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妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

【管理栄養士監修】妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

お寿司や海鮮丼、ご飯のお供として人気のいくら。妊娠中にも食べたいという人や、外食で食べる場面があるという人もいるでしょう。

しかし、妊娠中に生のいくらを食べると食中毒やアニサキスのリスクがあります。塩分やビタミンAも多く含まれているので、成分にも気を付けたい食品です。

この記事では、どんなことに注意が必要なのか、詳しく解説しています。

お寿司や海鮮丼、ご飯のお供として人気のいくら。妊娠中にも食べたいという人や、外食で食べる場面があるという人もいるでしょう。

しかし、妊娠中に生のいくらを食べると食中毒やアニサキスのリスクがあります。塩分やビタミンAも多く含まれているので、成分にも気を付けたい食品です。

この記事では、どんなことに注意が必要なのか、詳しく解説しています。

妊婦はいくらを避けたほうがよい

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

生のいくらは、妊娠中は避けたほうがよい食品です。リステリア菌やアニサキスの感染リスクがあるためです。

妊娠中は免疫力が低下しているため、リステリア菌に感染しやすくなっています。魚介類はアニサキスの心配もあり、加熱していない食品は注意が必要です。

またいくらは、塩分やビタミンAも多く含まれているため、食べ過ぎにならないことも大切です。

いくらにどんなリスクがあるのか、知っておきましょう。

妊婦がいくらを避けるべき理由

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

妊娠中には、注意したい食品がいくつかありますね。いくらもそのひとつで、リステリア菌やアニサキスのリスクがあり、塩分やビタミンA の過剰摂取も注意が必要です。

妊婦がいくらを避けるべき理由を詳しく確認しておきましょう。

リステリア菌のリスクがあるため

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

いくらは生で食べることが多いため、リステリア菌という食中毒菌に感染するリスクがあります。

健康な状態であれば感染しても重症化することはあまりないと言われていますが、免疫力が低下している妊娠中は注意したい食品です。リステリア菌に感染すると赤ちゃんに影響がでる心配があります。

いくらと同じように、ナチュラルチーズなどの加熱されていない乳製品や生ハム、スモークサーモンなどもリステリア菌のリスクが心配される食品です。

リステリア菌は、4℃以下の低温や12%以下の食塩濃度でも増殖します。殺菌するためには75℃以上、1分以上の加熱が必要です。

いくらの塩漬けの場合、塩分濃度は3%前後が一般的です。冷凍や塩分による殺菌は期待できないため、生のまま食べるのは避けた方がよいでしょう。

アニサキスのリスクがあるため

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

生のいくらを食べるときには、アニサキスに注意が必要です。アニサキスは白い糸のように見えるのが特徴の寄生虫で、サケやサバ、アジなどの魚介類に寄生して食中毒をおこします。

いくらの表面の薄皮についている可能性があります。

アニサキスに感染すると、激しい腹痛におそわれてしまいます。一般的に赤ちゃんには影響ないと言われていますが、辛い症状はママにとって大きなストレスとなってしまいますね。

アニサキスは、70℃以上、または60℃以上なら1分加熱するか、マイナス20℃で24時間以上冷凍することで死滅します。塩漬けにしたり、わさびや醤油などをつけたりしても死滅しません。

塩分が多く含まれるため

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

いくら(塩漬け)の塩分は100g当たり2.3gで、一般的に流通している醤油漬けの塩分も2〜3%のものが多くなっています。

厚生労働省は、1日当たりの塩分量を6.5g未満にするよう、推奨しています。妊娠中の食事のポイントとして、塩分を控えましょうとよく言われていますよね。

通常、塩分を多く摂ると血中の塩分濃度を下げるため、水分を溜め込みやすくなってしまいます。妊娠中はホルモンバランスの影響でよりその傾向が強まるため、塩分過多によるむくみに注意が必要です。

また塩分の摂りすぎは妊娠高血圧症侯群の原因にもなります。妊娠高血圧症候群は、赤ちゃんにもママにも危険があるものです。

ビタミンAが多く含まれるため

妊婦はいくらを食べてもいい?妊娠中にいくらを食べたい時の方法や注意点について解説

妊娠中は、ビタミンA を過剰摂取しないように注意が必要です。いくらは100gで330μgRAEのビタミンAを含みます。

ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保つために欠かせない栄養素ですが、過剰摂取のリスクがあるため妊娠中でなくても許容上限量が設けられている栄養素です。

妊娠初期と中期は1日当たり2700μgRAE、妊娠後期はプラス80μgRAEが許容上限量とされています。

特に妊娠3ヶ月までに過剰に摂取すると、胎児の形態異常リスクが高まると言われています。いくらだけで上限に達することはあまり考えられませんが、他の食品とのバランスを考えましょう。一般的にビタミンAが多いとされているものに、次のような食品があります。

ビタミンAが多い食品

  • うなぎ(蒲焼き)……1500μgRAE/100g

  • 牛レバー生……1100μgRAE/100g

  • 豚レバー生……13000μgRAE/100g

  • 鶏レバー生……14000μgRAE/100g

  • 卵黄……690μgRAE/100g

妊娠中はいくらを食べることを避けたほうがよいとわかりました。ここからは、どうしてもいくらを食べたいときや、間違えていくらを食べてしまったときの注意点について紹介します。

加熱すれば食べられる

しっかり加熱して食べれば、リステリア菌やアニサキスの心配はなくなります。

ただ、いくらは加熱すると白っぽくなって、食感もだいぶ変わってしまいます。生のいくら好きな方にとっては、本来の美味しさを味わえずにストレスになってしまうかもしれませんね。

どうしてもいくらの味や食感が恋しいときは、魚卵成分を含まない、いくらに似せた加工食品等を試すこともできます。

元々は魚卵アレルギーに配慮された食品ですが、妊娠中にも心強い味方になってくれそうです。

体調の変化を感じたらかかりつけ医に

いくらのリスクを知らずに食べてしまったとき、特に体調の変化がなければ気にしすぎることはないでしょう。

もし気になる症状があれば、一人で悩まずにかかりつけ医に相談してくださいね。

妊娠中はいくらをできるだけ避けよう

いくらは、リステリア菌とアニサキスのリスクに注意が必要な食品です。

しっかり火を通したものであれば感染のリスクはなくなりますが、加熱で本来の美味しさを味わえなくなってしまったり、不安な気持ちを伴ったりします。

基本的に、妊娠中は避けたほうがよいでしょう。

  • 生のいくらはリステリア菌とアニサキスのリスクがある
  • 塩分の過剰摂取に注意が必要
  • ビタミンAの過剰摂取に注意が必要
  • しっかり加熱すれば感染リスクはないが食感が変わってしまう

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