産褥ショーツは何枚必要?産後の回復に欠かせない!選び方や重要性を徹底解説
産褥ショーツは何枚必要?産後の回復に欠かせない!選び方や重要性を徹底解説
産褥(さんじょく)ショーツとは?
出産の準備品に「産褥(さんじょく)ショーツ」があげられているけれど、普通のショーツとは何が違うのか、普段のものでは代用できないのかと思うことはありませんか? 産褥ショーツは出産直後から使われ、体を回復していく期間に欠かすことができない重要なアイテムです。
まずは産褥ショーツがどういうものであるか、必要な理由も踏まえて説明します。
股部分が開閉できる防水・撥水(はっすい)加工されたショーツのこと
普段用のショーツと異なり、産褥ショーツは股部分が開閉でき、防水・撥水加工がされています。
© every, Inc.
イメージとしては、生理用のサニタリーショーツの股部分に、面ファスナーなどが付いて開閉できるようになったものが近いです。
産褥ショーツはなぜ必要?
出産後は産褥という期間に入り、悪露(おろ)と呼ばれる子宮や腟からの分泌物が排出されます。
悪露は妊娠前の生理のようなもので、悪露を受け止めるために生理用ナプキンより大きな産褥パッドを当てる必要があり、産褥ショーツをあわせて使います。
普段使っている下着や生理用ショーツでもいいのではないか、と思われるかもしれません。ですが、産褥ショーツは出産後に欠かせないものとされているほどです。出産後の体は分娩の負担が残っているため、自分で産褥パッドを替えるのは難しいので、看護師に対応してもらわなければなりません。
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股の部分が開閉できる産褥ショーツであれば産褥パッドが取り替えやすくなるため、看護師がスムーズに取り替えられるようになり、ママが体を大きく動かす必要がなくなって負担が少なくなります。
また、出産後の回診ではベッドに横になったまま傷の状態を確認することがあるので、股部分が開閉しやすい産褥ショーツは非常に便利です。
このように出産後のママの体や生活を考えると、産褥ショーツはなくてはならないものと言えるでしょう。
産褥(産褥期)とは
産褥ショーツは名前のとおり産褥で必要な下着であると説明しましたが、出産後に迎える「産褥」とはどういうものであるか説明します。
妊娠前の体の状態に戻る期間のこと
産褥(産褥期)とは出産後、母体が妊娠前の体の状態に回復していく時期です。期間はおよそ6〜8週間で、ゆっくり時間をかけて体を回復させていきます。
産褥期には悪露が分泌されるため、それを受け止めるために産褥パッドと産褥ショーツが必要になります。
悪露については以下の記事で詳しく説明しています。
産褥ショーツはいつからいつまで使う?
産褥の期間は6〜8週間ほどであるとお伝えしましたが、では産褥ショーツはその間ずっとはいていなければならないのかと思われた人もいるかもしれません。産褥ショーツを使用する期間はどれくらいなのか説明します。
出産直後から退院まで
産褥ショーツは出産直後から入院期間中に使用することが多いです。産褥4日頃までの悪露は血液が大半をし占めるため、それをカバーするのに産褥ショーツが役に立ちます。悪露は時間の経過とともに量も少なくなっていくので産褥ショーツが不要になってきます。
しかし、悪露の変化は個人によって異なるため、産褥ショーツも明確にいつまで使うべきか決まりはありません。
人によっては数日ではかなくなることもあれば、1ヶ月近く産褥ショーツを使うこともあるので、自身の体や悪露の状態から判断して使いましょう。
悪露が生じる期間については、産婦人科医が監修した以下の記事でわかりやすく説明しています。
出産の入院準備に産褥ショーツは何枚必要?
産褥ショーツの使用期間は決まりがなく、いつまで使うかも予想がつきにくいものです。できれば複数枚用意しておきたいものですが、何枚あれば安心できるのか気になりますよね。産褥ショーツの適切な枚数を説明しますので、参考になれば幸いです。
2〜4枚ほど用意する
産褥ショーツは一般の下着と同じように1日ごとに替えると衛生的に過ごせますが、悪露が多く出る出産後は1日で数回取り替えることも予想されます。そのため、1枚では足りなくなる可能性があるので、2〜4枚用意しておくと安心です。
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産院によっては出産セットを用意してくれるところもあり、そのなかに産褥ショーツが含まれていることがあります。また、産院から必要枚数を指示されることもあるので、自分で何枚用意すればいいか把握するために出産予定の産院へ事前に確認をとっておくようにしましょう。
産褥ショーツ含め、出産に必要なアイテムをまとめた記事もありますので、ぜひ参考にしてくださいね。
産褥ショーツを選ぶポイントは?
出産後の安静時に使う下着なので、自分にあった快適なものを選びたいものですよね。
産褥ショーツはさまざまなメーカーから販売されており、種類も数え切れないほどたくさんあります。そのなかからぴったりなものを選ぶためにチェックしておきたい3つのポイントを紹介します。産褥ショーツ選びで悩んだときは、ぜひこのポイントで候補を絞り込んでみてくださいね。
キツすぎないもの
産褥ショーツのサイズが小さすぎると、体を締め付けるだけでなく悪露がショーツからこぼれてしまう恐れもあります。出産後は回復が必要な時期ですので、ゆったりとしたサイズのほうが快適に過ごせるでしょう。
多くの産褥ショーツはM・Lサイズ展開をしていますが、メーカーによってはLL以上の大きめのサイズが販売されています。産褥ショーツはゆったりとした作りになっているものがほとんどなので、妊娠前のサイズと同じものでも問題ありません。
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面ファスナーの縫製や素材
分娩後の性器は出産のダメージが残っているので、普段以上にデリケートです。肌触りも非常に重要になるので、産褥ショーツの作りや素材にも注目しましょう。
産褥ショーツの股部分であるクロッチは開閉できるように面ファスナーが縫製されているものがあります。
面ファスナーが肌に触れてかゆみや不快感を招くことのない産褥ショーツが望ましいです。面ファスナーがやわらかいものか、肌に触れないように縫製されているか、商品の仕様を確認しましょう。
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また、快適な下着として選ぶなら素材も見過ごせません。肌触りに加えて、伸縮性や吸湿性に優れている綿素材が多く配合されているものがおすすめです。帝王切開の傷の痛みが気になる場合は、より肌触りがやわらかいガーゼ素材がよいでしょう。
お産の方法によってショーツの種類を考える
産褥ショーツは大きく分けて2種類あり、クロッチ部分のみ開閉するタイプと脇腹も開閉できるタイプとに分かれます。
クロッチ部分のみのタイプは自然分娩や会陰切開をした場合に適したショーツです。
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開閉部分がクロッチのみなので快適にはけます。
一方、脇腹も開閉できるタイプは帝王切開など分娩時の傷が広い・深い場合に最適です。
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多少のごわつきは感じるかもしれませんが、術後の診察では傷の状態を確認するので簡単に開閉できるものが望ましいでしょう。
ただし、出産は予定した方法で行われるとは限りません。妊娠の経過、母体や胎児の状態によっては、緊急で分娩方法を変更する場合もあります。その可能性を考えて、両タイプの産褥ショーツを用意しておいてもいいかもしれませんね。
自分にあった産褥ショーツを選ぼう
産褥ショーツを準備するにあたって、必要性や選び方のポイントなどをお伝えしました。
産褥ショーツがあれば必要最低限の動作で産褥パッドの取り替えや診察を受けることができるので、分娩後のダメージで体を動かすことが大変なママの負担を軽くしてくれます。体だけでなく精神的にも楽に過ごせるでしょう。
産褥ショーツはまるでお守りのような存在。出産後のデリケートな体のために、あなたにあった産褥ショーツが見つかりますように。
- 産褥ショーツは悪露を受け止めるために必要な下着
- 使用期間は人によって異なる
- 枚数は2〜4枚が目安
- 選び方のポイントはサイズ・素材・種類の3点
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