
赤ちゃんの絶壁は自然に治る?家庭でできるケアと治療の目安
「赤ちゃんの頭の形が平らで心配……」そんな悩みを抱えていませんか?また「自然に治るのか、病気の可能性はあるのか」と不安を感じている人もいるでしょう。この記事では、赤ちゃんの絶壁の原因や増えている背景、家庭でできる予防と改善の工夫、さらに受診の目安やヘルメット治療の開始時期について解説します。同じ悩みを持つママやパパが安心できる情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
「赤ちゃんの頭の形が平らで心配……」そんな悩みを抱えていませんか?また「自然に治るのか、病気の可能性はあるのか」と不安を感じている人もいるでしょう。この記事では、赤ちゃんの絶壁の原因や増えている背景、家庭でできる予防と改善の工夫、さらに受診の目安やヘルメット治療の開始時期について解説します。同じ悩みを持つママやパパが安心できる情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
赤ちゃんの絶壁とは

赤ちゃんの後頭部が平らに見える、いわゆる「絶壁」。写真うつりで気づいた、あるいは健診で指摘されて気になっているママやパパも多いのではないでしょうか。絶壁は多くの場合「位置的頭蓋変形」と呼ばれる状態で、適切な時期に工夫することで改善が見込めます。
ここでは絶壁の定義や種類、近年増えている背景について順番に見ていきましょう。
絶壁の定義と特徴
絶壁とは、後頭部が平らになり、頭全体が短く広がったように見える状態や左右どちらか一方が平らになっている状態、あるいは頭の前後が細長い状態を指します。医学的には「位置的頭蓋変形」と呼ばれ、多くは仰向けでの睡眠や向き癖によって頭の後ろに圧がかかることで生じます。
どんなタイプがあるの?
赤ちゃんの頭の形のゆがみには主に3つの種類があります。後頭部全体が平らに広がり前後の長さが短く見える「短頭症」、左右どちらか一方だけが平らになる「斜頭症」、そして頭の前後が長く細長い「長頭症」です。
これらはいずれも成長過程や生活習慣によって現れることが多く、程度によって見た目や影響が異なります。
最近、“頭の形の悩み”が増えているのはなぜ?
近年、赤ちゃんの頭の形に関する相談が増えている背景には「仰向け寝」の推奨があります。乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防として仰向けで寝かせることが基本となった結果、後頭部にかかる圧が増えやすくなったのです。
また、ベビーカーやバウンサーの長時間使用も要因の一つとされており、こうした日常生活の変化が頭の形に影響を与えているのです。
なぜ赤ちゃんは絶壁になりやすいの?

赤ちゃんの頭はやわらかく、ちょっとした圧でも形が変わりやすいのが特徴です。そのため生活習慣や成長の過程で、思わぬ影響から後頭部が平らになることがあります。
ここでは主な要因を見ていきましょう。
①向き癖や長時間の仰向け寝による影響
赤ちゃんは眠っている時間が長く、乳幼児突然死症候群の予防として仰向けで過ごすことが基本です。そのため同じ向きで寝る「向き癖」があると、頭の特定の部分に圧が集中しやすくなります。
このように後頭部に負担がかかる時間が長いと、次第に平らな形になってしまうのです。
②出産時の影響
産道を通って生まれてくる際に、赤ちゃんの頭には大きな圧力がかかります。この圧によって後頭部が一時的に平らになったり、左右に差が出たりすることがあります。逆子や吸引分娩の場合はより高い圧力を受けやすいといえるでしょう。
多くは成長に伴って自然に整っていきますが、圧のかかり方やその後の生活習慣によっては形が残る場合もあります。
③ベビーカーやバウンサーの影響
ベビーカーやバウンサー、チャイルドシートなども赤ちゃんの頭の形に影響することがあります。これらは後頭部をしっかり支える構造になっているため、長時間使うと後ろに圧がかかり続けます。
便利な育児グッズですが、使い方や時間を工夫しないと絶壁の一因となり得ます。
絶壁で病気の心配はある?
多くは「位置的頭蓋変形」であり、病気ではありません。ただし「頭蓋縫合早期癒合症」という病気の可能性もあるため、左右差が強い場合やおでこ・顔の歪みが気になる場合は受診を検討してください。
位置的頭蓋変形は成長やケアで改善が見込める一方、頭蓋縫合早期癒合症は医療的な対応が必要です。判断がつかない場合は早めに小児科や専門外来に相談するのが安心です。
今日からできる!家庭での予防と改善ケア

絶壁の多くは、日常生活内での意識を少し変えるだけでも予防や改善につながります。特別な道具を用意しなくても、体位の工夫や遊び方、授乳の方法などで頭への負担を減らせるためです。
ここでは今日から取り入れられる方法を紹介します。
体位変換の工夫
寝かせるときに毎回同じ方向ばかりを向かせず、バランスよく左右を向かせることが大切です。ベッドの向きを変えたり、赤ちゃんが自然に顔を向けやすいように光やおもちゃを置く場所を工夫すると効果的です。
タオルで少し体を傾けるなど、日常的な小さな工夫で後頭部への圧を分散できます。
タミータイムの始め方と注意点
タミータイムとは、赤ちゃんが起きているときに短時間うつぶせにする遊びです。後頭部への圧を減らすだけでなく、首や背中の筋肉を育てるメリットもあります。
最初は1回数分から始め、必ず大人がそばで見守りましょう。赤ちゃんが苦しそうにしたらすぐに仰向けに戻すことが重要です。
抱っこや授乳でできる「圧の分散」ケア
抱っこの方法や授乳の姿勢も頭の形に影響します。毎回同じ腕で抱っこしたり同じ方向で授乳したりすると圧が偏りやすくなるため、左右交互に行うのがおすすめです。
縦抱きやスリングを活用するのも効果的で、日常のスキンシップを通じて頭の圧をやさしく分散させることができます。
受診・ヘルメット治療について

絶壁は家庭での工夫で改善が見込めるケースもありますが、場合によっては医療機関での診断や治療が必要になることもあります。特に、生後の限られた時期にしか行えない治療もあるため、受診の目安や判断方法を知っておくことはとても大切です。
受診の目安
健診で頭の形を指摘された場合や、左右の差が大きい、顔のゆがみや耳の位置のずれが気になる場合は早めの受診が安心です。また、成長とともに改善するのか、治療が必要なのかを判断するためにも、専門外来や小児科で相談してみましょう。
生後2〜6ヶ月頃が相談の適期です。
計測方法と重症度の判断
頭の形の評価には、頭を上から見た場合の比率を測る「頭長幅指数(CI)」や、非対称の程度を数値化する「CVAI」などの指標が用いられます。これらを基に軽度・中等度・重度を判断します。
医師による視診や写真での評価も行われ、客観的な基準に沿って治療の必要性が検討されます。
ヘルメット治療の適応・費用・開始時期
ヘルメット治療は中等度以上の変形が対象であり、生後2〜6ヶ月の早い時期に始めると効果的です。治療期間はおおよそ半年から1年程度で、費用は自費診療となるため数十万円かかることが多いです。
通院しながら頭の成長に合わせてヘルメットを調整し、少しずつ形を整えていきます。
赤ちゃんの絶壁はまず家庭で予防と改善を試みよう

赤ちゃんの絶壁は多くの場合、日常の工夫や成長とともに改善していきます。体位変換やタミータイムなど、今日からできるケアを積み重ねることが大切です。不安な場合は早めに医師に相談すれば安心できます。大切なのは「今できること」を知り、焦らず取り組むこと。赤ちゃんの成長とともに、少しずつ前向きに歩んでいきましょう。
- 絶壁は医学的には「位置的頭蓋変形」と呼ばれ、病気ではない
- 絶壁にはゆがみ方によって「短頭症」「斜頭症」「長頭症」の3種類がある
- 仰向け寝や出産時の影響、ベビーカー・バウンサーの影響などで絶壁になる
- 定期的に向きを変える、抱き方や授乳の工夫などで絶壁を軽減できる
- 健診で指摘された場合や不安な場合は早めに医師に相談しよう
- 中程度以上の変形の場合はヘルメット治療の対象になる
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