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【医師監修】子どものインフルエンザ予防接種は何歳から受けられる?

【医師監修】子どものインフルエンザ予防接種は何歳から受けられる?

毎年流行するインフルエンザ。子どもがインフルエンザにならないためにできることは、予防接種や日々の手洗い・うがいです。しかし、何歳からインフルエンザの予防接種が受けられるのでしょうか。今回は、子どものインフルエンザの予防接種について解説します。
毎年流行するインフルエンザ。子どもがインフルエンザにならないためにできることは、予防接種や日々の手洗い・うがいです。しかし、何歳からインフルエンザの予防接種が受けられるのでしょうか。今回は、子どものインフルエンザの予防接種について解説します。

子どものインフルエンザ予防接種とは?

子どもがインフルエンザにかかることは危険

インフルエンザに子どもがかかると、突然の40度近い発熱や嘔吐、急に機嫌が悪くなる、などの症状が現れます。またこれらは脳炎などの重い合併症を引き起こすこともあります。

おおむね1〜3日ほどの潜伏期間があり、症状が突然現れるように感じますが、異変に気づけるように、インフルエンザが流行るとされる時期には注意が必要です。

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インフルエンザにかかった場合に注意しなくてはならないのは、「合併症」です。

インフルエンザ脳炎や脳症になってしまうことも考えられます。うまく自分の体の状態を伝えられない子どもの場合、

  • けいれんを起こす
  • 意識状態が悪い
  • 嘔吐が続く

などが見られる場合は、速やかに病院へ連れていきましょう。

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また、インフルエンザにかかると、急に走り出したり、歩き回るといった異常行動を起こす危険性もあります。インフルエンザと診断され自宅で療養する場合、最低でも2日間は一人にならないようにしなければならないなど、子どもがインフルエンザにかかるというのはかなり危険です。

子どものインフルエンザ予防接種の目的

インフルエンザの予防接種を受けることで、インフルエンザに感染しても発症する可能性を下げ、発症した場合には重症化を防止するとされています。

子どもへのインフルエンザ予防接種は、保護者の任意で実施されますが、もし受ける余裕があるのであれば、感染の際のリスクを減らすために、積極的に接種を検討してもよいでしょう。

ワクチンを打っても油断しない

インフルエンザの予防接種を受けても、インフルエンザにかかる可能性はあります。基本的にインフルエンザウイルスは、毎年流行しますが、その型は流行期により異なります。

そのため、ワクチンを作るにあたっては、どの型が流行るのか予測を立て作られています。

つまり、必ずしもそのシーズンに流行するインフルエンザの型のワクチンを接種できるとは限らないということです。そのため、ワクチンを打っていたとしてもインフルエンザに感染し、発症してしまうことがあるのです。

予防接種のワクチンからインフルエンザにかからないの?

予防接種のワクチンが原因でインフルエンザになることはないのでしょうか?

ママやパパの心配は、予防接種そのものに対してもありますよね。
それは、「予防接種が原因でインフルエンザにかからないか」です。
予防するためにしたことが、かえって悪い影響を与えることはないのでしょうか。

  • 安心してください。

    インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンといって病原体の感染性をなくしたものなので、ワクチンを受けたこと自体が原因でインフルエンザにかかることはありません。

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予防接種は何歳から受けられる?

インフルエンザ予防接種は、希望があれば生後6ヶ月から打つことができます。

ただ、生後6ヶ月頃はほかの予防接種もあるので、子どもの負担にならないよううまくスケジュールを立てる必要があります。

また、子どもの場合2回に分けた接種が推奨されているため(※1)、予防接種のスケジュールのことで困ったら医師に相談してみてください。

(※1)2回接種により有効性が上がることが知られていますが医師の判断や予防接種の時期によっては1回だけですませる場合もあります。

受けられる時期はいつ頃?

インフルエンザのワクチンが出回るのは、おおむね10〜12月頃。

その年によって、出回る時期が異なるため、厚生労働省のインフルエンザワクチンに関するページや自治体から郵送される書類などから確認してみましょう。

小児科や内科では、予約でいっぱいになってしまうことがあります。

早め早めに予約をとっておくと安心です。

ただ、どこの病院もワクチンが在庫切れの状態になっても、再入荷することがあります。

行きつけの病院で予約ができなかった場合、再入荷されるか訊ねてみましょう。

費用の相場

インフルエンザの予防接種は、病院によって金額設定が異なります。

というのも、インフルエンザの予防接種は任意接種に含まれ自由診療だからです。

また、各地方自治体によっては補助金が出たり、

病院によっては子どもは2回接種が必要となるため、2回目は半額とするなどの対応をしているところも。

そういったケースを除くと、平均は1回3,000円前後。

したがって、子どもの場合は大人よりも費用がかさむことが大半です。

副反応について

薬に副作用があるように、予防接種にも副反応が起きる可能性があります。

インフルエンザにかかることとは違いますが、中には危険性の高い副反応もあるので、予防接種後に様子をみることが必要です。

副反応とは、ワクチン接種で免疫をつける以外の反応で摂取した部位が腫れたり、しこりができたり、熱が出たりなどもこれに含まれます。この副反応は個人差があるので、一概に必ず起きるとも起きないともいえません。

また、これまで副反応はないのに今年は赤く腫れたということもあります。

インフルエンザでよくある副反応

インフルエンザの予防接種でよく起こる副反応は、注射部位の腫れ・しこり・痛みの出現、発熱です。

通常は、2~3日で軽減するようなものなので、落ち着いて様子をみましょう。

注意すべき副反応

特に注意すべき副反応は、アナフィラキシーショックです。

予防接種後に急速に状態が悪くなり、顔色不良、喘鳴(ぜんめい:異常な呼吸音のこと)・血圧の低下・呼吸困難などの症状がでます。子どもの予防接種後30分程度は様子をきちんとみてあげることが大切ですね。

また、ワクチンの製造過程で卵成分がワクチンに微量ですが混入する可能性があり、これまでに卵を食べて重篤な症状が出たことがある場合は、接種の可否について医師に相談してください。

予防接種だけで慢心せず、日々の予防も心がけよう

インフルエンザの予防接種はあくまでも、インフルエンザに感染しても発症する可能性を下げ、発症した場合には重症化を防止してくれるものです。ママやパパがウィルスを子どもに持って帰らないように、人混みは避けたり、外出時はなるべくマスクをしたり、十分に手洗い・うがいを心がけ、予防接種だけでなく予防対策も併せて行うようにしましょう。

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参考

・『系統看護学講座 専門分野Ⅱ 小児看護学[2] 小児臨床看護各論』、医学書院、2015年

・厚生労働省、「インフルエンザ Q&A 」 Q.23、2020年11月10日閲覧

・国立感染所研究所、「インフルエンザとは 」、2020年11月10日閲覧

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