【助産師監修】産前に「これってマタニティブルー?」と感じたら
妊娠初期
妊娠に気づいた瞬間、みなさんはどんな風に受け止めたでしょうか。
・妊娠に心から喜んでいるけど、不安もいっぱい
・予期せぬ妊娠で戸惑っている
・仕事場で妊娠を告げることに気を使う
・つわりなど体調の変化から気持ちが落ち込む
・結婚や転職、引っ越しなどが重なってストレスに感じている
そんな状況がつわりなど体調の変化が大きくなりやすい妊娠初期に重なると、いつも以上にイライラしたり、不安な気持ちが増長することがあるかもしれません。
気持ちを書き出したり話してみよう
そんなときは、自分の気持ちをノートに書き出したり、パートナーや家族、安心して話せる友人やかかりつけ助産師に気持ちを話してみましょう。
気持ちを外に出してみると、漠然とした不安な気持ちが整理されて、具体的な解消法が出てくることがあります。
たとえば「里帰り分娩しないので、産後が不安」という場合には、事前に家事サポートや子育て支援施設の情報などを調べておけば、不安は部分的にでも解消されるかもしれません。
妊娠中期〜妊娠後期
妊娠初期は特に急激に体調が変化することが多いので、身体的にも精神的にも不安になりやすい時期です。、
妊娠中期になると体の安定期とともに気持ちも落ち着いてくるケースが多いですが、妊娠後期になると分娩への不安がでてきて、情緒が落ち着かなかったり、妊娠前に比べてナイーブになるということもよくあります。
妊娠後期は身体的な不安を抱える可能性もあります。お腹が大きくなり、腰痛などの症状が出てくる、まとめて食事がとれないなど、個人差はありますがいろいろな変化を感じるでしょう。
そんなときも、信頼のおける地域の助産師や出産予定の施設の助産師と一回でも多く話せる機会を設けたいところです。
また、気分転換の方法を自分なりに見つけながら過ごしましょう。ゆっくり入浴したり、お気に入りのハーブティーを飲むなど、自分自身の不安な感情をケアしていきましょう。
マタニティーブルーで注意が必要なケース
不安解消に向けたついての行動をしてみても、以下のような状態が続くようであれば医療機関によるケアが必要です。まずはかかりつけの医師に相談をしてみましょう。
・不安で眠れない
・食欲が落ちてしまい、何を食べてもおいしいと感じない
・生きていることが辛いと感じてしまうことが度々ある
・気持ちが不安定で日常生活に支障がでる(たとえば仕事に行けない、家事が手につかないなど)
もし、妊娠前に精神的な落ち込みがあり、心療内科などのサポートを受けた経験があった場合などは、予防的な意味も含めて、医師や助産師に相談をしてもよいでしょう。
妊娠を2、3度経験していたとしても、それぞれの妊娠期の状況や環境は異なります。気持ちの不安定さを「妊娠しているから」と目をつむってしまうのではなく、自分の感情を大切にしながら、一人でも多くの信頼できる人と繋がったマタニティライフを過ごせるとよいでしょう。
また、不安が強く生活に支障があるような場合は、迷わず相談をしてみてくださいね。
参考:
中野仁雄(監修)、新藤幸恵・北村俊則(編集)、「心理的問題をもつ妊産褥婦のケア―助産師による実践事例集 」、医学書院、2005年
竹内正人、「ママと赤ちゃんの様子が1週間ごとによくわかる妊娠・出産最新ケアブック」、世界文化社、2008年
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写真提供:ゲッティイメージズ
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