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【 形成外科医監修 】授乳で乳首が切れて痛い……!正しいケアの方法は?

【形成外科医監修】授乳で乳首が切れて痛い……!正しいケアの方法は?

毎日の授乳、赤ちゃんと会話をしながら、ゆったりコミュニケーションを……。なんて理想を描きますが、実際は「授乳で乳首が切れて痛い!」という思いをしているママも少なくないのでは?もう我慢の限界かも!という方に、形成外科医の先生に正しいケアの方法を伺ってきました。
毎日の授乳、赤ちゃんと会話をしながら、ゆったりコミュニケーションを……。なんて理想を描きますが、実際は「授乳で乳首が切れて痛い!」という思いをしているママも少なくないのでは?もう我慢の限界かも!という方に、形成外科医の先生に正しいケアの方法を伺ってきました。

乳首が切れてしまう症状はなぜ起こる?

「授乳が始まると、強い刺激を受けることに慣れていないママの乳首を赤ちゃんが強く吸うことで、傷つき、切れてしまう状態になることがあります。」
(てしまクリニック院長の手島玲子先生。以下、手島先生)

毎日の授乳で、何度も同じ場所にダメージが重なり傷が治りにくくなり痛みに耐えながら授乳しているママも少なくないと思います。
母乳をあげたいけど痛みも強い。
ママにとってとても悩ましい問題ですよね。

「乳首が切れてできた傷に限らず、切り傷や擦り傷などの傷は消毒せず、
乾かさない方が早く治るといわれているのです。
この治療法のことを『湿潤治療(うるおい治療)』といいます。」

湿潤治療については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひこちらも参考にしてみてください。

関連記事
「包丁で手を切った」「転んですりむいた」日常の中で発生しがちな切り傷や擦り傷。
傷ができたらたらまず消毒……!と考えがちですが、現代では消毒をせず、傷を乾かさずに治療する「湿潤治療」があります。傷ができても慌てず正しくケアする方法を形成外科の先生に聞きました。

「切り傷や擦り傷ができたときに、いままでは消毒していた方もいるかもしれませんが、
切れた場所を消毒しないこと、そして傷を保護して乾かさないこと。これが湿潤治療における、2つのポイントです。」(手島先生)

では、傷を乾かさないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。
手島先生が教えるケアの仕方を以下で詳しくご説明します。

乳首が切れてできた傷は、どうケアしたらいい?

消毒しない。ワセリンをこまめに塗って保湿する

「ケアのポイントは、傷口を乾かさないようにするためワセリンをこまめに塗って保湿することです。
ワセリンは口の中に入っても害のない軟膏です。
塗った部分がほんの少量、赤ちゃんの口に入っても悪影響が及ぶ心配がありません。

乾燥しないようにとワセリンを大量に塗る必要はありません。
あくまでも、傷口が乾くのを保護する役割なので薄く塗るだけで十分です。
ただ、傷口が乾燥してくるとピリピリしてくるので、その度ワセリンを塗って傷口を保護してあげましょう。

傷口を消毒したほうがよいか迷うかもしれませんが、
実際は、消毒をすることによって、細菌よりも人の細胞の方が大きくダメージを受けてしまい傷が治りにくくなってしまいます※。
なにより、痛みも伴いますので、消毒よりも保湿を心がけましょう。」(手島先生)

※詳しくは、上記の『【形成外科医監修】傷の消毒、する?しない? 「湿潤治療」についてプロに聞いてみた』の記事もチェックしてみてくださいね。

ワセリンはどこで手に入る? 価格は?

授乳は毎日のことで、ケアはこまめにするものですから、価格も気になります。

「ワセリンは医療の現場でも用いられますが、薬局などで比較的安価で手に入ります。
初めて試す方にも、手に取りやすいアイテムなのではないでしょうか。」(手島先生)

ワセリン以外に使えるアイテムはある?

乳首切れのケアには、ワセリン以外のアイテムでも代用できるのでしょうか。
先輩ママの中にはこんなアイテムを使っている方もいるのだそう。

「病院ではラノリンという成分がベースでできている、kaneson(ランシノー)という商品名の保湿剤が販売されていることが多いです。
ワセリンの代わりに塗っても構いません。もちろん、赤ちゃんの口に入っても大丈夫です。

ほかにも、馬油を塗る方も少なくないかと思います。
ただ、馬油は液状の油なので、流動性が高く塗った部分から流れて行ってしまうという特徴があります。

その点、ワセリンは切れた部分に埋まるような形で止まってくれるので使いやすいかもしれません。

馬油も口に入っても害のない油です。
使用感などで、好みに近いアイテムを使用してみてください。

ただし、馬油やkaneson(ランシノー)はワセリンと比べて高価なので、
コスト面でも機能面でも頼りになるワセリンから試してもよいかもしれません。」(手島先生)

切れて痛くなる前にできる対策方法

乳首切れは痛い。できれば痛みを最小限にとどめたいですし、切れる前にできる対策があれば知りたいですよね。
乳首切れになってしまう前のケアとしても、やはり保湿が大事なのだとか。

「乳首が切れて傷ができてしまうと、治るまでに多少なりとも時間がかかります。
まずは傷ができてしまう前からワセリンを塗るなどして保湿し、肌を乾燥から守りましょう。
また、洗いすぎると肌は乾燥しやすくなります。
乳首はデリケートな部位なので、石鹸やタオルでごしごし洗うのは控えましょう。」(手島先生)

_______

形成外科の先生に聞く、乳首切れのケア方法はいかがでしたでしょうか。

ご紹介した方法のほかにも、授乳の際、赤ちゃんにくわえる乳頭の位置を深く含ませたり、
抱き方を工夫し、いつも歯が当たる場所ではなく角度を変えて飲ませてあげたりと色々工夫できることもあります。
痛くても我慢して授乳しているというママは、ぜひ試してみてくださいね。

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