所要時間は60〜90分程度が一般的です。
結果の説明
医師から検査結果についての説明を受けます。異常があれば治療や追加検査について案内されるので、今後の対応を検討しましょう。
通常、結果が出るまでは1~2週間程度かかります。
ブライダルチェックはどこで受けられる?

ブライダルチェックは、産婦人科や内科、泌尿器科などで受けることができます。
ただし、これらの診療科を扱う医療機関であっても、ブライダルチェックを実施していない場合もあるため注意しましょう。
また、検査内容や費用は医療機関によって異なるので、ホームページなどで事前に確認することが大切です。
ブライダルチェックにかかる費用は?

ブライダルチェックの費用は3〜5万円程度が相場ですが、実施する医療機関や検査内容によって異なります。
基本的に保険の適用外ですが、異常が見つかった場合や症状がある場合に限り保険適用となる検査項目もあります。
ブライダルチェックの結果が悪かったらどうすればいい?

ブライダルチェックの結果に異常があった場合、まずは落ち着いて医師の説明を聞き、必要に応じて追加の検査や治療を受けましょう。
異常があっても、早期に発見・対処することで将来安心して妊娠・出産ができる可能性が高くなります。
結果を冷静に受け止め、医師と相談しながら今後の対応を決めましょう。
ブライダルチェックについてよくある質問

ここでは、ブライダルチェックについてよくある質問をまとめています。ブライダルチェックを受ける前に、疑問を解消しておきましょう。
ブライダルチェックは痛いの?
個人差はありますが、痛みを感じることはほとんどありません
ブライダルチェックは血液検査や超音波検査が中心で、痛みを感じることは少ないでしょう。特に、男性の検査で痛みを感じることはほとんどありません。ただし、女性の子宮頸がん検査や経腟超音波検査ではわずかな痛みや軽い違和感を感じることがあります。痛みが不安な場合は、事前に医師に相談しておきましょう。
ブライダルチェックと不妊検査の違いは?
ブライダルチェックは体の健康状態を、不妊検査は妊娠しにくい原因を調べます
ブライダルチェックは将来の妊娠・出産に備えて健康状態を確認するのに対し、不妊検査は妊娠しにくい原因を特定することが目的です。ブライダルチェックでも感染症の有無やホルモンバランスを確認しますが、不妊検査のほうがより詳細に検査することができます。どちらを受けるか迷ったら、医師に相談するのがおすすめです。
ブライダルチェックを受けて将来の妊娠に備えよう

ブライダルチェックは、将来の妊娠・出産に向けてカップルが自身の健康を確認するための大切な検査です。
受診率はまだ高くありませんが、早めに健康状態を把握することで、将来の妊娠・出産に備えた対策を早いうちからはじめることができます。
女性だけでなく男性も一緒に検査を受けることで、不妊のリスクを事前に知り、適切な対策を取ることが可能です。
今すぐには妊娠を考えていなくても、2人の健康と将来の妊娠のために早めの受診を心がけましょう。
- ブライダルチェックとは将来の妊娠のために健康状態をチェックする検査
- 将来の妊娠・出産に影響する疾患や健康リスクの有無を確認できる
- 女性と男性どちらも受診するのがおすすめ
- 産婦人科や泌尿器科、内科などで受診可能。費用や検査項目は病院に確認を
- 結果が悪くても焦らず医師の説明を聞き、今後の方針を決めよう
出典