
妊活中にフィナステリドによるAGA治療を受けてもいい?妊娠への影響を解説
「フィナステリド」はAGA治療薬の一種です。
現在フィナステリドを服用していて、これから妊活をはじめようと考えている人のなかには「フィナステリドを飲んでいると妊娠しにくくなる?」「将来妊娠したときに赤ちゃんに影響したらどうしよう」と不安に感じている人もいるかもしれません。
この記事では、妊活中や不妊治療中におけるフィナステリドの服用リスクや注意点について解説します。これから妊活をはじめようと考えている男性や、パートナーが服用していて不安に感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
「フィナステリド」はAGA治療薬の一種です。
現在フィナステリドを服用していて、これから妊活をはじめようと考えている人のなかには「フィナステリドを飲んでいると妊娠しにくくなる?」「将来妊娠したときに赤ちゃんに影響したらどうしよう」と不安に感じている人もいるかもしれません。
この記事では、妊活中や不妊治療中におけるフィナステリドの服用リスクや注意点について解説します。これから妊活をはじめようと考えている男性や、パートナーが服用していて不安に感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
妊活中や不妊治療中にフィナステリドを服用してもいい?

フィナステリドは、男性ホルモン型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)の治療に用いられる薬ですが、妊活中や不妊治療中の服用は控えたほうがよいでしょう。
現在のところ、フィナステリドが妊活・妊娠に与える影響について明確な結論は出ていませんが、動物実験では生殖機能に影響を及ぼす可能性が報告されています。また、フィナステリドの服用により、一部の男性に性欲減退や勃起不全(ED)がみられたという報告もあります。
妊活・妊娠に与える影響がゼロとは言い切れないため、妊活中は服用を控えるのが望ましいでしょう。
フィナステリドの服用から妊活まではどのくらい空ければいい?

妊活をはじめるタイミングは、フィナステリドの服用後少なくとも3ヶ月たってからにしましょう。
新しい精子が作られはじめてから射精に至るまでには、約3ヶ月かかります。この間に性交渉をしてしまうと、精液に溶け込んだ微量のフィナステリドにより妊活に影響する可能性が指摘されています。
妊活を考えている場合は、服用の中止や妊活開始のタイミングについて早めに医師に相談しましょう。
妊活中にフィナステリドを服用するとどんなリスクがある?

妊活中にフィナステリドを服用した場合、以下のリスクが考えられます。詳しくみていきましょう。
副作用により生殖機能に影響が出ることがある
フィナステリドの副作用として、性機能や精子に影響する可能性が報告されています。フィナステリドの主な副作用は以下のとおりです。
フィナステリドの主な副作用
性欲減退
勃起機能の低下
精液量の減少
精子濃度や運動率の低下
発生確率は低いものの、リスクはゼロではないため注意が必要です。
胎児に影響する可能性がある
妊活中の女性がフィナステリドの影響を受けると、将来妊娠した場合に赤ちゃんに影響することがあります。
フィナステリドは男性専用の薬なので、女性に処方されることはありません。しかし、フィナステリドの錠剤が割れたり砕けたりして、成分が皮膚から吸収されると、男の子の赤ちゃんの生殖機能に異常を引き起こすことがあるのです。
妊活中の女性がフィナステリドに触ったり近づいたりしないよう、保管場所に気をつけるか服用を中止するようにしましょう。
妊活中のフィナステリドの服用については医師に相談しよう

妊活を控えている、またはすでにはじめている場合は、医師に必ず相談しましょう。
妊活中にフィナステリドを服用すると、生殖機能や精子に影響し、妊活のさまたげとなる可能性もあります。場合によっては女性の皮膚からフィナステリドの成分が吸収され、男の子の赤ちゃんに影響することも考えられます。
リスクを最小限に抑え、安心して妊活を進めるためにも、まずは医師に相談して適切な判断を仰ぎましょう。
妊活中のフィナステリドについてよくある質問

妊活を進めるうえで、フィナステリドの服用が赤ちゃんや女性の体に与える影響を心配する人も少なくありません。ここでは、よくある疑問について、医学的な知見をもとにわかりやすくお答えします。
妊活中の男性がフィナステリドを服用すると赤ちゃんに影響する?
赤ちゃんに影響することは基本的にないとされています
フィナステリドを男性が服用していても、妊娠した赤ちゃんに直接影響が及ぶ可能性は低いとされています。微量のフィナステリドが精子に混じる可能性もゼロではありませんが、妊娠の成立や赤ちゃんの発育に影響を与えることは基本的にありません。ただし、性機能や精子の数・運動率に影響を及ぼすことがあるため、妊活中の服用には慎重になる必要があります。気になる場合は医師に相談して判断を仰ぎましょう。
女性がフィナステリドを服用しても問題ない?
男の子の赤ちゃんに影響する可能性があるため、錠剤には触れないようにしましょう
フィナステリドは、女性が服用すると男の子の赤ちゃんに生殖器の異常を引き起こすおそれがあります。女性には原則として処方されませんが、薬剤に触れるだけでも赤ちゃんに影響するリスクがあるため注意が必要です。フィナステリドを服用している場合は、錠剤の取り扱いに十分注意しましょう。
フィナステリドが妊活に影響する可能性はゼロではない

妊活中の男性がフィナステリドを服用すると、男性の生殖機能や精子に影響が現れる可能性があります。
また、妊活中の女性がフィナステリドの影響を受けると、男の子の赤ちゃんの生殖機能に異常を引き起こすことがあるため注意が必要です。
妊活中や妊活を考えている場合、まずは服用中止のタイミングや妊活開始の時期、今後の対応について医師に相談しましょう。また、安心して妊活を進められるよう、フィナステリドの保管方法に気をつける、服用を中止するなどの取り組みを行うこともとても大切です。
- フィナステリドはAGA治療に用いられる薬
- 男性の性機能や精子の数・運動率に影響する可能性があるため注意が必要
- フィナステリドの服用から少なくとも3ヶ月は妊活を控えよう
- 女性が触れると男の子の赤ちゃんの生殖機能に影響が出る可能性がある
- 妊活中はフィナステリドの取扱に注意する、服用を中止するなどの対応が必要
出典