【医師監修】出産の流れ
出産の流れ
「出産」と一言で言っても、その流れの中では様々な段階や手順があります。
今回は専門的にではなく、あくまで全体の流れを把握できるように簡単に説明します。
出産の流れをざっくりと知ることで、当日までに準備できることが見つかるかもしれません。これは出産を控えたママだけでなく、身近な人にもぜひチェックして備えてもらうと安心でしょう。
①出産開始の合図
個人差がありますが、おしるしや破水、生理痛のような陣痛など、「ママの体が赤ちゃんを産む準備を始めていますよという合図」が現れます。
②産院に連絡
出産を予定している産院に連絡をします。当日、慌てないためにも連絡先を携帯電話に登録しておくとよいでしょう。移動手段も合わせて確認しておくと安心です。
③受付
産院に到着したら、各種手続きをします。ここで付き添いの人がいれば任せておけるので安心です。
④診察
ママのおなかの状態を見ます。問診や内診を行い、子宮口がどの程度開いているのかなど、お産の進行状況を診てもらいます。
⑤陣痛室(入院室)で子宮口が開くまで待つ
子宮口が10cmほどまで開くのを待ちます。この間、陣痛には波があり、痛みも弱いものからだんだんと強いものへと変わっていきます。個人差はありますが、この子宮口が開いていくのを待つのに時間がかかります。
⑥分娩室で出産
子宮口が十分に開いたら、ここでようやくテレビや映画で見るような激しい痛みの伴うお産が始まります。呼吸を整えながら、赤ちゃんと一緒に頑張る時間です。
⑦後産(あとざん)
赤ちゃんを産んだあと、ママの子宮にあった胎盤や臍の緒が役目を終えて出てきます。
⑧産道を検査・安静に
お産を終えたら、産道などに傷や出血がないかを確認します。出産のために会陰部(えいんぶ)を切開した場合は、傷を縫い合わせるため安静にしていなくてはなりません。
産後の処置や検査を終えたら、待ちに待った我が子との対面です。母児ともに問題なければ、しばらくの時間赤ちゃんと過ごすことができます。
出産にかかる時間は合計でどのくらい?
個人差はありますが、①〜⑧の出産の流れを時間で合計すると、
- 初めての出産の場合(初産婦):12〜16時間
- 二人目以降の出産の場合(経産婦):5〜8時間
といわれています。
出産の流れを知って慌てずに備えよう
お産のサインでは、おしるしや破水、陣痛などの症状が起こります。産院に連絡するタイミングや陣痛の変化を把握しておくと、慌てずに対応できるかもしれません。出産については自分1人で対応しようとせず、身近な人に協力を求めるようにするのがよいでしょう。
参考:
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター、「出産当日。そのとき、 何が起こるの ? 」 (2020年9月28日閲覧)
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