新生児の夜泣きはなぜ起きる？夜泣きがつらいときに知っておきたいこと

新生児期の赤ちゃんが夜によく泣くのは、多くのママとパパが経験する自然な現象です。ただし、「夜泣き」とされる行動と新生児期の泣きには違いがあります。ここではその違いや、なぜ夜に泣きやすいのかという理由を解説します。

新生児期の夜泣きは一般的な「夜泣き」とは少し異なり、赤ちゃんがまだ昼夜の区別がついていない状態で起こります。赤ちゃんは空腹やオムツの不快感、暑さ・寒さなどの生理的な理由で泣きますが、それが夜間に起こることで「夜泣き」と感じることがあるのです。実際の夜泣きは、生後3〜4ヶ月以降に見られる、明確な原因のない夜間の泣きを指します。

赤ちゃんは日中に受けた刺激を夜に整理しようとするため、夜は不安定になりやすい傾向があります。さらに、夜間は周囲が静かで赤ちゃんが不安を感じやすく、睡眠サイクルが未熟なため、眠りが浅いタイミングで泣きやすくなるのです。ママやパパが疲れていたり反応が遅れたりすることで、泣きが長引くこともあります。こうした複合的な要因が夜の泣きやすさにつながっています。

夜間に泣き続ける赤ちゃんにどう対応すればいいのか、悩むママ・パパは多いでしょう。特に初めての赤ちゃんの場合はママ・パパが慣れておらず、戸惑いが大きくなりがちです。

ここでは赤ちゃんの泣きに向き合う際の基本的なアプローチと、家庭でできる具体的な対策を順にご紹介します。

赤ちゃんが泣いた場合、まず環境や体調などの可能性がないか、順番に確認することが大切です。室温が高すぎたり低すぎたりすると不快に感じるため、適温（20〜24℃）を保ち、照明もやや暗めにするなど配慮しましょう。抱っこや授乳、おしゃぶりで安心感を与えるのも有効です。また、生活リズムを整えることで夜間の覚醒が減り、落ち着いて眠れるようになる場合があります。

赤ちゃんにとって「親のぬくもり」は何よりの安心材料です。添い寝をすると、ママやパパの体温や心拍のリズムを感じることができるため、赤ちゃんが落ち着きやすくなります。また、優しく背中をトントンしたり、手を握ったりするスキンシップも、安心して眠る助けになります。無理に泣き止ませようとせず、「泣いても大丈夫」というメッセージを伝える気持ちで接することが重要です。

新生児はまだ昼と夜の区別がついていません。だからこそ、生活リズムを少しずつ整えてあげることが大切です。朝はカーテンを開けて日光を浴びさせ、夜は静かで暗い環境にしてあげるなど、昼と夜のメリハリをつけてあげましょう。また、毎日同じ時間にお風呂に入れる、寝かしつけのルーティンを設けるなど、繰り返しの習慣が赤ちゃんに安心感を与え、睡眠の質向上につながります。

赤ちゃんの夜泣きはママやパパにとって大きなストレス要因であり、心の負担を無視できない問題です。睡眠不足や孤独感、不安な気持ちが積み重なると、育児そのものが苦しく感じられることもあるでしょう。そんなときこそ、夜泣きをどう受け止め、どう乗り越えていくかの視点を持つことが、心の余裕につながります。

夜泣きは赤ちゃんの発達にともなって自然に起こる行動の一つです。睡眠のサイクルが安定していないことや、脳や神経の発達の過程で起こる一時的な現象ともいえます。「泣いているのは悪いこと」ではなく、「ちゃんと成長している証」と考えることで、必要以上に焦ったり、自分を責めたりすることが減ります。

夜泣きは永遠に続くわけではありません。多くの赤ちゃんは成長とともに眠りが深くなり、1歳前後には夜泣きが落ち着いてくることがほとんどです。「今は大変だけど、必ず終わりが来る」と思えるだけで、気持ちが軽くなります。終わりが見えていれば、つらい状況も乗り越えやすくなるでしょう。

育児は一人で頑張るものではありません。パートナーと夜の対応を交代したり、可能であれば祖父母に日中の見守りをお願いしたりすることで、ママとパパの心身の負担を減らす工夫をしてみましょう。また、産後ケア施設や保健師の訪問、地域の子育て支援など、行政サービスを活用するのもよいでしょう。

新生児の夜泣きは、昼夜の区別がまだつかない未熟な睡眠リズムや、不快感・刺激を整理するために起こる自然な反応です。

泣いたときは、まずお部屋の環境や赤ちゃんの体調を確認してみましょう。そのうえで、抱っこや添い寝をしたり、生活リズムを少し工夫したりすると安心しやすくなります。夜泣きは成長の一部で、多くの場合は1歳前後には落ち着いていきます。ひとりで抱え込むのではなく、パートナーや身近なサポートを頼ることもとても大切。“夜泣きは必ず落ち着く”と信じて、赤ちゃんだけでなくママやパパの心と体も大切にしてくださいね。

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