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産婦人科医が答える!悩み・疑問Q&A 生理編【3】【産婦人科医監修】
生理(月経)についてユーザーから先生に質問!
生理がない期間が続くと症状が抑えられる人もいます。
こういったことはよくあることで、妊娠期間中、授乳中も含めて生理(月経)のない期間が続くと、子宮内膜症などの症状が軽くなることがあります。
治ってしまうということまでいかないんですけど、生理がない期間が続くと病状がひどくならない状況になります。
そのため、出産後に軽くなるということは当然あります。
一部の人は悪くなる場合もありますが、一般的には悪くなる人よりは圧倒的によくなる人のほうが多いですね。
生理痛の個人差については、悩み・疑問Q&A 生理編【1】の「生理痛がひどい人とない人、個人差があるのはなぜ?」を参考にしてください。
産後の生理の再開は個人差がある。
産後の生理の再開はですね、母乳をどのように与えているかによっても違うし、卵巣機能の回復は個人で非常に差がありますね。
母乳が出ていても4ヶ月ぐらいで生理が来る人もいれば、1年以上生理がない人もいます。
これは卵巣の機能によるものですから、個人によって非常に差がありますね。
産後の生理について詳しくはこちらを参考にしてください。
ピル以外ではミレーナ※という方法もあります。
経産婦であればミレーナを子宮内に装着する、という方法もあります。黄体ホルモンが入っている月経困難症の治療薬※です。
ほかの内服薬との兼ね合いでやむを得ずピルを飲めない人や、副作用などでピルを飲むのが嫌な人とか、ピルを飲むのが面倒という人には処方します。
お子さんを産んだ人のほうが入りやすいです。分娩を経験したことのない人で、ミレーナを使う人もたまにはいます。
分娩後も月経困難症や過多月経などがある人にはミレーナは非常にいいと思いますね。
ほかにはカウンセリングや漢方を処方されることもあります。
また、ピルの投与方法には「周期投与」と「連続投与」があり、「周期投与」では休薬する期間に出血が起こります。この期間に月経困難症が強い人は痛みが起こることがあります。
「連続投与」をすると毎月の生理がなくなるので月経困難症に関連した症状が抑えられます。
※ミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム(IUS)):子宮内に挿入するT字型の器具。黄体ホルモンを持続的に放出することにより子宮内膜は萎縮・菲薄化(ひはくか、薄くなること)する。月経量が減少するため、過多月経や月経困難症にも効果的。器具挿入は医師が行う。
婦人用体温計で基礎体温の記録を1ヶ月位つけてみて。
こういう人は結構います。2人目がほしくなったときに生理不順である場合は、婦人用体温計で記録をつけてみるといいかと思います。
生理不順の場合は、排卵が起こってない場合が結構あります。排卵が起こってなければ妊娠できませんので。
婦人用体温計で記録を1ヶ月位つけてみて、排卵がちゃんと起こっているかどうか、二相性(低温期と高温期がある状態)になっているかどうか見てですね、二相性になってないようだったらすぐ病院に行ったほうがいいと思いますね。
排卵が起こってない場合は、飲み薬による治療で排卵することができますから。
【注意事項】
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