【医師監修】赤ちゃん「目やに」受診の目安や原因は?
赤ちゃんの目やにはどうしたらいい?
健康な赤ちゃんでも目やにが出ることがある
健康な赤ちゃんでも、目やにが出ることがあります。赤ちゃんの目やには、大人と似ていて、白っぽかったり、うっすらと黄色っぽかったりします。
多少出ているくらいであれば、優しく拭って少し様子を見ましょう。目やにを毎日3、4回以上拭ってもまた溜まるようであれば、目やにが多いといえます。なるべく早く受診しましょう。
目やにを取る方法
①清潔なガーゼをぬるま湯に浸します。
②ガーゼを軽く絞り、目やにのある部分に当てて少しふやかしましょう。
③目頭から目尻に向かって、優しく拭き取ります。
【ポイント】拭き取るたびにガーゼを変えたり、拭き取る面を変えたりして、常にガーゼが清潔な状態で行いましょう。
目元のケアについて詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
※注意事項
無理に目やにを剥がそうとすると、皮膚に傷ができたり、目の中に入ってしまったりする可能性があります。赤ちゃんの皮膚は、大人のおよそ1/2の厚さしかありません。目の周囲の皮膚はさらに薄く、デリケートな部位でもあります。赤ちゃんの目やにを取るときは慎重に行いましょう。
赤ちゃんの目やにの原因は?
赤ちゃんの目やにの原因にはさまざまなものが考えられます。
日常生活で考えられる原因
健康な赤ちゃんでも目やにが出る場合、生活環境が乾燥しているのかもしれません。空気が乾燥していると、赤ちゃんの目が乾き、目やにが溜まりやすくなります。
また、目が乾くことによって赤ちゃんがこすって目を傷つけてしまうこともあり、そこから細菌が侵入して結膜炎を引き起こすこともあります。
目やにが出るケガや病気
・結膜炎
目に刺激やウイルス、細菌が入ることで炎症を起こす病気です。ウイルスや細菌性の場合は大人にもうつる可能性があるので受診の目安を確認し、なるべく早く診てもらうようにしましょう。
・逆さまつげ
逆さまつげとは、まつ毛が眼球に向かって生えてきてしまうことをいいます。これにより、まつ毛が眼球を傷つけ、炎症を起こします。
・先天性鼻涙管閉塞症(せんてんせいびるいかんへいそくしょう)
目と鼻を繋ぐ鼻涙管というところが先天的に(生まれつき)閉塞している(狭いまたは塞がっている)病気です。
生まれつきとはいえ、成長と共に自然治癒する可能性が高いです。まずは医師に相談しましょう。
・上気道炎(いわゆる「かぜ」のこと)
「上気道炎(じょうきどうえん)」とは、「上気道=鼻、口、のど」がウイルスや細菌によって炎症を起こす急性の感染症のことで、いわゆる「かぜ」のことをいいます。
目と鼻は鼻涙管(びるいかん)と呼ばれる管でつながっています。症状の程度にもよりますが、かぜをひくことで鼻水が出て鼻づまりを起こすと、鼻涙管の流れが鈍くなり、目に涙が溜まりやすく、そのまま目やにになってしまうことがよくあります。
つまり、かぜをひくと目やにが出やすくなるということになります。
風邪をひいている場合の見分け方については、こちらの記事を参考にしてみてください。
病院受診が必要な赤ちゃんの目やにの特徴
- 目やにの色が濃い黄色~緑色っぽい
- 目やにがドロッとしていて粘り気がある
- 何度も取っても目やにがでてきてしまう
- 白目が充血している
- 涙も出ている
- 異常に眩しがる(目をしょぼしょぼさせている)
- 目をよくこする
- 38度以上の熱がある
このような特徴に当てはまるものがある場合は、なるべく早く受診しましょう。
何科を受診したらいいの?
目やにの症状で、眼科か小児科どちらへ行けばいいか悩みますよね。
目やに以外の症状があれば小児科へ
赤ちゃんの症状で、目やに以外に、発熱や鼻水を伴っているような場合は小児科受診がよいでしょう。目やに以外にいつもと違うところや気になる症状がないか、確認することが大切です。
目やにだけ(目元だけ)の症状の場合は眼科へ
症状が目やにだけの場合や、どこも打ちつけてないのに目が腫れていて目やにが出ているなどの場合は、眼科(小児眼科)または小児科を受診しましょう。
どちらか迷ったら小児科へ
どちらに受診すべきか迷った場合は、病院に電話で相談したり、まずは小児科受診で総合的に診てもらったりすることもできます。眼科で専門的に見てもらう必要があれば、小児科から眼科を紹介してもらうこともあります。まずは赤ちゃんの異変(「病院受診が必要な赤ちゃんの目やにの特徴」を参照)を先延ばしにせず、なるべく早く診てもらうようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんに目やにができることは、健康な赤ちゃんにも起こることです。家で目やにを取りたい場合は慎重に清潔なガーゼで少しずつ取るようにしましょう。病院受診を考える上で大切なのは、目やにの状態や赤ちゃんの様子を見ることです。時にはウイルスが原因で大人にもうつるような病気の場合もあるので、注意が必要です。
参考
・日本公益社団法人 日本眼科医会、「ウイルス性結膜炎 」、2021年2月閲覧
・日本公益社団法人 日本眼科医会、「赤ちゃんの目の病気 」、2021年2月閲覧
・大洲市保健センター、「子供救急ガイドブック 」、2021年2月閲覧
・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[1]小児看護学概論小児臨床看護総論』、2015年
・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[2]小児臨床看護各論』、2015年
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