【医師監修】産後の抜け毛なぜ?いつまで?
「なぜ?いつまで?こんなに抜けていいの?」と不安に思うのではないでしょうか?産後の抜け毛はホルモンの変化によるもので徐々に落ち着くとされています。
今回は、産後の抜け毛の理由や時期についてお伝えします。
「なぜ?いつまで?こんなに抜けていいの?」と不安に思うのではないでしょうか?産後の抜け毛はホルモンの変化によるもので徐々に落ち着くとされています。
今回は、産後の抜け毛の理由や時期についてお伝えします。
産後に抜け毛が増える原因
出産後のママに起こる抜け毛は出産(分娩)後脱毛といわれます。抜け毛の程度には個人差がありますが多くのママが経験しています。枕についた髪の毛の量や、ブラッシングやシャンプーの際に抜ける毛の量の多さから気がつくことが多いのではないでしょうか。
髪の毛は成長期、退行期、休止期のサイクルを繰り返していて、新しい毛が成長し古くなった毛が抜け落ちます。女性の髪の毛の太さや成長は、女性ホルモンの影響を受けるとされています。
妊娠中に増えていた女性ホルモンの一つであるエストロゲン(卵胞ホルモン)には、新しい毛が産生するのを抑え、また毛が太く長くなる成長期を延長させる働きがあります。しかし出産後はエストロゲンが急激に減るというホルモンバランスの変化により、妊娠中は成長期にあった毛が産後は休止期に入ります。休止期には毛の成長が止まり、毛根は小さくなり皮膚近くに押し上げられます。そのため産後は一時的に抜け毛が増えます。
そのほか、出産後に睡眠時間が短くなることや、疲労などの身体的、精神的なストレスが抜け毛に影響するという報告があります。
一方、出産の方法や、妊娠中の合併症は抜け毛との関連はないとされています。
また、きつく髪を結ぶ、カラーリングを繰り返すなどの頭皮や頭髪への負担が抜け毛に影響するともされています。
ヘアサイクル(毛周期)とは?
髪の毛はそれぞれ成長期(2〜6年)、退行期(2〜3週)、休止期(3〜4ヶ月)、といったサイクルを生涯にわたり繰り返していて、通常成長期の髪の毛の割合は全体の85〜95%を占めています。
普段のヘアサイクルでは休止期の髪の毛は約10%ですが、出産後の休止期の髪の毛は30〜40%まで増えるとされています。
産後の抜け毛の対処方法は?
産後の抜け毛の多くはホルモンの変化によるもので、ごく普通のことです。時期がくれば落ち着きますので、不安になりすぎる必要はありません。
そのうえでいくつかできることをお伝えします。
・髪の長さを短くしてみる
・きつく結んだり、パーマをかけるなど頭皮への刺激を避ける
・できる限り睡眠時間を確保する
・1〜2日に1回はシャンプーをして頭皮や髪を清潔にする
・なるべく栄養バランスのよい食事を取る
・抜け毛が1年以上続くとき、抜け毛の不安が強いときは皮膚科の専門医を受診してみる
産後の抜け毛を初めて経験するママは、何か病気なのではないかと驚いてしまいますよね。しかし、産後に抜け毛が増えるのは生理的なことで、多くは1年以内に自然と回復します。
ホルモンバランスの変化が産後の抜け毛の主な原因ですが、ママの疲労やストレスも抜け毛に影響する可能性があります。
赤ちゃんのお世話でなかなか難しいかもしれませんが、赤ちゃんが寝ている間はできる限り休息をとってみるなど無理しすぎずに過ごしてみてくださいね。
どうしても抜け毛に対する不安の強いときや、1年以上たっても抜け毛が改善しないときには、皮膚科の専門医に相談してみるのもよいでしょう。
参考:
PERINATAL CARE(ペリネイタルケア )、メディカ出版、2010年vol.29 no.5
我部山キヨ子『脱毛ケアのエビデンス 産褥期脱毛』臨床看護 29(13)2003
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