【医師監修】赤ちゃんのカフェイン摂取を避けたい理由は?お茶は大丈夫?
赤ちゃんがカフェインを摂取した場合の影響は?
カフェインは、コーヒー豆やマテ茶などの茶葉、カカオ豆などに含まれる成分で、少量であれば眠気を覚ましたり、集中力を上げるなど作業効率をアップする効果が期待できます。カフェインの成分を加えた栄養ドリンクや眠気覚ましが販売されているのもよく見かけますよね。
しかし、このカフェインの代謝の速度には個人差があり、代謝がゆっくりな人にはカフェインの効果が強く出すぎてしまうことがあります。カフェインを摂りすぎると、不眠や頭痛、イライラ、脱水症などがみられる場合があり、場合によっては命に関わることもあります。
特に赤ちゃんの場合は注意が必要で、新生児にはカフェインを代謝する酵素がほぼなく、1歳頃でも大人の半分くらいしか代謝の能力がありません。そのため、赤ちゃんにはカフェインの入っていない飲み物や食べ物を与えることが大切です。
赤ちゃんがお茶を飲めるのはいつから?
赤ちゃんが口にする可能性のある飲み物で、カフェインを含むものといえば、お茶を連想する人も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんがお茶を飲み始める時期の目安は、離乳食が始まる生後5〜6ヶ月以降になります。
以前は生後5〜6ヶ月前でもお風呂上がりに湯冷ましやお茶を与えることがありましたが、現在はその必要がないといわれています。母乳やミルクがメインの時期は、お茶は避けておきましょう。
赤ちゃんが避けたい、カフェインが含まれるお茶はどれ?
お茶にはいろいろな種類がありますが、カフェインが含まれているものが多くあります。お茶の種類ごとに詳しくみてみましょう。
ほうじ茶
香ばしい風味が人気のほうじ茶ですが、市販のものだと100mlあたりおよそ13mg、自宅で入れたものだと100mlあたりおよそ20mgのカフェインが含まれていたという報告があります。
ちなみにコーヒーのカフェイン量は100mlあたり60mgといわれています。ほうじ茶に含まれるカフェインはコーヒーの半分程度の量ですが、赤ちゃんの飲み物としては避けたほうがよいでしょう。
麦茶
麦茶にはカフェインは入っていません。より赤ちゃんが飲みやすいベビー用麦茶も販売されています。
黒豆茶
黒豆という豆が原料のお茶なので、カフェインは含まれていません。
緑茶
日本で生産されるお茶で最も多いのが緑茶です。緑茶は、市販のものだと100mlあたりおよそ12mg、自宅で入れたものだと100mlあたりおよそ20mgのカフェインが含まれていたという報告があります。ほうじ茶と同じぐらいのカフェインが含まれていますので、赤ちゃんが飲むのは避けたほうがよいでしょう。
さんぴん茶
沖縄でよく飲まれているお茶で、ジャスミン茶の沖縄の方言での呼び名です。
ジャスミン茶は、緑茶にジャスミンの花の香りをつけたお茶なので、緑茶と同じくカフェインが含まれています。
子どもはカフェイン入りの飲み物をいつまで避けるべき?
個人差はありますが、カフェインの代謝能力は思春期頃の年齢から大人と同じぐらいになるといわれています。コーヒーなどカフェインが多く含まれている飲み物は、中学生になるまでは避けたほうがよいでしょう。特にエナジードリンクは、20歳頃まで避けたほうがよいという意見もあります。
また、エナジードリンクの飲みすぎは、カフェイン中毒を起こすことがわかっています。子どもの年齢に限らず注意が必要です。飲みやすい味ですが、種類によってはカフェインが含まれる量が100mlあたり300mgのものもあるため、子どもの手の届くところには置いておかないようにしましょう。
参考:
島﨑淑子、今井敏夫、植松洋子、宮川弘之、「乳幼児のカフェイン過剰摂取についての一考察~茶飲料を中心に~ 」、東京都福祉保健局(2020年7月1日に利用)
食品安全委員会、「食品中のカフェイン 」、2018年
食品安全委員会、食品安全委員会季刊誌「食品安全」51 、2017年
「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html )(2020年7月1日に利用)
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