妊娠後期におりものはどう変化する?注意が必要な色やにおい、出産間近の状態も解説
妊娠後期も引き続きおりものの色や量、においに変化を感じることがあります。これは、妊娠中の生理現象によるものです。
しかし、なかには注意が必要なおりものも。
今回は、妊娠後期のおりものの特徴や変化の理由、病気などの可能性があるおりものについて詳しく解説します。
妊娠後期のおりものについて、正しい理解やケア方法を知って、残り少ない妊娠期間を不安なく快適に過ごしてくださいね。
妊娠後期も引き続きおりものの色や量、においに変化を感じることがあります。これは、妊娠中の生理現象によるものです。
しかし、なかには注意が必要なおりものも。
今回は、妊娠後期のおりものの特徴や変化の理由、病気などの可能性があるおりものについて詳しく解説します。
妊娠後期のおりものについて、正しい理解やケア方法を知って、残り少ない妊娠期間を不安なく快適に過ごしてくださいね。
妊娠後期のおりものの特徴は?
妊娠後期になると、ママの体にはさまざまな変化があらわれます。そのひとつがおりものの変化です。
ここでは、妊娠後期に見られるおりものの色や量、においなどの変化について詳しく解説します。
色
通常、健康なおりものは透明または白っぽい色をしていますが、妊娠後期にはやや白っぽく変化することも。この程度であれば心配はいりません。
しかし、黄色や緑色、灰色といった色に変化している場合、炎症や感染症の可能性があるため注意が必要です。
おりものの色に異常が見られる場合は、早めに医師に相談してくださいね。
量
妊娠後期には、おりものの量が増えることがあります。これは女性ホルモンの分泌量の増加にともなう自然な現象です。
しかし、量が異常に増えた場合は注意が必要です。たとえば、急激におりものの量が増えてパッドを一日に何度も交換しなければならない、動くたびにおりものが流れ出てくるという場合、感染症や破水の可能性があります。
色だけでなく量に異常が見られた場合も、早めに医師に相談しましょう。
におい
おりもののにおいも妊娠中の健康状態を見る重要なポイントです。通常はほとんどにおいがないか、やや酸っぱいにおいがする程度です。妊娠中には、ややにおいが強くなることもあります。
しかし、生臭いにおい、鼻をつくようなきついにおいがする場合は要注意。これらの異常なにおいは、細菌性腟炎やそのほかの感染症の可能性があります。
異常なにおいが長期間続く場合は、躊躇せず速やかに医師に相談しましょう。
状態
妊娠後期は、おりものの状態も注意して見ておきましょう。妊娠後期の、健康なおりものは、妊娠していない時期よりもやや粘度が高い状態です。
極端に粘りがなく水っぽい、逆に異常な粘り気が出てきた、ボロボロとカッテージチーズのような状態になっているなどの場合は注意が必要です。
水っぽい場合は破水、粘りが強い場合やボロボロとした状態の場合は感染症や腟炎の可能性があります。
おりものの状態に異常が見られる場合も、医師に相談してください。
妊娠後期におりものが変化する理由は?
妊娠後期に入ると、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの分泌が劇的に増加します。これによりおりものの量が増えるのです。
増えたおりものは、赤ちゃんが生まれてくる際の潤滑剤のような役割も担ってくれます。
妊娠後期のおりものは量だけでなく、質が変化したり色が濃くなったりすることがありますが、異常なにおいやかゆみがなければ問題ありません。
妊娠後期におりものが増えるのは生理現象です。過度に心配せずに過ごしてくださいね。
注意が必要なおりものとは?
妊娠後期におりものが変化することはごく自然なこと。しかし、色やにおいに異常を感じた場合は注意が必要です。
ここでは、どのような状態のおりものに注意したらよいのかを解説します。
膿が出ている
おりものに膿が混ざっている場合、淋病などの感染症の疑いがあります。
淋病などの感染症はママだけでなく、赤ちゃんにもリスクがあります。産道を通る際に感染してしまうと赤ちゃんが結膜炎になってしまうことがあるのです。失明に至ってしまう場合もあります。
膿っぽい黄色いおりものが出ていたり、かゆみがあったりする場合は、早急に医師に相談しましょう。
また、おりものが悪臭を放つ場合も同様に、感染症の可能性があるので注意が必要です。
白くドロっとしている
おりものが白く粘り気が強い場合、カンジダ症の可能性があります。
カンジダ症では、おりものが酒粕やカッテージチーズのような形状になることもあります。
カンジダ症は真菌の一種による感染症で、強いかゆみや炎症が特徴です。放置すると症状が悪化しやすいので、早めに対処しましょう。
治療には医師の処方する腟剤や塗り薬を使用します。日常生活では通気性のよい下着を着用するなどの対策を行ってくださいね。。
黄色や緑色を帯びている
おりものが黄色や緑色の色調を帯びている場合、トリコモナス症などの感染症の疑いがあります。
おりものの変色とともに、悪臭がともなったり、おりものが泡立ったりすることも。
また、かゆみや性行為の際に痛みを感じることもあります。
灰色を帯びている
おりものが灰色を帯びている場合、細菌性腟炎の可能性があります。これは免疫力の低下などで腟内の細菌バランスが崩れ、雑菌が増殖することで起こります。
感染が広がると発熱や下腹部痛を引き起こすこともあります。おりものの状態だけではなく、かゆみや悪臭などの症状がないかも確認しましょう。
医師に相談し、妊娠中でも使用可能な薬で治療してくださいね。
発熱や下腹部痛がある
おりものの異常に加えて発熱や下腹部痛、排尿時の痛みがある場合、骨盤腹膜炎や卵管炎、感染症の悪化などの疑いがあります。
緊急の治療が必要な場合もあるため、速やかに医師に相談して治療を受けましょう。
血が混じっている
おりものに血が混じっている場合、子宮頸管ポリープや早産、流産の可能性があります。
特に鮮血や大量の出血をともなう場合は、すぐに医師に相談するしてください。
腹痛など、ほかの症状があるときは、その程度なども医師に話せるようにしておきましょう。
水っぽい
おりものが水っぽい場合は、破水の可能性があります。
特に妊娠後期には注意が必要で、破水は早産の兆候であることも。
下着から流れ出るほどの量の場合は陣痛につながる前置破水、持続的にチョロチョロと水っぽいおりものが出る場合は、子宮の上のほうの卵膜が破れて起こる高位破水かもしれません。高位破水は破水に気がつきづらいので注意が必要です。
異常を感じたらすぐに病院に連絡し、医師からの適切な指示を仰ぎましょう。
かゆみ・生臭さがある
おりものにかゆみや生臭さをともなう場合、細菌性腟炎や性感染症が疑われます。
腟内の正常な細菌バランスが崩れ、かゆみや生臭さを引き起こすのです。
妊娠後期は出産に向かう大事な時期です。少しの違和感でも放置しないようにしてくださいね。
おりものの変化でわかる病気やリスク
細菌性腟炎
カンジダ症
前期破水
性感染症
子宮頸部ポリープ・びらん
妊娠後期におりものの異常は、これらのリスクや病気の兆候が出ている可能性があります。早めに医師に相談してくださいね。
おりものに異常を感じたらどうすればいい?
妊娠後期のおりものの変化は、ママの健康状態をあらわす重要なサインです。
通常、おりものは無色透明で特に異常がない場合が多いですが、色やにおい、量に変化が生じた場合、病気やリスクが潜んでいる可能性があります。
異常を感じた場合はすぐに病院に相談し、受診しましょう。ママと赤ちゃんの健康を守るためには、早期の対応が不可欠です。
おりもの・おしるし・破水の見分け方は?
妊娠後期にはおりもの、おしるし、破水、すべてを経験するママもいます。もし見分けがつかなかったら、と不安になることもあるはずです。
ここでは、それぞれの特徴と見分け方について説明します。
おりもの
おりものは生殖器から分泌される液体です。
妊娠中は、量や形状が変わることがあります。
妊娠後期には、透明または白っぽい色で、粘度がやや高くなることがあります。においが強くなることもあるようです。
妊娠中のおりものの量増加は、ホルモンの変化によるものです。妊娠にともなう生理現象なので、過度な心配は必要ありません。
おしるし
おしるしは、出産が近づいたサインとして知られていますね。
おしるしは、子宮口が開き始める際に、卵膜がはがれ落ちることで発生します。
おしるしの特徴は、粘度の高いゼリー状の分泌物で、ピンク色や茶色を帯びています。少量の血液が混じっているため、このような色になるのです。
おしるしが見られた場合、数日から数週間以内に出産が迫っている可能性があるので、医師におしるしがあったことを話しておきましょう。
破水
破水は、卵膜が破れて羊水が流れ出ることです。
破水の特徴は、突然大量の液体が漏れ出すことですが、徐々に少量ずつ流れ出てくることもあります。
少量ずつ流れ出ている場合は、子宮の高い位置で破水している高位破水の可能性があり、気がつかず放置してしまうことがあるので注意が必要です。
破水による羊水は無色で、においもほとんどありませんが、生臭さを感じる人もいます。尿のアンモニア臭とは異なるにおいです。
破水が起こった場合は、早急に医師に連絡する必要があります。破水後は感染のリスクが高まるため、迅速な対応が重要です。
妊娠後期のデリケートゾーンのケア方法は?
おりものの量が増える妊娠後期、デリケートゾーンのトラブルを防ぐためにも、適切なケアが大切です。
ここでは妊娠後期のデリケートゾーンのケアについて解説します。
刺激が少ないボディソープなどで優しく洗う
妊娠中、デリケートゾーンは清潔に保ちたいもの。
洗う際はぬるま湯を使用し、指先で優しく洗いましょう。
刺激の強いボディソープを使用すると必要な常在菌まで洗い流してしまい、腟内の細菌のバランスを崩してしまう原因になります。
また、デリケートゾーンを傷つけないように、強く擦らずに軽く撫でるように洗ってください。
洗浄後はしっかりと水で流し、柔らかいタオルで優しく拭き取りましょう。
通気性のよい下着を着用する
おりものが多くなる妊娠後期には、デリケートゾーンの通気性を保つことも大切です。
通気性のよい下着を選ぶことで、かぶれや蒸れを防ぎ、快適に過ごすことができます。
綿素材などで締めつけの少ないゆったりとした形状の下着が理想です。
過度にタイトな下着は、肌トラブルを引き起こしやすいので避けるようにしましょう。
おりものシートはこまめに替える
一般的に、妊娠後期はおりものの量が増えます。
清潔を保つためにおりものシートを使用することもありますが、つけっぱなしはNG。おりものシートは通気性が悪く、長時間の使用で細菌が繁殖しやすいためです。
できるだけこまめにおりものシートを交換するようにしましょう。
もしも、通気性の悪さが気になる場合は、おりものシートを使わずにショーツの交換頻度を増やし、こまめに清潔なものに取り替えるようにしてもよいですね。
おりものは健康のバロメーター。妊娠中もしっかりチェック
妊娠後期は女性ホルモン分泌量が増えることで、おりものの量が増える傾向にあります。
これは、出産に向けて体の準備が進行している証拠。おりものの量が増えたり、やや色が濃くなったりする程度であれば心配はいりません。
しかし、異常なにおいや色の変化、そのほかの症状を感じた場合は、早めに医師に相談しましょう。
あと少しで出産を迎える妊娠後期。日々の変化を楽しみつつ、健やかな妊娠期間を過ごしてくださいね。
- 妊娠後期はおりものの量が増えたり、やや色が濃くなったりする
- 妊娠後期におりものが増えるのは女性ホルモン増加による生理現象
- 色やにおいに異常を感じたらすぐに医師に相談して
- 破水をおりものと勘違いする場合も!特徴をチェックしよう
- 通気性のよい下着を選んだり、洗い方を工夫して清潔を保とう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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写真提供:ゲッティイメージズ
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