【小児科医監修】赤ちゃんの発育・発達と生活 生後9か月
2本の足でしっかりたっち。好奇心はさらに外へ
「はいはい」が上達して下半身の筋肉が鍛えられると、低めのテーブルや大人の足などにぐいっとつかまって、立ちあがる赤ちゃんもいます。そのため、手の届かなかった高さにも手が届くので、危ないものを置かないようにしましょう。今まで見えていたものとは違う世界が目の前に広がり、赤ちゃんの好奇心はますます外へと向かっていきます。
指先の微細な運動能力が発達し、親指と他の指の2本を使ってつまむ、ピンチ把握ができるようになります。指先は、脳の中枢神経の発達と密接な関係があり、手指の発達にともなって脳も発達します。手指をたくさん使いましょう。
また、離乳食は1日3回へ移行します。まだ母乳やミルクは飲みますが、栄養の6割は食事からとれます。離乳食に野菜スティックや、小さなサイズのおにぎりなど手でつかみやすいものを用意して、手づかみ食べの練習をするといいでしょう。手づかみ食べは、やがてスプーンを持つための準備となります。
生後9か月の赤ちゃんの発育・発達
【身長】
男の子 67.4~76.2cm 女の子 65.5~74.5cm
【体重】
男の子 7160g~10.3kg 女の子 6710~9850g
※9~10か月未満の身長と体重です。
【表情】表情がより 豊かに
びっくり、楽しいなどの気持ちを、表情にあらわします。
【口】ストローで飲めるように
ストローやコップで飲めるようになる子が増えます。
【手】2本の指で器用につまみます
親指と他の指を使って、ものをつまめるようになります。
【足腰】つかまり立ちをすることも
下半身が強くなってきて、四つんばいだけでなく、腰を高くした高ばいをすることも。その後につかまり立ちをする子もいます。
遊びながら学びます
手指にはたくさんの神経が通っていて、使えば使うほど脳の発達を促します。ちょっと目を離したすきに、ティッシュペーパーを箱から引っ張り出したり、手を使った遊びが大好き。ときに大人たちを困らせる遊びですが、つまむ練習をいっぱいすると、絵本をめくれるようになったり、お絵描きができるようになったり、お箸も上手に持てるようになります。今、夢中になっている遊びは、将来生きていくうえで必要なことにつながります。
バイバイのしぐさに愛らしさ倍増
「いないいないばあ」のような記憶遊びや「ちょうだい」「どうぞ」などのやりとり遊びを楽しめるようになります。また、「じょうずじょうず」と手をたたいてほめると、まねてパチパチ拍手します。大人が喜ぶことがわかり、何度もくり返しやってなごませてくれます。まねは、やがて周囲とコミュニケーションをとるための練習にもなります。
生後9か月の赤ちゃんの生活
言葉の理解がすすむ。音のくり返しが楽しい時期
言葉の意味までは、まだ理解できないですが、理解し始めるころです。単純な音のくり返しや色のきれいな絵本、「いないいないばぁ」などで遊びましょう。外遊びも刺激になるので、お散歩を楽しんで。
小児科Dr.アドバイス 一生続く原始反射 パラシュート反応
転びそうになったとき、大人はとっさに手をついて本能的に身を守ります。これがパラシュート反応。9~10か月健診では、このパラシュート反応を診る項目があります。頭から落下するような姿勢にしたとき、両腕を前に出して体を支えようとするかを確認します。
一人歩きの準備ができているかのサイン。これができると、次は歩くことに進みます。
この時期のママの様子、赤ちゃんとの接し方
離乳食メニューに悩む時期
3回食となり、メニューに悩んでしまうころ。冷蔵庫にあるいつもの食材で、かつ作りやすいものが続いてしまうこともあります。同じ味つけでも、肉と魚を替えてみたり、肉や魚の代わりに同じたんぱく質の豆腐や卵を使ってみたり、一つの食材を替えるだけでマンネリ化を防げます。
この時期のパパががんばりたいこと
おすすめの遊びは「たかいたかい」
座ったままの赤ちゃんを、ゆっくりと持ち上げ、立っているパパの視線に合わせて名前を呼んだりおしゃべりをします。目線が変わるおもしろさを赤ちゃんは喜びます。持ち上げるとき、おろすときはゆっくり。激しすぎる動きは、赤ちゃんの脳への影響が心配なので厳禁です。
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