
【医師監修】ノンストレステスト(NST)でダウン症はわかる?検査の流れや内容も解説
ノンストレステスト(NST)とは、赤ちゃんの心拍数を調べる検査です。おなかのなかの赤ちゃんの状態を知ることが目的なので、ノンストレステストでダウン症と診断されることはありません。この記事では、ノンストレステストの検査の目的や検査の流れなどを解説します。ノンストレステストについて詳しく知り、落ちついた気持ちで検診の日を迎えましょう。
ノンストレステスト(NST)とは、赤ちゃんの心拍数を調べる検査です。おなかのなかの赤ちゃんの状態を知ることが目的なので、ノンストレステストでダウン症と診断されることはありません。この記事では、ノンストレステストの検査の目的や検査の流れなどを解説します。ノンストレステストについて詳しく知り、落ちついた気持ちで検診の日を迎えましょう。
ノンストレステスト(NST)とは?

ノンストレステスト(Non Stress Test)とは、赤ちゃんとママにストレスがかからない状態でおこなう検査のこと。
分娩監視装置という機械を使うことで、赤ちゃんの心拍とママのおなかの張り(子宮収縮)を確認し、おなかのなかの赤ちゃんの健康状態を知ることができます。
経過が順調であれば、施設によって開始時期は異なりますが、妊娠34〜36週頃から追加でおこなわれます。
30〜40分程度の時間がかかる検査のため、当日は時間に余裕を持って受診しましょう。
ノンストレステストでダウン症がわかることはある?

ノンストレステストは、赤ちゃんの健康状態を知るための検査なので、ダウン症と診断されることはありません。
そのため、ノンストレステストで正常と診断されなかったとしても「ダウン症なのかな?」と心配する必要はありませんよ。
ダウン症の可能性は、新型出生前診断(NIPT)、羊水検査などの結果で判断されます。
希望すれば誰でも受けられますが、標準的な妊婦健診には含まれないため、費用はすべて自己負担です。
検査精度の限界や検査に伴うリスクもあるので、検査を受けるかはパートナーや医師との相談を重ねる必要があります。
ノンストレステストでわかること

ノンストレステストでは、赤ちゃんや子宮の状態から赤ちゃんが今元気なのか、それとも心配な状況なのかがわかります。
ここからは、検査の項目や役割を詳しくみていきましょう。
ノンストレステストの検査項目
赤ちゃんの心拍数
おなかの表面につけたセンサーで、起きているときの赤ちゃんの心拍数の変化を記録します。
心拍数が上がると山型に、下がると谷型にグラフが記録され、110~160回/分であれば正常です。
赤ちゃんが元気であるかをグラフの変化を通して知ることができます。
子宮収縮圧
赤ちゃんの心拍を測るセンサーとは別の機械で、子宮の収縮もグラフ化します。
子宮が収縮すると、グラフが山型に盛り上がります。
心拍数の変化とあわせて、子宮や赤ちゃんの状態が良好であるかを判断します。
胎動
胎動は自動的に記録されないので、ママ自身がボタンを押して記録します。
検査中に胎動を感じたら、手に持っているボタンを押し、胎動があったことを記録します。
心拍数や子宮収縮の状態とあわせて、赤ちゃんの健康状態を判断する手がかりになります。
ノンストレステストで異常を指摘されたらどうすればいい?
「正常」と診断されなかったからといって、必ずしも赤ちゃんに問題があるとは限りません。
ノンストレステストの結果は「正常」と「それ以外(正常でない)」の2つに分かれます。
「正常でない」と指摘された場合は、子宮の中の環境が悪くなっていたり、赤ちゃんが弱っていたりする可能性があるため、詳しい検査をおこないます。
ただし、赤ちゃんが眠っていて胎動が確認できなかっただけ、ということもあるので、心配しすぎなくても大丈夫ですよ。
ノンストレステストを受ける際の準備
ノンストレステストを受ける日は、おなかを出しやすい格好で行くと検査をスムーズに受けられます。
また、検査の時間が長いため、本やスマートフォンなど静かに時間をつぶせるものを持っていくと安心です。
ただし、動画視聴など音が出るものは、ほかの妊婦さんの迷惑になる可能性があるので控えたほうがよいでしょう。
ノンストレステストの一般的な流れ
ノンストレステストを受ける際の一般的な流れは以下のとおりです。
ノンストレステストの一般的な流れ
仰向けになる
リクライニングできる椅子やベッドが用意されています。
検査中は姿勢を変えられないので、リラックスできる姿勢を見つけましょう。
おなかにセンサーを装着する
赤ちゃんの心拍数をキャッチするセンサーとおなかの張りを確認するセンサーをおなかに装着し、2本のベルトで固定します。
検査を開始する
機械によっては胎動を感じたタイミングでボタンを押す必要がありますが、胎動を自動で検知する機械であれば押す必要がありません。
検査が終了する
赤ちゃんが起きていれば20分ほどで終わりますが、お昼寝している場合は40分以上かかることもあります。
看護師がグラフをチェックし、問題なければセンサーを外して検査終了です。
ノンストレステストを受ける際の注意点は?
検査中はずっとあおむけの状態なので「仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)」に注意が必要です。
仰臥位低血圧症候群になると、大きくなった子宮がママの下大静脈を圧迫し、めまいや不快感、意識が薄れていくといった症状を引き起こします。
姿勢を変えれば症状が回復することがあるため、気分が悪いと感じたら早めに看護師さんに伝えましょう。
ダウン症の可能性を調べられる検査には何がある?
ダウン症の可能性は、新型出生前診断(NIPT)や羊水検査などで調べられます。
新型出生前診断(NIPT)は、ママの血液を採血して、その中に含まれている微量の胎児のDNAを分析する検査です。
一方、羊水検査は、羊水を採取して染色体や遺伝子に異常がないかを調べます。
新型出生前診断(NIPT)で陽性が出たあと、より正確にダウン症の可能性を知りたい場合に羊水検査を受けることになります。
ただし、いずれも費用は全額自己負担となるほか、羊水検査には流産や死産につながるリスクもあります。
パートナーや医師とよく話し合ったうえで、検査を受けるか判断しましょう。
ノンストレステストに関するよくある質問
ここからは、ノンストレステストを受ける際に起こる疑問についてみてみましょう。
ノンストレステストは赤ちゃんへの影響はないの?
ノンストレステストによる赤ちゃんへの影響はありません
ノンストレステストがおなかの赤ちゃんに影響を与えることはありません。ただし、仰向けの状態が続くことでママの静脈が圧迫され気分や体調が悪くなると、赤ちゃんへの酸素供給も低下してしまうことがあります。すぐに赤ちゃんに悪影響を及ぼすわけではありませんが、気分が悪いと感じたら早めに看護師さんに伝えましょう。
ノンストレステストは受けないとダメなの?
一般的に、妊娠34週以降に行うことが多い検査です
ノンストレステストは多くの妊婦さんが受ける検査です。一般的には妊娠34〜36週頃から受けますが、妊娠の経過や病院により検査時期が前後することもあります。赤ちゃんの様子を知るための大切な検査なので、出産を安心して迎えられるよう検査を勧められたらきちんと受けましょう。
ノンストレステストは赤ちゃんや子宮の状態を確認する検査!ダウン症かはわからない
ノンストレステストは、赤ちゃんの健康状態を知る検査であるため、ダウン症の診断を受けることはありません。
「正常でない」と診断されても、あまり心配しすぎないようにしてくださいね。
ダウン症の可能性を調べられる検査には、新型出生前診断(NIPT)や羊水検査などがあります。
ただし、費用は自己負担となるほか、赤ちゃんに影響を与えるおそれもあるので、希望する場合はパートナーや医師と相談するようにしましょう。
- ノンストレステストは赤ちゃんの健康状態を調べるための検査
- ノンストレステストではダウン症の可能性を知ることはできない
- ノンストレステストが赤ちゃんに影響を与えることはない
- 検査中に気分が悪くなったら医師や看護師に伝えよう
- ダウン症の可能性は新型出生前診断(NIPT)や羊水検査などで調べられる
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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