離乳食のジャム|初めてはいつから?保存方法やレシピ・アレルギーを解説【管理栄養士監修】
甘くて、見た目にもかわいいジャム、離乳食にも上手に取り入れたいと思ったことはありませんか?今回は、離乳食でのジャムはいつから使えるの?市販のジャムも与えていいの?といったママやパパの疑問にお答えします。ジャムを使ったレシピも紹介するのでぜひ参考にしてください。
甘くて、見た目にもかわいいジャム、離乳食にも上手に取り入れたいと思ったことはありませんか?今回は、離乳食でのジャムはいつから使えるの?市販のジャムも与えていいの?といったママやパパの疑問にお答えします。ジャムを使ったレシピも紹介するのでぜひ参考にしてください。
離乳食のジャムはいつから与えられる?
ジャムには手作りのジャムと市販のジャムがあります。それぞれを離乳食で使う場合の与えられる時期について見ていきましょう。
手作りのジャムの場合
砂糖を使った手作りのジャムは、離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)からを目安に与えることができます。少量をたまに与えるのにとどめ、頻繁には与えないようにしましょう。
与える際は使用量を減らして甘さを和らげるために、お湯で伸ばし薄めて使うのがおすすめです。
また、はちみつを使った手作りのジャムは、1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。はちみつに含まれるボツリヌス菌が、乳児ボツリヌス症という死に至る場合もある感染症を引き起こす可能性があります。ジャムに使われている果物が食べられる月齢になったら、使用する果物を食べられるか少量から試し、食物アレルギーなどの問題がなければその果物を使ったジャムを与えることができます。
手作りのジャムは市販に比べると作る手間はかかりますが、材料が明確で、安心して赤ちゃんに与えることができるのがよい点です。
保存する場合は煮沸消毒したビンなどの清潔な容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
保存期間はそれぞれの手作りジャムのレシピに準じますが、離乳食で与える場合は大人が食べる保存期間よりも早めに使い切りましょう。
特に、砂糖が控えめの手作りジャムの場合は保存可能な期間が短くなるため、離乳食で与える場合は冷蔵庫で2日以内を目安にし、匂い、味、色、食感が少しでもおかしいと感じたら廃棄してください。
市販のジャムの場合
市販のジャムは離乳後期(生後9~11ヶ月頃)からを目安に与えることができます。少量をたまに与えるのにとどめ、頻繁には与えないようにしましょう。
与える量は1回あたりジャム小さじ1/2程度までにし、ここに甘さをお湯を加えて伸ばして使うのがおすすめです。お湯で伸ばすことジャムの使用量を減らし甘さを和らげることができます。
甘みは赤ちゃんの好きな味なので、強い甘さを覚えてしまうとどんどんほしがるようになったり、ジャムがないと食べないようになったりする場合もあります。
虫歯予防のためにも、砂糖の多い味はできれば3歳くらいまで覚えさせないほうがよいといわれています。
ジャムの時期ごとの量の目安
ジャムを赤ちゃんに与えるときの目安量は以下のとおりです。
ジャムの時期別・1回あたりの目安量
離乳初期(生後5〜6ヶ月頃):ポタージュやペースト状
離乳中期(生後7〜8ヶ月頃):舌でつぶせる豆腐くらいの柔らかさ
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃):歯茎でつぶせるバナナくらいの柔らかさ
完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃):歯茎で噛める肉団子くらいの柔らかさ
※あくまでも目安です。子どもの成長に合わせた固さや量に調整しましょう。
ジャムの食物アレルギーについて
ジャムには、果物由来の食物アレルギーを発症するリスクがあります。症状としては、発疹、かゆみ、腫れ、呼吸困難などが見られることがあります。
初めてジャムを与える際は、少量から始めることが重要です。また、アレルギー反応が出た場合に備えて、医療機関の受付時間内に与えるようにしましょう。
市販のジャムを選ぶときのポイント
市販のジャムを赤ちゃんに与える際に気になるのが、糖分や添加物です。
市販のジャムを選ぶときは、パッケージの表示の内容をよく確認し、下記のようなものを選ぶのがおすすめです。
市販のジャムを選ぶときのポイント
添加物が少ないもの
甘さ控えめのもの
大きい果実がごろごろと入っていないもの
シナモンなどのスパイスが入っていないもの
はちみつが入っていないもの
洋酒などのアルコール類が入っていないもの
市販のジャムにはさまざまな種類があります。「〇〇バター」や「〇〇クリーム」といったものもありますが、離乳食に使う場合はいちごやブルーベリー、りんごなどのシンプルなフルーツジャムを与えるのが一般的です。
最初はいちごなど、酸味の少ない果物を選ぶことをおすすめします。
ジャムの栄養について
ジャムにはビタミンC、食物繊維、抗酸化物質が含まれています。果物の甘みが活きた味わいで、子どもにも好まれやすいです。
ジャムの下ごしらえのコツ
離乳食でジャムを与える際は、使用している果物や甘さに注意が必要です。
ジャムに使われている果物が食べられる月齢になったら、使用する果物を食べられるか少量から試しましょう。
食物アレルギーなどの問題がなければその果物を使ったジャムを与えることができます。
ジャムの調理方法
離乳食の時期ごとにジャムの調理方法を解説します。
ゴックン期・離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)
まだ与えられません。
モグモグ期・離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)
まだ与えられません。
カミカミ期・離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)
1回あたりジャム小さじ1/2程度までにし、ここにお湯を加えて伸ばして使います。
パンに塗ったり、おやつ作りに活用したりできます。
パクパク期・完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)
ジャムをお湯で少し薄めて、甘さを和らげてから使用します。
ジャムを使ったレシピ
手作りや市販のジャムを使ったレシピを月齢別に紹介します。
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)から
「いろいろな具で楽しめる くるくるサンドイッチ」(生後9〜11ヶ月頃から)
見た目もかわいく、手づかみにも最適なサンドイッチのレシピです。いくつかのジャムで作るとより色鮮やかになり、パーティーなどにもおすすめです。
離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)から
「小さい手でつかみやすい スティックパンサンドイッチ」(1歳〜1歳6ヶ月頃から)
スティックパンに切り込みを入れてジャムを挟むだけでできる、サンドイッチのレシピです。
ジャム以外のもので代用も
ジャムには砂糖が入っていますが、砂糖を使わない果物のペーストを加熱しただけのもので代用することもできます。
また、市販のベビーフードの果物ペーストなどもジャムの代わりとして使用できます。パンに薄く塗ったり、ヨーグルトに混ぜたりして、マンネリ化しやすいメニューに変化をもたせるのに便利ですよ。
ジャムの離乳食に関するよくある質問
ここでは、ジャムの離乳食に関するよくある質問をまとめています。
ジャムを自家製で作る方法は?
果物と少量の砂糖で作れます。
果物を小さく切り、砂糖と一緒に鍋に入れて煮詰めます。水分が飛んでとろみがついたら完成です。清潔な瓶に詰めて冷蔵保存します。
市販のジャムを使っても良いですか?
添加物に注意すれば使用可能です。
市販のジャムを使う際は、添加物や砂糖の量に注意して選びましょう。無添加や低糖のものを選ぶと安心です。また、シナモンなどのスパイスが入っていないもの、はちみつが使われていないものを選びましょう。初めて使用する場合は、少量から試してください。
ジャムを使った簡単なおやつは?
ジャムサンドイッチが手軽です。
パンにジャムを薄く塗ってサンドイッチにするだけで、簡単におやつが作れます。適度な甘みで子供も喜びます。
保存についての注意事項
- 作ったものは常温のまま長時間放置しないでください。雑菌が増える原因になります。
- 清潔な保存容器を使用してください。
- 解凍したものの再冷凍はしないでください。雑菌が増える原因になります。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント
- 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。
- 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。
- ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。
- 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。
- りんご・梨・柿は喉に詰まりやすい食材です。完了期までは生では与えず、すりおろしたものを加熱して与えましょう。
- 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。
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