【生後5ヶ月】「寝ない」のはなぜ？原因と今夜からできる対策を解説

生後5ヶ月になると、今までよく寝ていた赤ちゃんが夜に頻繁に起きたり、昼寝が短くなったりすることがあります。ママやパパからすると「なぜ急に？」と不安になりますよね。実はこれは成長の一環で、多くの赤ちゃんに見られる自然な変化です。

ここでは、この変化の背景にある発達や生活リズムなどの要因を順番に見ていきましょう。

生後5ヶ月頃になると、赤ちゃんの脳や神経の発達が進み、大人に近い睡眠サイクルに移行していきます。浅い眠りと深い眠りのリズムがはっきりしてくる半面、睡眠の切れ目で目を覚ましやすくなるのも特徴です。また、寝返りなど体の動きが増えることで、夜中に自分で目を覚ましてしまうこともあります。

こうした変化は成長の証といえます。

5ヶ月を過ぎると、赤ちゃんは周囲の音や光、家族の動きなど、多くの刺激に興味を示すようになります。そのため、日中に強い刺激を受けたり、遊びや活動が多すぎたりすると、興奮して夜の寝つきが悪くなることがあります。

反対に昼寝不足で疲れすぎると、夜にかえって眠りが浅くなることもあります。日中の過ごし方が夜の睡眠に直結する時期といえるでしょう。

いわゆる「睡眠退行」と呼ばれる現象は、この時期に特に見られやすいといわれています。睡眠退行とは、新しい発達段階に入ることで、赤ちゃんの眠りが一時的に不安定になることを指します。夜に頻回に起きたり、昼寝が短くなったりするのがそのサインと考えられます。

ただし、ほとんどの場合は数週間から1ヶ月程度で落ち着いていくため、過度に心配する必要はありません。

赤ちゃんが夜に寝てくれないと「どうして？」と悩んでしまいますよね。実は、眠れない背景にはいくつかの共通した原因が隠れています。

ここでは、生後5ヶ月の赤ちゃんによく見られる代表的な原因を見ていきましょう。

生後5ヶ月頃の赤ちゃんは、起きていられる時間の目安がおよそ1時間半〜2時間です。この時間を超えてしまうと、疲れすぎて逆にうまく眠れなくなり、夜に何度も起きてしまうことがあります。

赤ちゃんの眠そうなサイン（目をこする・あくびをするなど）を見逃さず、適切なタイミングで寝かせることが大切です。

抱っこや授乳で寝かしつけを続けていると、赤ちゃんは「その条件がないと眠れない」と思い込んでしまいます。夜中に目を覚ました際に、再び抱っこや授乳を求めて泣いてしまうのはそのためです。

少しずつ寝かしつけの方法を工夫し、布団の上で安心して眠れる習慣をつくっていくようにしましょう。

夜に赤ちゃんがぐずぐずする原因としては、単純におなかが空いていたり、室温や湿度が合っていなかったりすることも考えられます。便秘やおむつの不快感も眠りを妨げる大きな要因です。

お世話の基本を見直し、快適な環境を整えてあげることで、夜の目覚めが減るケースも少なくありません。

赤ちゃんが夜中に何度も起きてしまうことに悩んでいる場合、できることから整えてみるのがおすすめです。特別な道具や難しい方法ではなく、環境や生活リズムを少し工夫するだけで赤ちゃんの眠りやすさが改善します。

ここでは、今日からすぐに実践できるポイントをご紹介します。

赤ちゃんが心地よく眠るためには、まず環境を整えることが大切です。夜は部屋をしっかり暗くし、テレビや話し声などの音も最小限にしましょう。室温は夏は25～28℃、冬は20〜25℃、湿度は40〜60％が目安とされています。大人にとって少し涼しいくらいの環境が、赤ちゃんには快適で眠りやすい条件になります。

毎晩同じ流れで過ごすことは、赤ちゃんにとって「そろそろ寝る時間だ」とわかるサインになります。たとえば、お風呂→授乳→絵本→電気を暗くするというように、繰り返しやすい流れにすると効果的です。

入眠ルーティンを毎日続けることで赤ちゃんの体内時計が整い、眠りに入りやすくなります。

抱っこや添い乳をすると寝かしつけが楽なことがありますが、毎回抱っこや添い乳で寝かしつけると、夜中に目を覚ましたときも同じ方法を求めてしまいます。

そこで、眠り始めのうとうとした段階で布団に置いてあげると、自分で眠る練習につながります。最初はうまくいかなくても、少しずつ慣れていくことでセルフねんねのきっかけになります。

「この夜中に起きる生活がずっと続いたらどうしよう……」と不安になる人も多いでしょう。しかし、生後5ヶ月の夜間覚醒は、多くが一時的なものです。成長にともなって自然に落ち着いていくケースがほとんどなので、見通しを知ることで少し安心できるはずです。

ここでは目安や考え方をまとめます。

生後6〜7ヶ月になると、授乳の間隔が安定し、睡眠のリズムも整ってくる赤ちゃんが増えてきます。これのため、夜中に頻繁に目を覚ますことも徐々に減っていくケースが多いといわれています。もちろんすべての赤ちゃんに当てはまるわけではありませんが、時間が経つにつれてスムーズに眠れるようになることはよくあります。

夜中に何度も起きる時期が長く続くと心配になりますが、赤ちゃんの発達には大きな個人差があります。なかには1歳を過ぎても夜間の目覚めが残る子もおり、それも珍しくありません。

「寝ないのは問題」と考えず、「この子なりの成長の一過程」と受け止めることで、少し気持ちが楽になります。

夜中の対応が続くと、ママ一人に負担が集中してしまいがちです。そこで、夫婦で交代する、日中に短時間でも横になるなど、意識して休養をとることが大切です。

完璧を目指さず、できる範囲で体を休めることで、気持ちにも余裕が生まれ、赤ちゃんとの時間をより前向きに過ごせるようになります。

生後5ヶ月の赤ちゃんが「寝ない」という悩みは、多くのママやパパに共通しています。夜中の頻回に起きるのは発達の一過程であり、環境やリズムを整える工夫で少しずつ改善していきます。「これも成長の証なんだ」と受け止めながら、完璧を求めすぎずに過ごすことが大切です。無理せず分担や休養を取り入れ、前向きな気持ちで育児に向き合っていきましょう。

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