幼稚園と保育園の違いは?現場の声も!【保育士監修】
幼稚園とは
3歳になると、子どもはまわりへの興味・関心、人とのつながりなどが急速に広がり、親への全面的な依存の状態から自立に向かいはじめます。幼稚園は、このような発達を踏まえて、初めての集団生活の中で一人一人のよさや可能性を伸ばしていくところです。要点をまとめると以下の通りになります。
出典:内閣府「いわゆる「幼稚園と保育所の一元化」について」<https://www8.cao.go.jp/kisei/giji/03/wg/action/05/2.pdf>
幼稚園では年齢に合わせた成長に沿って週間、月間、年間のカリキュラムを組みます。
一人一人に応じたカリキュラムというよりは“学校教育”のように年少、年中、年長の一般的な成長過程に沿って目標を立てていきます。
もちろん、一人一人の成長を記録し一人一人に沿ったケアもしますが、大筋は年齢に合わせた教育目標を立てて教育する場であるといえます。
費用の面に関して、公立は市区町村(地方自治体)が設定、私立は各園が設定ということになっていて、入園料・保育料(教育費)を1年間の平均額で比べると私立の方が約2倍高くなっています。
しかし、私立の幼稚園では園長先生の意向で英語教育や体育教室などの学力、体力を伸ばすことに力を入れているということもあるので、値段だけでみるのではなくカリキュラムをみることをおすすめします。
保育時間は基準として4時間と定められていますが費用をプラスすることで“朝預かり”や“延長保育”というような利用時間を延長できる園もあります。
保育園とは
保護者が働いているまたは病気の状態にあるなどのため、家庭において十分保育することができない児童を、保護者にかわって保育をすることを目的とする施設です。また、通所する児童の心身の健全な発達を図る役割も有するものであります。要点をまとめると以下の通りになります。
内閣府「いわゆる「幼稚園と保育所の一元化」について」<https://www8.cao.go.jp/kisei/giji/03/wg/action/05/2.pdf>
保育園は一言でいうと「大きな家」という感じです。
子どもたちの日々の成長をサポートして保護者の代わりに子どもの成長を喜びサポートするというイメージです。
家庭によっては首が座った3〜4か月ごろから保育園に登園して同い歳の子どもまたは年上のお姉ちゃん、お兄ちゃんがいる環境で半日を過ごす子もいます。
園にはたくさんの発達状況が異なる子どもたちが過ごしているので、吸収力のある子どもたちは親が驚くほどいろんなことを覚えていきます。
特に言葉の成長が顕著な子どももいるようです。
保育園によっては保育時間外で外部から先生を呼んで、教室を開いているところもあるので「教室に通わせたいけれど時間が…」という家庭にもありがたい制度なのではないかと思います。
幼稚園・保育園の1日スケジュール(例)
2つの施設を表で見比べると保育の時間が大きく違うことがわかります。幼稚園にも保育園にも共通してある「自由遊び」では園の子どもたちにとっては自由時間かもしれませんが先生たちはその時間でも園の理念をしっかりもち子どもどうしの関わりの中で何かを学べるように働きかけています。
保育園では保育時間が長い分お昼寝の時間が設けられています。0歳〜3歳ごろの子どもたちはほとんどお昼寝しますが、4歳以上になるとパワーがありあまっているのか全然寝ない子どもも出てきます。そんなときは無理に寝かせず、一緒に横になってその子のペースに寄り添うこともあります。寝なくても薄暗い部屋で“休息”をとる時間が大切なのかもしれません。
実際に幼稚園、保育園で働いている先生の声!
幼稚園2年 保育園4年勤務(幼稚園教諭一種免許、保育士資格)
- 幼稚園と保育園の違いは?
実際に幼稚園と保育園での保育、教育の仕方の違いははっきりとしていません。何が違うかと言われると「0歳から通えるか、満3歳から通えるかの違い」だけの気がします。
保育時間が異なると思っている方もいると思いますが、近年は幼稚園でも”朝預かり”や“延長保育”が増え、土曜に午前保育や行事を実施しそのまま振替休園がなく月曜から保育を行うところもあります。
- 保育環境について
保育園は保育時間が長いため同じクラスのみんなと1日過ごせることで、人的環境の変化による不安はないです。
幼稚園は通常保育が終わり預かり保育になると、他クラスの異年齢の子どもたちと一緒に過ごすことになり、環境が変化します。変化による子どもの心身への影響は子ども一人ひとり異なるため、預かり保育を楽しめるよう保育者は工夫しますが、子どもが慣れるまでの時間もそれぞれ。
- 園選びのアドバイス
幼稚園か保育園か決めるときには保育時間もキーワードかもしれないですが、教育方針や先生たちの雰囲気、子どもの心配な点を相談してみての対応の仕方、通っている子どもたちが生き生きしているのかを見て、自分の子どもにどんなことを経験してもらい、どのような子に育ってもらいたいのかが大切になります。
幼稚園勤務6年(幼稚園教諭一種免許、保育士資格)
- 幼稚園と保育園の違いは?
保育園は幼稚園よりも保護者の働きやすさ、預けやすさがあると思います。
- 園選びのアドバイス
保育者(保育士)どうしの仲の良さ、保育者たちの笑顔、明るさ
そして保育方針が勉強中心なのか、遊び中心なのかを見ることが大切です。
保育園勤務6年(幼稚園教諭一種免許、保育士資格)
- 幼稚園と保育園の違いは?
それぞれの園によって違うので2つの施設での違いというのはないです。
私の園では「自然と触れ合いながら体を動かす」という園の方針があるので、遊びの中で人と関わり思いやりを学び、自然に触れて植物の発見をし、おもちゃで遊んで創造力・立体的想像力を身につけていく“遊びの教育”をしています。幼稚園は〇〇教室など学習目標を決めて教育しているイメージです。
- 何を身につけて卒園していってほしい?
人との関わり方。
集団生活で相手を思いやる気持ちや、運動会のリレーなどの競争で悔しい思いをしたり自分の思い通りにいかなかったりした時に自分の気持ちとどう折り合いをつけていくかを自発的に学んでいってもらいたいと思っています。
私は自分の身の回りのことは自分でできるようになるように教えています。
- 園選びのアドバイス
ご家庭の仕事形態を考えて、とにかく見学に行ってみてください!
共働きで幼稚園だと預かり保育をすることで料金が発生します。色々教育して欲しかったら保育園でも教室を取り入れているところがあるので直接聞くことが一番だと思います。先生たちは日頃から保護者と関わっているので愛想はすごくいいです。でも実際怖い先生はいます。(笑)実際に見学に行って園の方針を聞き、先生や子どもたちの雰囲気を見た方がいいと思います。
結局はご両親が子どもにどう育ってほしいかが大切になってきます。
認定こども園
今回は触れませんでしたが、保護者の就労の有無にかかわらず0歳から預けられる“幼保一元化された認定子ども園”も選択肢としてあります。
出典:内閣府ホームページ (https://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/gaiyou.html) (https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/sukusuku.html)
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今回「幼稚園と保育園の違い」について紹介しました。園選びの参考になりましたでしょうか。
いずれにせよ、園の方針に深く共感し子どもを安心して預けられる園を選択することが一番です。子どもたちが安心できる環境ですくすくと成長し、保護者の方も信頼できる保育者と出会えるといいですね。
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