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【医師監修】赤ちゃんが下痢? 注意すべき下痢の症状とは?
赤ちゃんの便について
赤ちゃんは大人と違い、消化機能の発達が不十分。特に、離乳食期にある赤ちゃんの便はやわらかいのが基本です。
赤ちゃんは自分で体調不良を訴えることができません。
機嫌や顔色なども指針のひとつですが、「便の状態」を見ることも赤ちゃんの体調管理に必要です。なので、何気ないおむつ交換でもいつもの便の色や形状をしっかり観察しておくことが大切です。
赤ちゃんの下痢とはどんな状態?
乳幼児期の下痢は、いつものやわらかい便よりもさらに水分量が増えます。どろっとした便がシャバシャバの便になるようなイメージです。普段の健康時の便の形状や色を覚えておくことが、早期の異変に気がつけるコツです。
便が下痢になっているときは、いくつかの病気が考えられます。
中には緊急性がある場合もあります。日々の便の状態を把握し、万が一に備えられるようにしましょう。
赤ちゃんの様子がこんなときは注意
便の状態と一緒に見てほしいのは、赤ちゃんの様子です。
基本は、体調不良があると食欲が減退して、活気がない状態になります。
また食欲があるのに、いつもと違う便であることも。赤ちゃんの様子と、便の状態を一緒に観察してみましょう。
活気がない
- 食欲がなく、ぐったりしている
- 熱がある(38度以上)
- 嘔吐を伴う
消化管の異常や感染症が疑われます。
注意が必要なうんちの色
・白~クリーム色の便
白~クリーム色の便の場合、胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)という病気である可能性があります。
またロタウイルスに感染した場合にも、白っぽい便が出ます。
うんちのにおいがいつもと違うということも、大きな特徴です。
このどちらの場合も、元気がなければ救急外来、元気があれば日中で構わないので早急に病院受診が必要です。
・赤い~赤黒い
赤いイチゴジャムのような鮮血便は、腸重積(ちょうじゅうせき)や細菌性胃腸炎が疑われます。この場合は、赤ちゃんは一定の時間ごとに機嫌が悪くなったり、よくなったりを繰り返します。救急外来も含め、早急に病院受診が必要な状態です。
赤黒い場合は、消化器官のどこかで出血があり、血の酸化に伴って、便と混じり黒っぽく見えているかもしれません。これも速やかに病院を受診しましょう。
注意事項
ただ、トマトの皮など、食べたものがそのまま出ることで便の色が変わって見えることがあります。その日何を食べたのか、そのほかの様子はどんな異変があるのかを踏まえて病院を受診しましょう。
食べたあとに症状が出る
特定のものを食べたあとに
・下痢をする
・嘔吐する
・呼吸が「ぜーぜー」音を立てている
・「じんましん」が出ている
・意識がもうろうとしている
これらの症状はアレルギーの症状である可能性があります。
気がつかないまま食べさせていると、命に関わる危険な状態になりかねません。速やかに医師に相談をしましょう。
赤ちゃんが下痢のときに注意すること
いずれの場合の下痢でも、赤ちゃんは小さな体の水分が外に出て行ってしまいます。赤ちゃんの下痢では、脱水になりやすい傾向があるのでこまめな水分補給が重要です。ただ、一気に飲ませると嘔吐につながるので、少しずつ水分摂取させましょう。
そして下痢は、おしりをただれさせてしまうことがあります。そうでなくとも赤ちゃんの皮膚は薄く、トラブルが起きやすいです。
下痢のときは特に、こまめにおむつ替えや、おしりを洗ったりして清潔に保ってあげるとよいでしょう。
このとき、毎回沐浴やお風呂は大変なので、おむつの上での保清が望ましいです。きれいなおむつの上で、少しずつおしりを洗ってあげるとよいでしょう。
下痢のときの便のおそうじの注意点
赤ちゃんが下痢をしたら、病院へ行くまでは原因がわかりませんよね。
感染性のウイルスが原因の場合も十分にあり得ます。
その場合は、大人にも感染する危険があるので、おむつ替え後の手指消毒をしましょう。
おむつはビニール袋にしっかり包んで密閉し、ゴミの中でもウイルスがあちこちに付着してしまわないようにしましょう。お世話をする大人が感染してしまえば、赤ちゃんや兄弟の育児にも影響があります。下痢のときのお手入れには細心の注意をはらいましょう。
下痢のときに離乳食をあげてもいいの?
離乳食期にある赤ちゃんが下痢をしたとき、何を食べさせていいか悩みますよね。下痢のときは、基本的に消化管がなにかしらの原因で弱っているとき。与える量を減らし、下痢で出て行ってしまう水分を、水分補給で補いましょう。
しかし、改善後に再度同じ食材を食べるたびに下痢をするようであれば、アレルギーの可能性があるため、速やかに病院を受診しましょう。
また、嘔吐を伴っている場合は固形物を食べさせることで、嘔吐を誘発することになるので、まずは病院受診を。
嘔吐は、下痢と同じで体内の水分量を減少させ、脱水傾向を加速させてしまうため、危険な状態です。
まとめ
赤ちゃんが下痢をしただけでは、原因を突き止めることは難しいです。
そのほかの便の色や赤ちゃんの様子をしっかりと観察することが、原因を特定することにつながります。
もし赤ちゃんの様子で注意すべき項目(「赤ちゃんの様子がこんなときは注意」を参照)が当てはまったり、いつもの様子と違ったりしていれば、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。
参考
・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[2]小児臨床看護各論』、2015年
・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[1]小児看護学概論 小児臨床看護総論』、2015年
・メヂカルフレンド社、『新体系 看護学全書 母性看護学2 マタニティサイクルにおける母子の健康と看護』、2019年
・医学書院、『成人看護学[11] 専門分野2 アレルギー 膠原病 感染症』、2020年
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