
【医師監修】ミレーナは痛い?避妊の効果はどのくらい?メリット・デメリットも解説
「ミレーナを検討しているけれど、痛かったらどうしよう…」と不安に感じていませんか?
ミレーナは子宮内に装着するタイプの避妊具ですが、日本ではあまり普及していないため気になることも多いですよね。
そこでこの記事では、ミレーナの痛みや避妊効果、生理痛・過多月経への影響、メリット・デメリットなど幅広く解説します。装着の流れや費用、副作用などにも触れるので、ミレーナの装着を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
「ミレーナを検討しているけれど、痛かったらどうしよう…」と不安に感じていませんか?
ミレーナは子宮内に装着するタイプの避妊具ですが、日本ではあまり普及していないため気になることも多いですよね。
そこでこの記事では、ミレーナの痛みや避妊効果、生理痛・過多月経への影響、メリット・デメリットなど幅広く解説します。装着の流れや費用、副作用などにも触れるので、ミレーナの装着を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
ミレーナとは?どんなしくみなの?

ミレーナは、子宮内に装着するT字型の避妊具です。正式名称は「子宮内黄体ホルモン放出システム(IUS:Intrauterine System)」で、一般的には「避妊リング」とも呼ばれます。
器具の内部に含まれる「レボノルゲストレル」という女性ホルモンが継続的に放出されることで、子宮内膜の増殖が抑えられ、受精卵が着床しにくくなります。
また、子宮の入り口にある粘液を変化させ、精子が子宮に入り込まないようにする働きもあります。
避妊率は99%以上といわれており、一度挿入すれば最長5年間の使用が可能です。そのため、ピルの飲み忘れやコンドームの破損による避妊の失敗を避けたい人、長期的に避妊効果を得たい人などに向いている方法といえるでしょう。
ミレーナは痛いの?

出産したことがない人や子宮口が狭い人、痛みに敏感な人などは軽い痛みを感じることがありますが、出産経験がある経産婦は痛みをほとんど感じないでしょう。
装着時の痛みが不安な場合は、痛み止めの処方や局所麻酔などの処置を受けられるので、医師に相談してみてください。
装着後は軽い下腹部痛や出血、腰痛がみられることがあるものの、次第に落ち着いてきます。ただし、装着後数ヶ月たっても痛みが治まらない場合や、不安な症状がある場合は医師に相談しましょう。
ミレーナのメリットは?

ミレーナには、高い避妊効果を得られること以外にもさまざまメリットがあります。
ここでは、ミレーナの具体的なメリットについて詳しく解説します。
女性主体で避妊できる
ミレーナは、女性主体で避妊できる方法です。
避妊というとコンドームの装着が主流ですが、男性が着けなければ避妊できないため、どうしても男性主導になってしまいます。
一方、ミレーナは子宮内に装着するだけで避妊効果を得られることから、女性主体の避妊方法といえるでしょう。
女性が自ら望まない妊娠を防げるのは、ミレーナの大きなメリットといえます。
一度つけると5年ほど避妊効果が持続する
ミレーナは、一度装着すると最長5年間避妊効果を得られます。ピルのように毎日服用したり、コンドームのように毎回装着したりする必要がないため、手間をかけずに避妊を行うことが可能です。また、ピルの飲み忘れやコンドームの破損・脱落による避妊失敗のリスクもありません。
子どもがほしくなったら途中で取り外すことも可能です。「一度つけたら5年間妊娠できない」というわけではないので、心配いりませんよ。
生理痛や過多月経にも効果がある
ミレーナは避妊効果だけでなく、生理痛や過多月経の改善にも効果があります。
ミレーナから放出されるレボノルゲストレルには、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、生理の経血量を大幅に減少させることができるのです。
結果的に生理痛や月経困難症による症状も軽減するので、生理中でも快適に過ごしやすくなるでしょう。
閉経前なら年齢にかかわらず装着できる
ミレーナは、閉経前の女性であれば年齢に関係なく装着できます。
ピルのような年齢制限はないうえ、高血圧や肥満などでピルを服用できない人でも安心して使用することが可能です。
ミレーナのデメリットは?

ミレーナには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。装着を検討する際は、デメリットや注意点についても理解し、自分に合っているかを見極めることが大切です。
ここでは、ミレーナの主なデメリットについて詳しく解説します。
人によっては強い痛みを感じる
出産経験がない人や子宮口が狭い人などは、ミレーナの装着時に痛みを感じることがあります。また、装着中にも下腹部や腰などに痛みが生じることがあるでしょう。
痛みに不安がある場合は、事前に痛み止めを服用する、局所麻酔を受けるなどの処置を受けられるので、医師に相談してみてください。
装着できないケースがある
ミレーナはすべての女性が必ず装着できるわけではありません。以下のようなケースでは装着できないため注意しましょう。
ミレーナを装着できないケース
妊娠中または妊娠の可能性がある
子宮の形に異常がある(子宮筋腫や子宮奇形など)
性感染症に感染している、または3ヶ月以内に性感染症に感染したことがある
子宮や卵管、卵巣などに炎症がある、または何度も繰り返している
生理以外に原因不明の不正出血がある
肝臓に重度の疾患がある
子宮がんにかかっている、またはその疑いがある
ミレーナの装着を希望する場合は、事前に医師の診察を受け、装着できるか確認しましょう。
副作用が起こることがある
ミレーナの装着後数日間は副作用が現れることがあります。代表的な副作用としては、不正出血、下腹部痛、頭痛、吐き気、乳房の痛みなどが挙げられます。特に、装着後数ヶ月間は不正出血が続くかもしれません。
また、生理周期が変わったり、生理が8日以上続く「過長月経」が起こったりすることもあります。
そのほか、めったにありませんが、ミレーナが子宮の壁に食い込んで子宮に穴が開く「子宮穿孔(しきゅうせんこう)」が起こることもあるため、異常を感じた場合はすぐに医師に相談しましょう。
確実に避妊できるわけではない
ミレーナの避妊率は非常に高いとされていますが、100%ではありません。そのため、より確実に避妊効果を得るには、コンドームを併用することが望ましいでしょう。
コンドームの着用によって、性感染症の予防にもつながります。
ミレーナがおすすめな人・おすすめできない人は?

ミレーナは長期間の避妊や月経トラブルの改善に役立ちますが、なかには装着がおすすめできない人もいます。
ここでは、ミレーナがおすすめな人とおすすめできない人について、理由とともに紹介します。
ミレーナがおすすめな人
長期間確実な避妊をしたい人
一度装着すれば最長5年間避妊効果が持続するため、毎日のピルの服用やコンドームを着ける手間を省きたい人に適しています。
ピルの服用が難しい人
年齢や健康上の理由でピルを服用できない人や、ピルをつい飲み忘れてしまう人に向いています。
生理痛や過多月経に悩んでいる人
ミレーナは生理痛や月経困難症の改善効果も期待できるので、生理痛や過多月経の人にもおすすめです。
更年期障害に悩んでいる人
ミレーナは更年期の症状にも有効なので、閉経前の不調に悩んでいる女性にも使用可能です。

ただし、更年期障害の治療はミレーナの本来の適応とは異なるため、挿入や抜去は自費診療となります。
ミレーナがおすすめできない人
痛みに弱い人
ミレーナの装着時には強い痛みを感じることがあるため、特に出産経験がない人や子宮口が狭い人には負担が大きくなる可能性があります。
不正出血が気になる人
装着後の数ヶ月間は不正出血が続くことがあるため、出血をストレスに感じる人は慎重に検討したほうがよいでしょう。
子宮に異常がある人
子宮筋腫による子宮の変形がある人や、子宮に先天的な奇形がある人はミレーナが適切に装着できなかったり、装着してもすぐに自然と脱落してしまうことが多く、効果が十分に発揮されない可能性があります。
将来的にすぐ妊娠を希望している人
取り外せば妊娠は可能ですが、取り外しには医師による処置が必要で、自分で手軽に外せるわけではないため、近い将来に妊娠を希望する人には向かないでしょう。
ミレーナを装着するかは、自分の体質や状況などを考慮したうえで、医師と相談しながら決めましょう。
ミレーナの費用はどのくらい?保険適用される?

ミレーナの費用相場は約4〜10万円です。
避妊目的での使用は基本的に自費診療となりますが、子宮の疾患による月経困難症や過多月経の治療目的で使用する場合は健康保険が適用されます。
保険が適用されるかどうかは医師の診断によるため、事前に婦人科で相談するとよいでしょう。また、診察料や装着後の定期検診の費用が別途かかることもあるので、費用体系についても確認しておくことが大切です。
ミレーナの装着前〜装着後の流れは?

ミレーナの装着は、一般的に以下の流れで行われます。ただし、医療機関によって異なる場合もあるので、具体的な手順は医師に確認してくださいね。
ミレーナを装着する流れ
事前診察・適応確認
内診や超音波検査などで子宮の状態や感染症の有無を確認し、ミレーナが適しているか医師に判断してもらいます。
装着日の決定
生理開始から7日以内(特に経血が少なくなる3〜7日目)に装着するのが一般的です。
この時期は子宮口が比較的広がっているため、装着時の痛みを軽減できます。
ミレーナの装着
診察台に上がり、医師がクスコ(腟鏡)を挿入し、子宮の入り口と挿入する方向を確認します。その後、細い管を使ってミレーナを子宮内に挿入します。所要時間は3〜5分ほどです。
子宮口が狭い場合は、痛み止めや局所麻酔が使用されることもあります。
経過観察
装着後は、超音波でミレーナが正しい位置にあるかを確認します。数日間は下腹部や腰の痛みが続くことがあります。
1~2ヶ月後の診察
超音波によって、ミレーナが正しく子宮内に留まっているかを医師が確認します。
まれに子宮から排出されてしまうことがあるため、異常を感じた場合はすぐに受診してください。
定期検診
ミレーナの装着後は3〜6ヶ月に1回のペースで定期検診を受けましょう。1年後以降は年1回の受診となります。避妊効果が最長5年続くため、継続利用する場合は5年ごとを目安に交換しましょう。
ミレーナについてよくある質問

ここでは、ミレーナについてよくある質問をまとめています。
ミレーナを装着した状態で性行為はできる?
性行為は可能ですが、装着後1週間は様子を見ましょう
ミレーナを装着した状態でも、通常どおり性行為を行うことは可能です。ただし、装着してから子宮内でミレーナの位置が安定するまでには時間がかかるため、1週間程度は性行為を控えるようにしましょう。また、ミレーナでは性感染症を防ぐことはできないので注意が必要です。強い痛みや違和感を感じた場合は、無理をせず中断しましょう。
ピルとミレーナ、どちらを使うべき?
医師と相談して決めましょう
ピルとミレーナのどちらがよいかは人によって異なります。ピルは毎日服用することで生理周期をコントロールしやすくなるというメリットがありますが、飲み忘れると避妊効果が下がります。一方、ミレーナは一度装着すれば5年間避妊効果が持続し、経血量の減少や生理痛の軽減にも効果的ですが、健康状態によっては装着できない場合もあります。どちらが適しているかは体質やライフスタイル、体の状態によって異なるので、医師と相談し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
ミレーナが途中で外れることはある?
まれに外れることがあるので、定期検診を必ず受けましょう
ミレーナはまれに自然に外れてしまうことがあります。国内の臨床試験によると、装着から1年以内にミレーナが外れてしまう確率は1.5%というデータがあります。装着後は必ず定期検診を受け、正しく装着されているかを確認しましょう。また、子宮の入口には抜去用の糸がついていますが、自分で引っ張ったり切ったりしないように注意してください。
ミレーナについてよく理解し自分に適しているか判断しよう

ミレーナは、高い避妊効果があるだけでなく、生理痛や過多月経の改善にも役立ちます。
一度装着すれば5年間効果が持続するうえ、ピルのように毎日服用する必要もないため、手間なく長期的に避妊効果を得たい人におすすめの方法といえるでしょう。
ただし、装着時の痛みや副作用などのデメリットもあるので、正しく理解したうえで自分に合った方法かを見極めることが大切です。
必要に応じて医師と相談しながら、自分にとって最適な方法を選びましょう。
- ミレーナは子宮内に挿入するT字型の避妊具
- 避妊効果のほか、生理痛や過多月経などを軽減する効果もある
- 出産経験がない人や子宮口が狭い人は装着時に痛みを感じることも
- 性感染症を防ぐ役割はないためコンドームとの併用がおすすめ
- 装着後は定期検診を忘れずに受けよう
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