
排卵日にはどんな症状が出る?原因・対策や痛みが出やすい時期も解説
排卵日前後に下腹部が痛くなる人や、眠気やむくみがつらいと感じる人もいます。
排卵にともなう自然な反応ではあるものの「病気だったらどうしよう」「病院に行ったほうがいいのかな?」と不安を抱える人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、排卵日に起こりやすい症状の特徴や原因、注意が必要な症状について解説します。症状を和らげる方法や排卵日を予測する方法も紹介するので、排卵前後の症状に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
排卵日前後に下腹部が痛くなる人や、眠気やむくみがつらいと感じる人もいます。
排卵にともなう自然な反応ではあるものの「病気だったらどうしよう」「病院に行ったほうがいいのかな?」と不安を抱える人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、排卵日に起こりやすい症状の特徴や原因、注意が必要な症状について解説します。症状を和らげる方法や排卵日を予測する方法も紹介するので、排卵前後の症状に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
排卵日にはどんな症状・変化が現れる?

排卵の時期には、女性ホルモンの変化によって体にさまざまな症状が現れることがあります。症状の有無や程度には個人差があるものの、下腹部の痛みやおりものの変化などを感じるのが一般的です。
ここでは、排卵日にみられる代表的な症状や体の変化について解説します。
排卵痛
排卵痛とは、排卵の際に感じる下腹部の痛みのことです。排卵にともない卵胞(卵子が入っている袋)が破れて卵子が放出されることで、卵胞液と血液が流れ出し、腹膜が刺激を受けて痛みを感じます。
多くの場合、左右どちらかの卵巣付近にチクチクとした痛みや鈍痛が現れます。数時間から1日程度でおさまるのが一般的ですが、人によっては痛みを強く感じることもあります。
排卵出血
排卵のタイミングで、ごく少量の出血が見られることもあります。排卵時のホルモンバランスの急激な変化によって、子宮内膜の一部がはがれ落ちることが原因です。
下着にうっすら血がつく程度で、1〜2日で自然に治まることがほとんどです。ただし、出血量が多い場合や長引く場合は医師に相談しましょう。
おりものの変化
排卵期になると、おりものの性状が変化します。透明でよく伸びるゼリー状になり、卵白のような見た目になるのが特徴です。
排卵期におりものが変化するのは、精子が子宮内へ入り込みやすくするためであり、妊娠しやすいタイミングを知る一つの目安ともいえます。
おりものの変化をチェックすることで、自分の排卵のリズムをある程度把握しやすくなるでしょう。
胸の張り
排卵期には、女性ホルモンのバランスが変化する影響で、胸が張ったり痛みを感じたりする人もいます。
乳腺が一時的に刺激を受けていることが原因で、排卵後数日以内におさまるのが一般的です。
ただし、人によっては排卵後〜生理前にかけても似た症状を感じることがあります。
むくみ・冷え
排卵後は「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増える影響で、体に水分がたまりやすくなり、むくみが現れることがあります。
また、余分な水分によって手足の冷えを感じる人もいます。
眠気・だるさ
排卵前後は、ホルモンの変化によって強い眠気やだるさを感じることがあります。
特に、排卵後に分泌が増えるプロゲステロンには眠気を誘発する作用があるため、排卵直後は強い眠気におそわれることがあるでしょう。
集中力が落ちてしまう人や、長時間眠っても疲れが取れないと感じる人もいます。
吐き気
人によっては、ホルモンの急激な変動により排卵期に吐き気を感じることがあります。吐き気とともに食欲不振や軽い出血、腹部の不快感が起こることもあります。
症状が軽度であれば様子を見ても問題ありませんが、症状が長く続く場合や症状が強い場合は医療機関を受診しましょう。
妊娠している可能性もゼロではないので、必要に応じて妊娠検査薬を使い、妊娠の有無を調べることも大切です。
めまい
排卵期のホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れ、めまいを感じることもあります。
人によっては、ふらつきや立ちくらみとして症状が現れることもあるでしょう。
イライラ
排卵日前後は、ホルモンの影響で気分が不安定になり、普段よりもイライラしやすくなることがあります。
特に排卵後は「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が減少する影響で、小さなことで落ち込んだり不安になったりと、情緒不安定になりやすいでしょう。
肌荒れ
排卵後は、ホルモンバランスの影響で皮脂の分泌が増え、ニキビや吹き出物ができることがあります。
特に、ストレスを抱えていると皮脂が増え、肌の角質も硬くなるため、ニキビが悪化しやすいでしょう。
便秘
排卵後は、プロゲステロンの分泌量が増える影響で腸の動きが弱くなり、便秘になる人もいます。
生理がはじまるとプロゲステロンが減少するため、便通が改善することが多いでしょう。
排卵日に症状が現れる原因は?

排卵日に体調の変化や不快な症状が現れるのは、ホルモンバランスの急激な変化が主な原因です。
排卵前にはエストロゲンの分泌が急増し、排卵後にはプロゲステロンが増加します。このホルモンバランスの移り変わりが負担となり、体調不良を引き起こすのです。
また、排卵時に分泌される「プロスタグランジン」という物質が子宮を収縮させることも、痛みや不快感の原因の一つです。
排卵日の症状はいつから現れる?

排卵による症状は、排卵当日や排卵前後の1〜2日の間に現れることが一般的です。
この時期は、排卵前にエストロゲンの分泌が急増し、排卵が終わるとプロゲステロンの分泌が始まるなど、ホルモンバランスが大きく変化するため症状を感じやすいでしょう。
排卵日の症状を和らげるには?

排卵日の症状がつらいときはどう対処すればよいのでしょうか。
ここでは、排卵日の不調を和らげるために実践してほしい方法を5つ紹介します。
体を温める
体を温めることで血流がよくなり、排卵痛や冷えによる不調を和らげる効果が期待できます。
飲み物は温かいものを選んだり、靴下やひざ掛けを使ったりして、体(特に下半身)を冷やさないようにして過ごしましょう。
できればシャワーだけで済ませず、湯舟に浸かりしっかり温まるのもいいですね。湯温は39~40℃くらいのぬるめのお湯がおすすめです。
生活リズムを整える
生活リズムが乱れていると、ホルモンバランスや自律神経も乱れ、イライラや肌荒れといった症状が起こりやすくなります。
ホルモンバランスを安定させるためにも、起床時間や就寝時間、食事のタイミングなど、毎日の生活リズムをできる限り整えるようにしましょう。
適度に運動する
軽いストレッチやウォーキングなど適度な運動をすることで、血行の促進やストレス緩和の効果が期待できます。
急に激しい運動をするとけがをしたり体に負担がかかったりするおそれがあるため、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
バランスのよい食事を摂る
栄養バランスを意識することで自律神経が整い、体調が安定しやすくなります。日頃の食事にさまざまな食材を取り入れ、栄養が偏らないように意識しましょう。
不規則な食生活や食べすぎは避け、なるべく毎日同じ時間に適量を食べることが大切です。
十分な睡眠をとる
睡眠不足が続くと排卵のリズムに影響することがあるため、質のよい睡眠をとることが大切です。一般的な適正睡眠時間は6〜8時間とされているので、できる限りこの時間を目標にしてみましょう。
また、就寝前のスマホ使用を控える、リラックスできる音楽を聴く、寝具を変えてみるなど、睡眠環境を整えることも大切です。
医師に相談したほうがよい症状は?

排卵期に体の不調を感じることは珍しくありませんが、なかには注意が必要な場合もあります。
以下のような症状がある場合は病気のサインかもしれないので、早めに医師へ相談しましょう。
医師に相談すべき症状
強い下腹部痛が続く
子宮内膜症や卵巣嚢腫、骨盤内の炎症などが原因の可能性があります。強い痛みが長く続く場合は注意が必要です。
不正出血がある
生理以外の時期や性交後に出血がみられる場合は、子宮頸がんや子宮内膜ポリープなどの疾患が疑われます。
吐き気やめまいが強く日常生活に支障がある
ホルモンの変動以外に、自律神経失調症や貧血、消化器系の異常などが関係していることがあります。
おりものの色やにおいに異変がある
性器クラミジア感染症や淋菌感染症など、性感染症の可能性があります。黄緑色や灰色のおりもの、悪臭がある場合は受診しましょう。
症状がいつもと違う場合や、日常生活に支障をきたすほどつらい場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。
排卵日を確認する方法は?

排卵日をあらかじめ予測しておくと、体の不調に備えやすくなります。ここでは、排卵日を確認するための代表的な方法を紹介します。
排卵日の確認方法
基礎体温の測定
朝起きてすぐの体温を記録することで、排卵のリズムを把握することができます。低温期から高温期に切り替わるタイミングが排卵日です。
排卵検査薬の使用
尿中の「LH(黄体形成ホルモン)」濃度によって、排卵のタイミングを予測できます。陽性反応が出て1~2日後に排卵が起こるのが一般的です。
生理周期管理アプリの利用
生理日を記録しておくことで、自動的に排卵日を予測できるアプリもあります。手軽に使えるため、忙しい人にもおすすめです。
排卵日前後には排卵痛や排卵出血などさまざまな症状が現れることがある

排卵前後には、ホルモンの影響でさまざまな症状が現れることがあります。体を温めたり、生活リズムを整えたりすることで症状が和らぐこともあるため、自分に合った方法を試してみましょう。
ただし、症状がつらい場合や長く続く場合は、病気が隠れているサインかもしれません。気になる症状があれば、我慢せず医師に相談しましょう。
- 排卵日前後は人によってさまざまな症状が現れる
- 排卵に伴う症状は排卵当日や排卵の前後1〜2日間に現れることが多い
- 体を温めたり生活習慣を整えたりして症状を緩和しよう
- 気になる症状がある場合は医療機関に相談を
- 排卵日をあらかじめ把握して体調の変化に備えよう
出典