【管理栄養士監修】離乳食の生野菜|いつからはじめる?進め方やレシピ・アレルギーについて解説
離乳食の生野菜はいつから?
離乳食で生野菜を与える場合は、奥歯(第一乳臼歯)が生え始めて歯ぐきで噛める固さのものが食べられるようになる離乳完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)以降が望ましいですが、野菜の種類や切り方によっては離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)から生で与えられる野菜もあります。
下記で詳しく紹介します。
離乳食の生野菜は何からはじめる?
離乳食で初めて与える生野菜は、甘味があってやわらかいトマトや、水分が多く中の部分が比較的やわらかいきゅうりがおすすめです。
どちらも皮をむいてからすりおろしたり細かく刻むことで、離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)以降から生で与えることができます。
トマトは加熱することで酸味が和らぎ、きゅうりは加熱するとやわらかくなり食べやすくなるため、生で与えて食べられない場合は無理に与えず、加熱したものを与えましょう。
きほんの離乳食 トマト(生後7〜8か月頃から)
離乳食ではなぜ野菜を加熱するの?
離乳食で基本的に野菜を加熱することが多い理由の一つに「衛生面」があります。
離乳食は小さく刻んだりつぶしたりと手を加える工程が多く、調理中に細菌に汚染されやすくなります。
消化や免疫の機能が未発達な赤ちゃんは細菌に弱くおなかを壊しやすいうえに、食中毒になると重症になりやすいです。
このことから離乳食では生野菜よりも食中毒菌を死滅させることができる加熱調理をした野菜のほうがより安全といえるでしょう。
もう一つの理由には「食べやすさ、消化のしやすさ」があります。
生のままでは固い野菜も、加熱することでやわらかくなり食べやすくなります。また、加熱することで消化もしやすくなります。
これらのことから、トマトやきゅうり以外の野菜を生で与える場合は離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)以降にし、生で食べづらい場合は無理に与えず、加熱したものを与えることをおすすめします。
レタスは2歳頃までは加熱を
レタスはやわらかいため生で与えやすいと思われがちですが、ペラペラとしてのどに張り付きやすく、実は1〜2歳児にとって食べにくい食品の一つです。
2歳頃までは加熱してから刻んで与えましょう。
離乳食で生野菜を与えるときに気をつけたいこと
手や野菜、調理器具はよく洗う
調理の中で手を加える工程が多い離乳食は細菌に汚染されやすいということを念頭に置いて、調理するママ・パパの手は必ず石鹸でしっかり洗います。
野菜はよく水洗いし、調理に使う包丁やまな板、食器は丁寧に洗って清潔に扱いましょう。
管理栄養士のひとこと
離乳食の時期の赤ちゃんは加熱した野菜が食べられていれば十分なので、生野菜は急いで与えなくても大丈夫です。
離乳食で生野菜にチャレンジするときは衛生面と赤ちゃんの発達に合わせて少しずつ進めていきましょう。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
参考
「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) 」(厚生労働省)
五十嵐隆(監修)、『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き』、公益財団法人 母子衛生研究会、2020年
堤ちはる、土井正子編著、「子育て・子育ちを支援する子どもの食と栄養」、萌文書林、2018年
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